梅干しを干す。
それは梅干し作りの最終工程。
干すから梅干しであって、干さなければ梅漬けという。
干すか干さないかの違いだけで、そもそもの名称が変わってしまうのです~。
単純に干すといっても、簡単に行かないこともままあります。
そんなときにはちょっと工夫が必要。
どうしても干せない場合には、梅干しではなく、梅漬けということにしてしまうのもいいでしょう。
しかし干すことの意味や性質からいえば、できれば干した方がお得かなと。
これは誰が決めるのではなく、自分で決めてしまえばいいことなので、気楽に行くとしましょ~!
1. 梅を干すということ
梅を干す目的は、簡単にいえば梅の水分を飛ばすこと。
そして天日によって梅を殺菌すること。
これをすることで、梅干しの保存性を高めます。
昔の人はすごいもので、太陽光線に殺菌効果があることを感覚的に知っていたわけです。
いや、厳密には、天日に干すことで長持ちする、ということで理解していたのかな。
どのみち梅を干すということは、塩漬けした梅の保存性をさらに高めること。
そう思うと、やはり梅を干すことには意味があり、やっておいたほうがいいものよね~と思います。
2. 干すのはむずかしい
梅を干すこと自体は簡単なこと。
しかし難しいとすれば、その理由の殆どが環境においてであることでしょう。
住んでいる地域の大気問題、日照条件、天候事情、加えて住宅事情や梅に費やす時間的な問題…などなど。
梅干し自体は干すものだけど、これを干さないという選択肢もある。
人の状況や環境はさまざまなので、ひとくくりにしてしまうことは出来ないですよね。
梅干しなんてものは、嗜好のものであると思うので、必ずこうでないといけないというものではない。
干したけりゃ干せばいいし、干したくなければ、干さないでもいい。
ちなみに私は干したいほうなので、時折干すことを強めにすすめてしまいますが、気にしないで(笑)
干さない梅干し(梅漬け)も、風味としては私も結構好みではあります。
干せる時には干す。干せない時には干さない。
これも好みでよいものですよ。
3. 干す時期とタイミング
梅を干す時期としては、昔から土用の期間とされているが、今どきは天候もちぐはぐだったりしますよね。
季節外れの台風が続いたり。
集中豪雨、長雨、梅雨が明けない…などなど。
干せない天気が長く続いて、結局干せない年もあるものです。
たとえいい天気が続いたとしても、その日に用事がないとも限らないし。
そんなこんなを繰り返していると、いよいよ土用の期間は終わってしまいます。
基本的には土用の期間がいいとされ、それも意味があってのことです。
しかしその丁度いい時期を外してしまうことも、また致し方のないこと。
そんなときには、干せる時に干してしまえばいいのです。
あまりに天候を外すと大変なことになりますが、いい頃合いを見計らって干すならば大丈夫。
最終的には、干したいか、干したくないかで決めてもいいでしょう。
もちろん、干さずにそのまま塩漬け状態でも大丈夫です。
ただし、保存できる期間は塩分濃度や漬ける条件、保存環境の条件などで変わってきますのでご注意を。
4. 干し方
梅干しの干し方というのは、干す場所だったり干す方法だったり。
あるいは、干す道具のことだったりしますが、これについても結構自由がきくものかなと思います。
自由というか、自由に工夫しないとなかなか干せないというか(笑)
干せる場所というのは各家でも限りのあることで、理想と現実は違うもの。
うちも悠々自適に干すことができれば申し分ないのですが、そうもいかないのでいろいろと考えます。
日照条件なども各家庭でそれぞれ違うので、干し方も干し場所も、それぞれ違うものになるはずです。
家で干すのは厳しいな~と思っても、工夫次第でなんとかなることもありますよ。
いろいろな情報を集めてヒントを得ながら、自分なりの干し方を模索してみるといいでしょう。
5. 干し具合
干し方も干し場所もそれぞれで違うと書きました。
そうすると当然、干し具合もそれぞれで違ってくることになりますよね。
もちろん、基本とされるのは三日三晩といわれています。
しかしこれも、干す期間としての解釈が二通り。
具体的な方法としては人によって違うものです。
実際はどのくらいの期間がいいのか、というのは統一できないもの。
それはなぜかというのは、やはりそれぞれで干す環境が違うからということ。
環境が違えば、干し具合も違う。
結局のところ干す期間というのは、梅の干し具合を見ながら決めるしかないものです。
6. 干す方法と干し具合の基準
初めて梅を干す時に、自分の感覚でいいよ、といわれたら困りますよね。
なにしろ基本的な基準となるものがないのですから。
そこで、マニュアルとなる基本的な干す方法などがあるのです。
三日三晩干しましょう~!とかね。
その基本的な方法を自分なりにたどりながら、その都度、梅の干し具合を観察します。
これが一つの自分の基準となっていきます。
そして、このくらい干せたらいいよ~というマニュアルの言葉と、自分のイメージに近くなれば、そこで干すことをやめて保存する。
しかしここで注意なのが、マニュアル通りにやりすぎないこと!
他の工程はマニュアルどおりで概ねいいのですが、干すことについては干す環境によって結果に随分と差が出るもの。
マニュアルを鵜呑みにしすぎないことです。
これは記憶の片隅にでも置いておきましょう。
梅干しを干すことの詳しくは、下記の関連記事にて。
それでは梅干しの最終工程、「干す」ことを楽しんで行きましょ~!