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梅干しの土用干しのやり方は、基本がわかればあとは自由に。

この記事を読むのに必要な時間は約 15 分です。

梅干し土用干しやり方は、気持ちのいい日に干すこと。

梅干しづくりの最終段階。
梅を干すところまでやってきましたね。

梅干しを土用の時期に干すことを、土用干しといいます。
土用の期間は、だいたい7月の下旬から8月の上旬辺り。

梅雨が明けて、カラッとしてよく晴れた日に梅を干すといいでしょう。

今回は、梅を干すやり方について。
基本といわれる方法で書いていきます。

では、ひとつずついきましょ~。

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梅の土用干し

梅が干せるかな~と思うのは、こんな日。
・よく晴れている
・湿度が低い
・風がある
・気温が高い
・雨が振りそうにない

これらの条件が揃っているといいかな~と思います。
一番大事なのは、雨が降らないこと。
そして、湿度が低いこと。

梅を干していても湿度が上がってきたら、
もしかしたら雨が来るかな…と考えます。

ここ数年、突然降り出すゲリラ豪雨なんてものも多いので、
梅を干している間は家を空けることが出来ません。

外出するときには必ず、一時的にでも室内に取り込んでから出かけます。
せっかくここまで水に気を付け、傷むこと無く梅を漬けてきたのに。
最後の工程で雨に降られてしまうなんて…さいあくですからね。

梅を干すのは、できるだけ一日中家に居る日にしましょう。

梅を干す道具

梅を干す道具は、風通しがよく、梅がよく乾きそうな物なら何でもかまいません。
代表的な道具は、エビラや干しザルなどですね。
ただし、金属製のものは使わないようにしましょう。

道具について詳しくは、別記事にて記述しています。
よろしかったらご参考までに。

梅を干す場所

梅を干す場所は、日当たりがよく風通しのよいところ。
庭でも縁側でも、ベランダでも窓際でも大丈夫です。

特に、次については気にしておきます。
・空気の滞らない、風の通りがいい場所であること。
・湿気の溜まらない、湿度の低い場所であること。

二通り書きましたが、殆ど同義ですね。

梅を干す時期は気温も高く、乾燥していればカビなどの心配はほぼないものと思います。
ですが逆に、気温が高いために湿気が溜まりやすいところ、水気のあるところには注意が必要です。

人間でも湿度が高く、じめじめした空気の滞った場所は嫌だと思いますが、梅も同じ。
そういう場所に置いておくと、いつの間にかカビがついて繁殖してしまいかねません。
充分に注意をしておきましょう。

とにかく水気・湿気に注意。
基本的に風がよく通っている場所では、カビにくいです。
日陰になってしまう場所で風のない日などは、扇風機を使うなど工夫をしましょう。

梅を干す準備

梅を干す日の前に、あらかじめ準備をしておきましょう。

梅はできれば朝から干します。
前日までに準備をしておくと、当日干すのがラクです。

道具の準備

梅を干すのに必要な道具は次の通り。

〔干す道具〕
・干しザルやエビラ、干し網など

〔水切り用の道具〕
・水切りザルやボールなど
・ビニール袋 (赤紫蘇を干す場合に絞るため)

〔梅を並べる道具〕
・菜箸など

梅を干す道具は、事前にきれいに洗って干しておきます。

一番いい干し方は、天日に当てて乾かすこと。
早く乾いて殺菌もされます。
日が出ていなければ風通しのよいところに置き、完全に乾かすようにしましょう。

場所の準備

梅を干す場所は、それぞれの環境に合わせて選びます。
自身で最適だと思う場所で干しましょう。

その条件としては、「1. 梅の土用干し」に書いたとおり。

朝から一日中、干す場所が同じでなくともかまわないです。
日当たりがいい場所が確保できそうなら、途中から移動して干してもいいですよ。

他に気をつけることといえば、
・雨が降った時にすぐ対処出来るように考えておくこと。
・風の強い日などは、飛ばされないように工夫をすること。
などなど。

環境と状況に合わせていろいろと考えるのも楽しいものです。

梅を干す

いよいよ梅を干します。

文章で書くとなんだかややこしく感じますね。
けど、やってみると簡単で単純なことです。

一日目

梅を干す1

(1) 梅を容器から取り出し、水切り用のザルに入れる

容器から取り出した梅は梅酢で濡れているので、水切りザルで水気を切る。

(2) 水気(梅酢)を切った梅を干しザルに並べる

梅を並べるときには、適度に間隔を空けて並べる。
梅をぎっしり並べてしまうと、風通しが悪くなってしまうため。
梅が乾きやすいように並べていく。

(3) 時折、梅をひっくり返す

梅をずっと同じ状態で置きっぱなしにせず、満遍なく日や風に当たるようにする。
この作業は日に一度でもいいし、数回行ってもいい。

ただし、梅が干しザルに張り付いてしまうことがある。
無理に剥がすと皮が破れてしまうので、張り付いた梅はそのまま置いておく。
梅がパリッとしたり、逆に日が陰って梅がしっとりするときに、きれいに剥がれる。

梅を取り込む

(1) 夕方、梅を取り込む

夕方陰って気温が下がる前、まだ梅が温かいうちに梅を取り込む。

(2) 梅を容器に戻す

元々漬けていた容器の梅酢の中に、梅を戻してあげる。
梅を梅酢の中に漬け戻したら、梅酢がすべての梅に浸るよう、容器をやさしく回す。

梅酢につけ戻すのは、たいてい一日目だけとされるが、何度か繰り返してもいい。
梅を梅酢に戻すことで、梅酢の水分と成分を梅が吸い、柔らかさもでてきます。
赤紫蘇を入れている場合には、赤がさらに色濃くなります。

これで一日目終了。

梅の状態1

一日目が終わったところでは、梅の表面が乾いたかな~という感じ。
でもまだまだ内側に水気を含んで、実がぽちゃっとしているでしょう。

梅の状態は、日当たりの加減や温度や湿度、いろいろな条件で変わってきます。
カンカン照りのところで一日干せたら、かなり乾く。
けど、半日しか日に当たらないと、なかなか同じようにはいかないですよね。

同じ場所に同じように干しても毎回違った感じになるので、日々観察をしているといいでしょう。

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二日目

梅を干す2

一日目の梅の干し方と同様。
同じように水気を切って、干しザルに並べて干していきましょう。
そして途中で梅をひっくり返す。

二日目は梅を取り込まず、そのまま干しっぱなしにします。

干しっぱなしにすると、夜の外気に触れ、梅はしっとりとしてきます。
早朝見てみると、梅に露が付いた感じになりますが、放っておいて大丈夫。
日が高く昇ると暑くなり乾くので、そのまま天日で乾燥していきます。

完全に乾燥させて濡らしたくない場合には、夜露に当てず、室内に取り込む場合もあります。
そこは好きずきです。

夜露に当てると、梅が柔らかくなるといいます。
夜露は、昼と夜との寒暖差がある場合に出るため、気温によってはあまり変化のないことも。

梅の状態2

容器から取り出した梅は、また水分(梅酢)を吸っています。
しかし干していくと一日目よりは乾いて、実が引き締まって来たような感じがあります。
場合によって(※)は、塩の結晶が白く点々と吹き出すこともあります。

この白い点は大抵塩の結晶ですが、もし心配ならば水に漬けてみるといいでしょう。
水に溶けたら塩。溶けずに残ったら、異物かカビか…ということになります。

ちなみに一度水に漬けてしまった梅は、食べてしまうか、よく水気を拭いて干しましょう。
心配なら焼酎で洗うか、梅酢にくぐらせてから干すといいです。
そしてその後は、カビなどが付かないかしっかり見ておきます。

※塩が吹き出るのは塩分濃度が高い場合が多いです。
塩分15%以上なら、たいてい出てくるのではと思います。
しかし塩分が少ない場合でも、日差しが強く乾燥が過ぎれば塩が吹き出ることも。

三日目

梅の状態3

三日間干したなら、梅の水分が抜けて実が凝縮されてきたことでしょう。
全体に実が縮み、皮にしわが寄って深くなり、梅干しらしくなってきたのではと思います。

干し加減は、これも好みによるところがあります。

私の感覚では次のようになれば、そろそろいいかな~と思います。
・実のボテボテ感(水を含んだ感じ)がなくなる。
・皮が柔らかくなるとともに、しなやかになり破れにくくなる。

頃合いを見て判断

梅を干すのは、三日三晩といいます。
ですが最近は気温も高く、日差しもきつくなっています。

三日三晩というと、4日目に引き上げるようになりますが、あまり干しすぎてもカラカラになってしまうので、見極めが肝心。

地域によって気温も湿度も日差しの強さも違います。
梅も大きさや種類などでも乾き方などが違うでしょう。

干す日数というのは状況に応じて変えていく必要があります。
梅の様子を見ながら、好きな時に終えるといいでしょう。

三日間でも足りないと思えば、続けて干す。
逆に、二日目でも干からびそうなら、二日目でも引き上げてしまいます。

梅は保存しておくと、干し上がった後でも梅から梅酢が滲み出てきます。
あとからまだ干し足りないと思えば、また干せばいいのです。

梅を干す作業を終える

梅干しがいい具合に仕上がったな~と思えば、取り込みます。

梅を引き上げるタイミングは、
・表面が乾いた梅干しがよければ、カラカラに乾いているときに。
・しっとりした梅干しが好みなら、夕方しっとりとした頃に取り込む。

梅を取り込んだら、保存容器に入れます。
保存容器は予め熱湯消毒をし、よく乾かしておきます。

梅干しの保存は、干し上がったままで保存瓶に入れてもいいし
梅酢へ戻して一緒に保存瓶に入れてもいい。
これはお好みで。

梅干しは干し上がってすぐに食べてもいいのですが、しばらく保存容器に寝かせておきます。
梅干しはある程度熟成させた方が、塩気も酸味も馴染んで食べやすくなります。

だいたい3ヶ月~半年とか、一年とか…出来たら3年とか(笑)
なかなかきりがないので、この期間は適当でいいのです。
時々食べてみて、美味しいと感じたときが食べごろでしょう。

ウチではたいがい数ヶ月忘れていて、思い出した頃に味見をし、よければ食べだします。

梅酢はどうする

梅酢は料理に使ったり漬物に使ったり。
他にも、うがい薬にしたり、水に数滴垂らして飲んだりと、いろいろな用途に使えます。
そのまま保存してもいいのですが、保存方法としては三点あります。

(1) そのまま

そのままの状態で保存瓶に移す。

(2) 容器ごと天日に干す

容器の口に紙などで蓋をして、天日に干す。
冷めてから保存瓶へ移す。

(3) 火にかける

梅酢を鍋に移し、火にかけて少し余計な水分を飛ばす。
冷めてから保存瓶に入れる。

(2)(3)は殺菌目的で行い、少々梅酢が濃縮されます。
梅酢として料理などに使うのなら、単独で保存瓶に。
保存瓶に移すときには、濾してから瓶に入れると使い勝手がいいです。

梅を梅酢に戻して一緒に保存する場合には、梅とともに保存容器に収めます。
どう保存するかは好みです。

7. 赤紫蘇はどうする

梅と一緒に漬けていた赤紫蘇。
そのままでも乾燥させても、ご飯のお供や料理に使える。

(1) しっとりの赤紫蘇

そのまま梅酢に漬けておく。

梅酢に浸った赤紫蘇をご飯のお供に食べるのも美味しい。
また、おにぎりに使ったり料理に使ってもいいでしょう。

(2) 乾燥させた赤紫蘇

赤紫蘇を絞って水気(梅酢)を切り、天日に干す。

ある程度、赤紫蘇を乾燥させて、干した梅とともに保存してもよし。
干した赤紫蘇を、単独で保存袋で保管してもよし。
また、カラカラに乾かしてミキサーやすり鉢などで粉状にし、ゆかりを作るもよし。

これも好きずきです。

8. 道具の片付け

梅を干し終わったら、道具を片付けます。

竹製などのエビラや干しザルなどは、水できれいに洗い、天日で完全に乾燥させます。
完全に乾いたのを確認してからビニール袋などに入れ、保管をします。

使ったままで置いてしまうとカビが付く原因になるので、しっかり後始末をしておきましょう。

9. 後記

梅を漬けて干して保存、片付けをしたら、これで梅仕事完了です。
約二ヶ月間の梅のお世話。

梅干しづくりはいろいろなやり方があります。
梅干しを漬ける方法、土用干しの方法、保存方法もいろいろです。

これが正しいというものはないので、自分や家族の好み、地域の気候に根付いたやり方で作ればいいと思います。
慣れてくれば、前回はこうしたから今回はこうしよう、と自分で決めて試してみるのがいいでしょう。

おすすめなのは、毎回記録を取ること。
事細かく記載しておくと、何かと便利です。

梅仕事は一年に一度のもの。
翌年にはたいてい細かいことは忘れちゃってるので、記録は大事です。

たとえば、すごく美味しく出来たものは翌年も作りたいですよね。
でも、どの材料を使ったのか、どの工程でどうしたのかがわからないと、近いものは作れない。
こんなときにも記録は役立ちます。

それでは今回はこのへんで。
ここまでお付き合いくださいましてありがとうございます。

あなたの梅ちゃんがいい具合に干し上がりますように~ヽ(´ー`)ノ

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