梅の実を使って何かを手作りするとしたら。
一番人気はやはり「梅干し」でしょうか。
私が毎年梅干しを作っていることを知人が知ると、作ったことがない人からは「すごいねぇ」
もしくは、「梅干しって作るの難しいでしょ?」
たいていそう言われます。
私はそもそも段取りが悪くて、料理を手早く作るとかのたぐいが苦手なのですよ。
やらなきゃ!と思うと、あたふたしちゃって進まないのです。
そんな私もできる梅干し作り(笑)
一度やってみてドキドキでも、二度やったらちょっとわかってきます。
三度目には慣れるけど、気を抜いたら失敗するので慎重に(^^;)
何度かやると慣れっこですが、やはりやっていて何よりなのは、楽しいこと。
毎年梅の季節になると、あれもこれもやってみたい!と思うのです。
なので、たとえ初めてであっても、何ら気負うこともないのです。
慣れないうちは気を付けて、丁寧に工程をこなすこと。
ただそれだけ。
1. 梅干し作りをする上で
梅干し作りの方法は一つではない。
このことが、梅干し作りにおいて困難なことの一つかもしれないですね。
梅干し作りの基本というのは、大筋では同じです。
しかしちょっとずつ違うということがあるのですよね。
物事は一つではなく、多数の選択肢があるのは当然のことではあるのですが、初心者さんにはこれが悩みのタネとなります^^;
まず、梅干しの作り方はいろいろあるんだ~、くらいに思っておくほうがいいでしょう。
これが絶対!これが正しい!なんてものはないので、気楽にやってみることです。
2. 梅干し作りで必要なこと
梅干し作りにおいて大事だと思うのは、次の3つくらいかな~と思います。
・丁寧に工程をこなす
・梅の状態をよく見てあげる
・飛び交う情報に惑わされない
2.1 丁寧に工程をこなす
梅干しを作るコツもこれに似たようなことなのですが、必要最低限の部分をしっかり抑えておくと、失敗は避けられます。
何を作るにしても同じようなものですね。
ここは外せない、という必要最低限の部分というのは、やっていくとわかるようになるのですが、初めはわからない。
しかし基本とされる工程を丁寧にこなし、確認していくだけでも「外せない」部分を外さなくて済むのです。
こういった意味で、丁寧に工程をこなすことは基本をおさえることであり、失敗しないための確実な方法なのです。
初めのうちは面倒だと思うことでも、慣れてくると造作も無いことになるもの。
手を抜いたことにより腐敗の徴候が出てしまって立て直しをしたり、失敗して後片付けが大変になることを考えると、丁寧に工程をこなすことは、結果的に一番効率がいいでしょう。
2.2 梅の状態をよく見てあげる
これも先程書いた部分と似たようなこと。
梅の状態をよく見ていると、梅の変化がよくわかります。
初めてのときには、そのちょっとした変化にドキドキして疲れるかもしれない。
大丈夫かなと、心配になるかもしれない。
しかしこれで見慣れておくと、梅がどう変化して漬かっていくのかがわかるし、成功あるいは失敗したときもわかるようになる。
これが大事です。
たまーにしか見ていないと、たまたま見たことのない違う状態を目にしたときに、ドキドキしてしまうかも^^
それに、その状態がいいことなのかよくないことなのかもわからず、もしものときには対処が遅れてしまうこともありますよね。
2.3 飛び交う情報に惑わされない
これはけっこうありがちかなと思いますが…
今のネット社会では情報が多く、検索すれば大概のものは出てきます。
それが全て同じ情報ならいいのですが、そうはいきませんよね。
情報が多いことは好ましいのですが、反面、情報によって手法が違ったりすることで混乱してしまいます。
初めてやることについては特に、何がよくて何が違うのかの判断がつかないもので、当然不安になるものです。
梅干しを作るにしても、作っている途中で違う情報を見て惑わされてしまうと、不安になります。
そしてそこから違うことをやってしまうと、失敗することも大いにありえるのです。
何をするにしても同じですが、初めてつくる場合には、一つの情報のみを辿って完結させること。
もちろん別の情報を参考として見るのはいいことですが、そこで目移りして別のことをやってしまわないこと。
これはすごく大事なことです。
でないと、何か不具合が出た時に、どこからどうやってどうしたのか、どこが間違いだったのかがわからなくなる。
そして完全に失敗してしまうと、もうやる気をなくてしますよね。
それは、せっかくのやる気と食材の無駄使いになりますので、充分に気を付けましょう。
3. 梅干しに関しての用語
ここで、梅干し作りで出てくる用語について書いておきます。
当サイトでは、なるべく説明しながら書いていくつもりでいるので、あまり使わない言葉もあります。
しかし梅干し作りの他サイトや書籍ではよく使われている言葉なので、知っておくといいでしょう。
・梅酢(赤梅酢と白梅酢)
・梅干し(白梅干しと赤梅干し)
・梅漬け
3.1 梅酢とは
梅を塩漬けにすると、梅から水分が出てくる。
これには梅の成分を含み強い酸味があり、この梅の水分と塩分が混じったものを梅酢という。
梅酢の用途は多様にあるので、梅干し完成後には残しておくと重宝する。
塩分と酸味を含むため、料理の調味料として使ったり、もしもの時には薬のような役目も果たしてくれる。
その他には、漬物の漬け液としてもよく使われている。
長く置いておくとゲル化することもあるが、とくに問題はない。
(1) 白梅酢
赤紫蘇を入れていない、梅の水分と塩だけの梅酢。
実際の色は白いわけではなく、ほんのり黃味を帯びるか赤みを帯びている。
これは梅の熟度や品種によっても違いが出る。
赤梅酢の赤に対し、白だとして使われる言葉。
(2) 赤梅酢
赤紫蘇を入れて漬けた梅酢。
これは文字通り、赤紫蘇の色素で赤い色をしている。
赤色の度合いは、赤紫蘇の色づき具合や量による。
3.2 梅干しとは
梅を塩漬けにしたのち、天日で干したものをいう。
しかし現在では、梅干しと言われているもののなかには、塩以外のもので漬けられているものも多い。
最終的に干していれば(乾燥させていれば?)梅干しと言うようである。
(1) 白梅干し
赤紫蘇を入れていない梅干しのこと。
赤紫蘇を入れる赤梅干しに対し、白梅干しという。
また、白干しとも。
関東では赤紫蘇を入れないために、別名、関東干しとも言うようです。
色は白いわけではなく、梅本来の色で、干すと茶色っぽい色になる。
熟した梅で作った場合は赤茶色っぽく。
青梅で作ると緑がかった灰茶色?みたいな色になる。
(2) 赤梅干し
赤紫蘇を入れた梅干しのこと。
本来の梅干しは、塩のみで漬けた梅を干したものだが、のちに鮮やかな赤色を付けるために赤紫蘇を入れて漬けるようになった。
3.3 梅漬けとは
主に梅を塩漬けにしたもの。
他に塩以外で漬けたものも梅漬けという。
梅漬けは基本的に干さない。
干したものは総じて梅干しという。
4. 梅干しを作ろう
梅干し作りに関しては、工程も多いために難しいイメージしかないかも知れない。
しかし実際にやってみると、意外と簡単なものです。
梅干しが出来上がれば、その梅干しをおにぎりにしたり料理に入れてみたり、お茶漬けにしたり…用途は自由。
そして梅干し作りの副産物として残る、梅酢や赤紫蘇なども余すこと無く使うことができるので、あればとても役立つものです。
通常の塩分濃度(18~20%以上)で漬けて干した梅干しは、基本的に傷む心配も少ない。
消費期限などの心配をせずに、使いたい時に使うことができる、とても便利な常備食となります。
梅干しを作るための詳しいアレコレは、下記の関連記事にて。
試しに少量から漬けることもできるので、是非挑戦してみてはいかがでしょう。