梅干しの保存は、冷暗所で期限なし!しかし減塩のものでは…

梅干しは昔ながらの保存食。

梅干しの保存というと、
従来はこういう認識のものであったはず。

  • 冷暗所(常温)に保存するもの
  • 半永久的に保存が効くもの

昔の梅干しのイメージが頭にあると、
梅干しの保存期限は…なんていうことも
考えることがないのかも?とか思います。

そもそも梅干しは保存食。
高い塩分で梅を漬けるからこその長持ち。

何でも常温保存が当たり前だった時代から
ずっと受け継がれ作られてきた梅干し。

これがいつから違うものになったのか。

やはり減塩志向からのものなのか。

今回はそんな梅干しの保存について
書いていくことにします。

それでは一つずつ行ってみましょ~。

本来の梅干しと保存

本来、梅干しは保存食であったもの。
常温(冷暗所)での保存が当たり前でした。

その梅干しの保存性の高さは塩によるもの。
塩をある一定量以上入れることにより
保たれるものです。

梅干しは本来1年や3年どころではなく、
長期に渡って傷まずに保存しておけるもの。

現存する最古の梅干しは400年以上も前の
ものですが、今なお食べられるとか。

梅干しは本来とんでもない長期保存食なのです。

現代でそれほどまでの長期保存が必要か?
というとそうではないでしょうけれど。

冷蔵庫のない時代。
梅が傷まないようにとの配慮から、過剰な
塩分濃度でもあったのかもしれないけれど。

それにしたって腐らない梅干しとは
すごいものですよね。

変わってきた梅干し

現代では塩の取りすぎが身体に悪いとされ、
塩分の摂取量が問題視され続けています。

梅干しの塩分も嫌厭されて、
梅干し自体の減塩が促進されました。

現在は減塩梅干しが当たり前のように
なっていますよね。

もしかしたら市販の減塩梅干ししか
食べたことがない、という人も多いのでは
ないでしょうか。

塩を減らす梅干し

ほかの漬物も同じくですが、
梅干しも塩を減らすと保存が効きません。

塩を減らせば保存性が低いので、
それを補うために他のもので代用します。

市販ではすぐに傷む可能性のあるものを
市場には出せないために、いろいろな手法を
用いて保存性を高めるのです。

塩を使わない梅干し?

市販の梅干しは塩分8%~10%程度が主流。
なかには5%や3%というものも。

減塩も行き過ぎて”塩を使わない梅干し”と
謳って売られているものもあります。

「梅干し」とは本来、
梅を塩漬けして干したもの。

塩を使わず他の調味料で漬けて干したものは
また別ものだとして、日本の規格ではこれを
「調味梅干し」としています。

ちょっとした違いなのかもしれないですが、
違いを認識しておくのは大事なこと。

何でも混同してしまうと、
本当のところを見過ごしてしまいます。

きっちり分けて考えて、
知った上で選ぶほうがいいですよね。

嗜好品化する梅干し

本来の梅干しは酸っぱくて塩っぱいもの。

ご飯とともにいただいたり、
お茶とともにいただいたり。

何かしらのものと一緒に口に入るもの
だったと思います。

しかし現在の”梅干し”の多くは
変わりました。

  • 塩気が少ない
  • 酸味が少ない
  • 甘みがある(甘い)

“梅干し”はもはや嗜好品になったようです。

梅干し本来の強い味や風味はなく、
すべてほんのり味で甘さがあるために
おやつ代わりに単体で食べられるものに。

昔のように、食卓でご飯とともに食べるもの
という感覚ではもはやないのですよね。

味の好みも人それぞれではありますが、
“梅干し”の傾向も変わってきています。

その線引があるものではないので
なんだか一見ややこしいのですが…。

この嗜好品と化した”梅干し”のほとんどが、
常温で保存できるほどの保存性が無いもの
が多く、冷蔵保存が主流で保存期間も短め
となっています。

梅干しと塩と保存性

梅干しの保存性は塩にあり。

酢漬けの場合もある程度保存できますが、
それでも塩に優るものではないようです。

その塩を排除することで保存性は失われる。
これを補うためには別のものを添加せざるを
えないのです。

その代表的なものに食品添加物があります。

一般的な減塩梅干し(調味梅干し)の場合。

◇減塩する
通常の梅干しから塩抜きをする。

◇結果
塩分とともに梅の成分も抜ける。
味も薄くなり保存性もなくなる。

◇追加
味や風味、保存性を補うために
食品添加物等を加えて調整する。

【出来上がった減塩梅干し】

  • 梅の成分はあるていど流出した
  • 梅干しとは別の味
  • 食品添加物が含まれている(※)
  • 保存は要冷蔵

※食品添加物を使わないところもあります。

これはもう本来の梅干しではないので、
やはり別物と捉えるほうがわかりやすい。

梅干しの賞味期限

賞味期限を表示する、
というのは国が決めた義務。

本来の梅干しは長期的に保存が効くもの。
そもそも梅干しに賞味期限という概念は
なかったものでしょう。

そのような梅干しでも表示上の賞味期限は
必須なので、ある程度の期間を決めて表示
しているというものもあります。

これに対して塩を減らして作られたものは
保存性が低くなるため、ある程度の期間は
保存が効くように何かしらの調整をされて
いるのです。

市販の梅干しの作り方を簡単に分けると
次のような感じ。

  • 充分な塩の量で作られたもの
  • 充分な塩の量で作り、塩分を減らしたもの
  • 初めから塩の量を減らして漬けたもの

作り方が違えば保存期限も変わります。

“梅干し”の向かうところ

梅干しに賞味期限がある。
しかしこれも仕方のないことなのでしょう。

塩分の少ない梅干しを消費者が求める。
これに応えるためには保存の効かないものに
なる。

しかし保存が効かないと商品にならない。
そのために、いろいろな手段を講ずる。

そしてこれが当たり前になっているのです。

減塩は当たり前で、冷蔵保存も当たり前。
脱塩で薄くなった味や風味を整えるために、
人工的な味付けをするのも当たり前。

今ではその味付けが追求され、
梅単品でいかにおいしく食べられるか、
という嗜好を追求するものも多くなって
いるようです。

しかしそんな嗜好品の”梅干し”の傍ら、
本来の梅干しが好きだという人もあり
以前よりは本来の梅干しも増えています。

本来の梅干しと嗜好品の”梅干し”

好みは二分しそうですね。

原点回帰

そもそも梅干しを食べるのは何故か。

梅干しは本来、保存食であるとともに
家庭の常備薬としても用いられてきました。

梅干しに薬効があるとされているわけです。

つまりは体のために梅干しを食べようと
していたはずです。

梅干しは体にいい上に、長期の保存が効く。

梅干しは本来の方法で作れば、
保存性はそのままで高いもの。

特別な疾患などを抱えている場合には
極端な減塩梅干しも必要かもしれないが、

健康体である人にとっては
極端な減塩は必要のないものでしょう。

嗜好品的な”梅干し”を否定するわけではない
のですが、せっかくの梅の成分を損ねるのは
もったいないかな、と思うのです。

せめて本来の梅干しと嗜好品の”梅干し”を
使い分けてみてはいかがでしょうか。

後記

今回は梅干しの保存について
書いてみました。

私は個人的には、市販の調味梅干しが苦手。

何故ならば、あの味がもう…
後味が口に残って気持ち悪く感じるのです。
(好きな方にはごめんなさい)

他にも私と同じような方はいらっしゃると
思いますけど、どうもだめなのですよね。

甘い梅がダメとかではなく、
市販の調味梅干しが受け付けない。

家で漬けた甘塩っぱい梅干しとかは
大好きなのですけどね。

それはやはり、添加されているものによる
のでしょう。
これは味の慣れ…もあるのかもしれない。

市販の梅干しが食べられないという人も、
家庭で漬けてみると食べられたりするかも。

塩っぱい梅、酸っぱい梅、甘酸っぱい梅、
甘い梅。

家で漬ける場合、日頃から口にしている
調味料などで漬けるわけなので、
軽い減塩梅干しでも嗜好品的な梅干しでも、
口に馴染んだ梅干しが作れると思います。

もちろん、ある程度の保存性があるままに。

梅干し作りをまだ経験していないのならば、
是非挑戦してみてほしいものです。

ではちょっと長くなりましたが、
今回はこのへんで。

ここまでお付き合いくださいまして
ありがとうございます。

“梅干し”を選ぶ時には、
違いを認識しつつ選んでみませんか~
ヽ(´ー`)ノ

梅干しの保存

梅干しを常備しておくと、必要なときに即使えて何かと便利。

梅干しを常備しておくといい理由。毎日の食卓に、調理にお弁当。生活をする上では遠出をしたり災害に遭うことも。そしてなにより、体調不良時の助けになるのが有難いこと。梅干しを常備していると、平凡な日々でも非日常的なできごとにも、変わらず役立ってくれます。
梅干しの保存

しょっぱい梅干し、利用法も選べて保存も効くから何かと便利

しょっぱい梅干しの利用法はいろいろある。塩が効いてて味がしっかりしているからこその使い方、成分がそのまま残っているために得られることなど、あれば何かと重宝する。しょっぱい梅干しの利用法は多岐にわたるけど、保存期限を気にしなくていいのも、利点の一つ。
梅干しの保存

梅を漬ける容器を消毒するのは必須。それぞれの方法と理由。

梅を漬ける容器は消毒しないと安心できない。その理由は目に見えない微生物の存在。それらが住みやすい環境にあると、食材は分解され変敗してしまい腐食してしまうのです。梅を入れる容器の消毒は、面倒でも実施する方がいい。何故なら、傷んでしまえばすべて台無し。
梅干しの保存

梅しごとの消毒は焼酎が便利。アルコールの選び方と注意点。

梅を漬けるときに消毒は欠かせいもの。とくに焼酎は安全で入手しやすく、便利なことからよく使われている。しかしアルコール度数の低いものは逆効果となるので注意が必要。梅の消毒で焼酎以外にはどんなものがあるのか、その選び方に条件などがあるのかも調べてみた。
梅干しの保存

梅干しを減塩して漬けるときに入れる焼酎や酢、これはなぜ?

梅干しを減塩で作るときに焼酎を足すのは、なにも殺菌のためばかりではなく、意味があって入れるもの。苦手だからとやめたりせず、どうしてもという場合には食酢を加える。梅干しを減塩で作るために使う焼酎は、塩漬けをしている期間の保存に欠かせないものなのです。
梅干しの保存

梅干しの保存には塩分が必要?少ないものはどうなってるの。

梅干しの保存性は塩分とともにあり、多ければ安心だし少なければ不安なもの。減塩にしたときにはどう維持しているのか、市販のものはどうなっているのかをそれぞれ調べた。梅干しの保存は塩分が重要。しかしそれを控えるなら、代替えの添加剤が増えるのは当然のこと。
梅干しの保存

梅干しが腐らない塩分はどのくらい?減塩するだけではだめ。

梅干しが腐らない程度の塩分量は、常温(冷暗所)か冷蔵で保存するかでもずいぶんと違う。しかし減らすばかりでは失敗するのが当たり前。それを補助するものがあってこそ。梅干しが腐らない最低の塩分はどのくらいかというけれど、保存性とはそれだけではないのです。
梅干しの保存

梅干しに防腐効果?その勘違いと本当のところ、その使い方。

梅干しには防腐作用があるというけれど、本当のところはどうなのでしょう。昔からある日の丸弁当のイメージで信じてしまう部分もあるけれど、過信してしまうのは危険です。梅干しを使って防腐するためには、違いや方法を知って、効果のあるものを選んでいきましょう。
梅干しの保存

梅干しを熟成させよう。でもどこに置いてどうすればいいの?

梅干しの熟成は、なにも特別なことをする必要はなく、ただ一定期間保存をして置いておくだけ。これだけで味は馴染んで丸くなり、口に優しくなるので是非やってみましょう。梅干しの熟成は3年といわれるが、全てそのほうがいいというわけではなく、ものによるのです。
梅干しの保存

梅干しは腐らない?その理由と、それでも傷んでしまうワケ

梅干しが腐らない理由は簡単で、それは塩と梅の成分に高い保存性があるから。従来どおりに作られたものは、なにも心配することなく長期にわたって冷暗所にて保管ができる。梅干しを腐らないようにするためには脱塩しないほうがよく、すれば痛んでしまうのは当たり前。
タイトルとURLをコピーしました