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梅干しの塩の分量は、基本がわかれば好みの割合で漬けられる

この記事を読むのに必要な時間は約 13 分です。

梅干しを漬けるとき、どのくらいの塩の量で漬けますか?

減塩・減塩、と言われ続けてどのくらいが経つのでしょうか。
そんな中、梅干しや漬物ってなかなか立場が弱い感じですよね。

実際に減塩が必要な人は、梅干しの塩だけ減らしても全く意味がない。
そして身体に疾患などのない人は、減塩を気にしすぎるのもよくないのです。

梅干が好きすぎて1日に何個も食べちゃう…なんて人は、
ちゃんと気にしておきましょう~。

さて、話が逸れました^^;

今回書いていくのは、梅干しを漬ける時の塩の分量について。

・梅干の塩の分量って、どのくらいが適切なの?
・塩の分量ってどうやって計算するの?

こういったことについて書いていきますね。
それでは、一つずつ行ってみましょ~!

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一般的にいいとされる塩の分量

一般的に適量とされる塩の分量は、梅の重さの18%。
このくらいが、塩の量が多すぎず少なすぎず丁度いいと言われます。

梅の重さの18%というのは、たとえば梅の重さが2kgなら、塩の量は360g必要ということ。
計算が苦手な場合は、次の計算式に当てはめるといいでしょう。

梅の重さ(g) × 塩の割合(%) = 塩の重量(g)

梅の重さが2kgの場合なら、kgをgに直して、2kg→2,000g
塩の割合は、18%

「%」の計算が苦手なら、電卓で「2000×18%=」と打つと答えが「360」と出ます。

計算するときに単位を間違えると大変。
梅干し作りが失敗してしまうかもしれないので、材料の分量には気を付けましょう。

保存性から見る塩の分量

梅干しに使う塩の分量は、多くて20%~25%くらい。
少い分量だと3~5%くらいでも漬けられるといいます。

・梅干の塩分濃度20% …保存性が高い
・梅干の塩分濃度3% …保存性が低い

一般的に塩の量が多いと保存性が高く、塩の量が少ないと保存性が低いとされます。
それは梅に塩を入れることで、殺菌・防腐作用をもたらすからです。

塩分20%と塩分3%の違い

塩分20%と塩分3%とは、実際の量で例えると…
梅の重量が2kgのとき
・塩分濃度20%なら400g
・塩分濃度3%なら60g

すごい差がありますよね。
ではこの違いは何でしょう。

この塩分濃度の違いで、全く同じ製法で漬けられるはずもありません。
それぞれの違いを簡単に書いてみます。

(ア) 塩分20%の梅干し

〔材料〕
・梅
・塩

〔漬け込み時〕
・常温

(イ) 塩分3%の梅干し

〔材料〕
・梅
・塩
・焼酎、あるいは酢

〔漬け込み時〕
・容器の密閉
・冷蔵庫

この両者の違いは、塩分濃度の違いにより発生しているもの。
塩分20%の梅干しを基準とすると、塩分3%の梅干し作りは、塩が少なくても傷まないように考えられたものです。
塩分3%というのは極端な数値ですが、これが塩分10%でも15%でも考え方は同じことです。

梅干し作りを指南した書籍などでも、レシピに書いてあると思います。
「減塩梅干しの作り方」…「焼酎カップ1/2」とかね。

焼酎を入れるのは、塩を減らす代替として入れているもの。
なので、焼酎が無いから入れなくていいか~!
とかいう問題ではないのですよ~。

減塩といわれる塩分濃度なら、次の二点を行うといいでしょう。
・焼酎、あるいは酢を入れる
・漬け込み時の容器を密閉する

これらを実施していれば、梅を傷ませる可能性がずっと減ります。

しかしよほどの減塩で漬ける場合には、漬け込み時は冷蔵庫へ。
減塩と言われるのは、だいたい塩分15%以下くらいから。

どのくらいの塩分なら冷蔵庫がいい、という確実な線引は難しいのですが
10%を切る辺りから考えたほうがいいかもです。

ちなみにうちでは瓶容器を使い、何度か塩分8%で常温で漬けましたが、無事に仕上がりました。
しかしこれは一例であって、環境や漬け方によっては腐敗する場合もあるようです。

それは漬け込み時に限らず、保存時についても同様。

うちの塩分8%の梅干しは、保存時も二年くらいは瓶で常温保存していましたが、大丈夫。
しかし三年目あたりで人に言われて心配になり、冷蔵庫に入れたことがあります。
(今考えると、塩分8%なら一年くらいで消費するのが妥当かな~と思います。)

梅干完成後、減塩梅干しを冷蔵庫に入れるかどうかというのは任意です。
これは漬け方や保存環境により、一概には言えないため。
妙に気温が高かったり湿気がひどいなど、心配ならば冷蔵保存するのが無難です。
(もしくは減塩自体をやめるか…)

やはり最終的には自分の住んでいる地域の気候だったり、家の構造や置き場所など、
それらの環境を前提でどういう漬け方をするのか、自分で試してみるのが確実です。

塩の分量で梅酢の抽出量が変わる

梅酢というのは、梅の果汁のこと。
梅に塩を付けることで、塩の浸透圧によって梅酢が抽出されます。
なので、塩が多いほうが梅酢が早く抽出されやすいのです。

梅酢が抽出されると、梅の実自体が梅酢に浸かっていく。
梅は梅酢に浸ることによって、傷みにくくなるのです。
ですから梅干しを漬けるときには、まず梅酢の出方(上がり)を気にする必要があります。

減らした塩の代わりに

先程も書いたとおり、塩が多いと梅酢が上がりやすく梅が傷みにくい。
ならば逆に、塩の量が少なければ、梅酢が出にくく梅が痛みやすくなりますよね。

これを回避するために、焼酎または酢を入れるのです。
焼酎あるいは酢を入れるのは、塩の働きの代わりをしてくれるから。
・梅酢を出すための呼び水として
・殺菌・腐敗を防ぐため

焼酎はアルコール度数35度以上のものが適しています。
35度以下のものは意味がない…というより、逆にこの水分が影響してよくないとも言います。
ですから必ず35度以上のものを選びましょう。(ホワイトリカーでいいです)

焼酎の匂いや風味、アルコールなどは、梅を干してしまえばほぼ感じないくらいに抜けます。
それでも気になる方や、漬け込み時にアルコールの匂いが嫌な場合には、酢を入れましょう。
両方入れるという方もいらっしゃるので、どちらが自分に向いているのか試してみるといいですね。

また、酢はどの種類がいいのかというのは、今の所不明。
人によって米酢だったり穀物酢であったり、それぞれです。
焼酎や酢の量については、各レシピどおりに入れるといいでしょう。

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初めて梅干しを漬ける時の塩の分量

初めて梅干を漬けるなら、一回目は漬けやすい塩の量にするのがおすすめ。

その前に。
漬けやすい(失敗しにくい)梅干しの条件を書いてみるとこんなかんじ。

〔漬けやすい梅干しの条件〕
・梅酢が上がりやすいこと
・殺菌・防腐作用を期待できること
・常温でも保存が効くこと
・密閉状態であること

漬けやすい条件を上げてみると、やはり塩が占める部分は大きいなと。
4つのうち上の3つが塩の量に左右されます。

漬けやすい塩の分量は、だいたい15~20%くらい。
一番無難なところで、やはり塩分18%くらいが丁度いいと思いますよ。

一度は塩分18%で漬けてみて梅干しを作り上げる。
一度やるとその様子がわかるので、それから減塩に挑戦してみる。
すると、何かトラブルが出たときにも対処しやすいし、原因を考えることもしやすくなるものです。

余談。

一般的には「18%がいいよね」…と言われており、保存性を考えてもその方が無難と思います…が!。
しかし塩分18%ってそれなりに塩っぱいのですよ。

瓶漬けやビニール漬けならば密閉状態なので、初心者でも15%でいけまっせ…とは思います。
塩っぱいのはいや~ん、梅ちゃんのお世話をちゃんとするから~っ!って方は、15%でやってみる?
その場合はちゃんと焼酎か酢を入れて、手順を踏めば大丈夫。

塩の分量を計算しよう

冒頭でも記載したとおり、梅干しを漬ける時の塩の分量の計算方法は簡単です。

〔塩の分量の計算〕
梅の重さ(g) × 塩の割合(%) = 塩の重量(g)

ここでうっかり桁を1つ間違えると大変なことになるので気を付けましょ。
そこで、ぱっと見で分かるように表にしてみました。

〔梅の重量に対しての塩の量〕
梅の重さ1kgに対しての塩の割合と重量

塩の割合・塩の重量
22% 220g
21% 210g
20% 200g
19% 190g
18% 180g
17% 170g
16% 160g
15% 150g
14% 140g
13% 130g
12% 120g
11% 110g
10% 100g
9% 90g
8% 80g
7% 70g
6% 60g
5% 50g

一応、22%~5%までを書いてみました。
前述の通り、塩の割合が高い20%以上の塩分量だと、梅と塩だけで漬けられます。
しかし塩の分量を少なくした場合にはカビが発生しやすく腐敗の心配があるため、アルコールか酢を一緒に入れるといいでしょう。

まとめ

今回は「梅干しを漬けるときの塩の分量」について書いてみました。
けっこう長くなったので、ざっとおさらい。

5.1 一般的にいいとされる塩の分量

・保存性などから見て、だいたい塩分18%くらい。

5.2 保存性から見る塩の分量

塩分は多いほうが保存性は高く、塩分が少ないと保存性は低い。
しかし塩分を減らす代わりに、次のことをする傷みにくい。
・焼酎あるいは酢を入れる
・漬ける容器を密閉する

※焼酎はアルコール度数35度以上のものであること
これだけでもカビや腐敗は軽減し、無事に梅干しが作れてある程度の保存も効く。
しかし塩分が少なすぎるものについては冷蔵をすること。

5.3 初めて梅干しを漬ける時の塩の分量

・漬けやすいのは15~20%、無難な塩の量はやはり18%。
・焼酎あるいは酢を入れて作れば失敗しにくいので、15%でもいいかな~。

5.4 体質に合わせた塩の分量

・食事制限が必要と診断された場合には、お医者さんの指導を優先させること。
・不摂生気味だからと制限をする場合には、梅干し1つの塩分は多めなので減塩で漬けるのが無難。
・食事制限の必要がないなら、自分の嗜好に合わせて好きな塩分で漬ければいいでしょう。

5.5 塩の分量を計算しよう

・塩の量は、梅の重量に対しての割合で計算する。

「梅の重さ(g) × 塩の割合(%) = 塩の重量(g)」
例:梅2kgなら、2,000g×15%=300g

電卓で「2000×15%=」と打てば答えが出る。
計算が苦手なら、前述した一覧表から梅の重さを元に算出してみてくださいな。

後記

さて、ここまで塩の分量について書きましたが。

実際、どのくらいの量が適切なのか?
というと、自分で作って食べてみて、どのくらいが丁度いいと感じるかで決めるのが一番。

もちろん、保存のことも考えてね。

梅干しは保存食。
手間ひまかけて梅干しを作るので、好みの感じで漬けたいじゃぁないですか。
できれば熟成とかしたいですしね。楽しみ方はいろいろありますよ。

それでは今回はこのへんで。
ここまでお付き合いくださってありがとうございます。

ではでは、あなたの丁度いい塩分と好みの梅干しが見つかりますよ~にヽ(´ー`)ノ

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