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梅干しが酸っぱいのは何故?理由は簡単!素材そのものだから

この記事を読むのに必要な時間は約 9 分です。

梅干しは酸っぱいもの。

だけど梅干しはなぜ酸っぱいのでしょう。

梅は木になる果実。
果実というと果物を思い起こしますよね。

果物って甘みのあるイメージですが…

梅は果実だけれども、
梅干しは酸っぱい。

そもそも梅はバラ科の植物で、
同じバラ科の果物である桃は甘いけれど、
他にスモモやネクタリン、アンズなんかは
甘酸っぱいのですよね。

では生の梅はどうでしょう。
梅は生のまま食べるものではないけれど…

青い梅はとても酸っぱいもので、
しかし完熟梅は甘酸っぱいんだそうです。

じゃあなぜ梅干しにすると酸っぱいのか、
今回はこれについて書いていきますよ。

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梅干しが酸っぱい理由

梅干しが酸っぱいのは何故でしょう?

それは、梅の成分が酸っぱいものだから。

梅にはクエン酸やリンゴ酸などの
有機酸と呼ばれるものが含まれています。

有機酸とは?
・酸性の有機化合物の総称
・酸味を示す原因物質

この有機酸が酸っぱいのですよ。

クエン酸は、柑橘類、特にレモンに多く、
リンゴ酸は、リンゴやブドウ、梨などにも
含まれているものです。

梅は、実が未熟な時にはリンゴ酸が多く、
成熟するにつれてクエン酸が多くなる。

梅に含まれる有機酸は、クエン酸とリンゴ酸
以外にもいろいろあるのですけど、
なかでも特にクエン酸の量が多いのです。

有機酸のそれぞれの成分量については、
梅の品種や採取の時期によっても変わります。

なので、ただ酸っぱいといっても、
じつは微妙に違うわけなんですね~。

人の味覚でどこまでわかるのかは
不明ですけどね…笑。

梅干しが酸っぱすぎると感じる原因

梅干しが酸っぱいのは、
まぁ当たり前といえば当たり前ですよね。

酸っぱい成分をたくさん含有してる梅を
塩漬けにしたのだから。

出来上がった梅干しが酸っぱいのは
ある意味当然といえるでしょう。

普通に作った梅干しは普通に酸っぱい。

だけど、やたらめったら酸っぱい梅干し!
というのも、じつはあるのですよね~。

自分の経験上では、
減塩で作った梅干しは酸っぱい!

と、思っています。

じっさい、低塩分で漬けた梅干しは、
多めの塩分で漬けた梅干しに比べて
かなり酸っぱく感じます。

減塩で…そう、梅の重量の10%とか8%とかの
塩分で漬けて作った梅干しは、酸っぱいです。

かなり酸っぱい。思い出しただけで
すぐさま唾液が出てくるほど…。

それは何故でしょう?

それはやはり、塩の量が関係しています。

酸っぱいという味は、塩で相殺される。
梅の強い酸味も、塩をある程度加えることで
抑えられるのです。

これを「味の抑制効果」というそうです。

・酸味に塩味を加える
→片方、あるいは両方の味が抑えられる。

つまり梅の酸味に対して
塩の量がどれほどかによって、
酸っぱさの程度が違って感じられるのです。

塩の量が少なければ酸味は強いままで、
塩の量がちょうどよければ丁度よく?
塩の量が多ければ、酸味は弱く感じられる。

こんな感じかな。
簡単に考えるとそういうことなのでしょう。

実際、減塩も過ぎると酸っぱいだけで、
あまり美味しい梅干しとは言えないものに
なってしまうのです。

酸っぱくない梅干しって?

じゃあ先程とは逆に、
酸っぱくない…あるいは酸っぱく感じない
梅干しってなんだろう?

酸味の薄い梅干しってありますよね。

酸っぱくない…といっても、
酸味の程度はものによっていろいろです。

・きつく感じない丁度いい酸味
・気にならない程度のちょっとした酸味

じつはこれには塩の量だけではなく、
それぞれに違った理由があるのです。

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長く寝かせた梅干し

梅干しは通常、梅の重さの20%前後の塩で
漬けて作ります。

これは出来上がってすぐに食べてみると、
塩味も酸味も尖っていて強く、
とても塩っぱくて酸っぱく感じるのです。

しかしこれを3年くらい寝かせて
熟成させると、塩味も酸味もまとまって
まろやかになる。

とても食べやすくなるのです。

時間をかけて自然にまかせることで、
酸味を柔らげてやさしい味になるのです。

脱塩した梅干し

次は、人工的に酸味を抜いた梅干し。

これはまずはじめに、通常と同じように
酸っぱくて塩っぱい梅干しを作ります。

そして完成後、その梅干しを脱塩。

脱塩する方法はたいてい、水か塩水に
一定時間浸して置いておきます。

すると時間とともに梅干しの塩分が抜ける
わけですが、これとともに梅の成分や
酸味も一緒に抜けていくのです。

この場合は酸味だけでなく、
全体に薄い味になるということですね。

これは家でもできる方法ですが、
市販品では一般的で、多くの梅干しが
この手法を用いて作られています。

ただしこのままでは、
ただの味の薄い梅干し。

このあとに味付けの加工を行うのです。

調味付けした梅干し

市販の梅干しの多くは、先ほどの脱塩した
梅干しに、好みの味付けを施します。

味の付け方は、味などを調合した調味液
というものに梅干しを漬け込むのです。

しばらく漬けて置いておくと、
その梅干しは調味液を取り込んで
その調味液の味に染まります。

その味付けに酸味を含んでいなければ、
酸っぱくない梅干しのできあがり。

多くの市販の梅干しが、
このような調味液に漬け込んだタイプの
調味梅干しというものです。

現代ではこういった市販品が多いので、
もしかしたら梅干しがとても酸っぱいもの
だということを知らない世代もあるのかも…

酸っぱい梅干しを知らない世代に、
普通の梅干しを食べてもらったら
酸っぱくて驚くのかも知れないですね。

それはある程度熟成させたものであろうと、
酸味は強く感じられるのかな…

味の経験や味覚は人それぞれですね。

後記

梅干しは酸っぱいもの。
これが当たり前でした。

近年の市販の梅干しはどうなのかな?

とにかく、梅干しは酸っぱいものですよ。

もちろんその酸っぱさにもいろいろと
差があるわけですけど。

毎年毎年、梅干しを作ってきて思うのは、
やはり普通に漬けて数年熟成させたものが
一番美味しく感じるなぁと。

減塩での梅干しも何度も作ってみました。
熟成させて食べたりもしました。
(脱塩ではなくはじめから塩を減らす方法で)

しかしやはりなんだかバランスが悪い。
極端に酸っぱく感じるのです。

厳密には、梅の品種や塩の種類とかも
あるかも知れないんですけどね。

逆に普通に作った梅干しは、出来てすぐには
酸味と塩味が尖っていてキツイ。
だからそのまま熟成させる。

現時点では、やはりこれが一番いいなと
思っています。(個人的な好みで)

ちなみに砂糖漬けや味噌漬けなどの梅は、
酸味が強くないように感じられるけど、
これも味の抑制効果なのでしょう。

ただこれらは梅干しとは呼ばれないもの
なので、ここでは除外していますよ。

どちらにしても、せっかくの梅干し。
美味しく感じる状態でいただきましょう。

それでは今回はこのへんで。
ここまでお付き合いくださいまして
ありがとうございます。

梅干しが酸っぱいのは、
梅がすっぱいからだよ~ヽ(´×`)ノ

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