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梅干しの土用干しで出る、白いモノの正体とカビの見分け方。

この記事を読むのに必要な時間は約 10 分です。

梅干し作り最後の仕上げ、土用干し。
そのときに発見した白いモノ…!

これって一体なに?

簡単に言うと、塩です。

梅を干す前の塩漬け時に白いものが出ていれば、それは違う物だと思われますが。
梅の塩漬け時には何事もなく、干した後に出た白いものならば、たいてい心配はいらないもの。
梅から吹き出し、結晶化した塩であることが多いです。

今回は、梅干しの土用干しの時に出る、白いものについて書いていきますよ。

それではひとつずつ行ってみましょ~。

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梅を干したときに出る白いモノ

初めて梅干しを干した時、白いものが付いた。
塩を吹くことを知らなければ、それは驚いて心配になりますよね。
梅干しの大敵はカビですから、カビに似たようなものが付くとヒヤヒヤするものです。

その白いもの。
冒頭では「塩」と書きましたが、厳密に言うとちょっと違います。

梅干しを干して出る白いものの正体、それは。
塩化ナトリウムやクエン酸などが結晶化したものだそうです。
これは塩や梅の成分が外に出できたものなので、もちろん害はないもの。

細かいことを書いてもややこしいので、ここから先は便宜上「塩の結晶」として書いていくことにしますね。

梅干しに付く結晶

梅干しに付く結晶、とひとくちで言ってもいろいろな状態で現れます。
ひと目見て、コレ!ってわかるものなら話は早いのですけどね。

ひとまず、私がこれまでに見た結晶の状態を書いていきます。

〔色々な状態で出る結晶〕
・白い粉
・半透明のポツポツ
・白い固まり
・透明な固まり
・茶色いモノ

一通り思いつくものを上げてみました。
どんなものなのか、順にひとつずつ説明していきます。

白い粉

粉末のような白い粉状のもの。

塩漬けの梅を干して大体二日目くらいかな。
二日目に限らず、日差しの強い場所で一日中日に当たるのなら、一日目でも出るかもしれない。

表面が乾燥して暫く経つと、白い粉のようなものが梅から吹き出してきます。
パウダーみたいな、白い粉砂糖を振りかけたように、細かい粒子です。

初めは薄っすらとしていますが、干せば干すほど、どんどん白くなっていきます。
白い粉砂糖を一面に降り積もらせたような、そんな見た目の感じになっていくのです。

半透明のポツポツ

ポツポツ、ツブツブした半透明のモノが、梅にくっついていることがあります。

これは日中に吹き出た塩に、夕方から湿気が付いて溶けているような感じです。
白いような透明のような、半分水が付いているような、そんな感じ。

白い固まり

吹き出ていた塩が湿気を帯びて溶けだし、再び固まった時に白い固まりが出来ていることがあります。

これは表面のちょっとした窪みだったり、皮の破れたところだったり。
あるいは梅の傷がある場所だったりと、所々に点在して出現します。
塩はその時々の状況に応じて、姿を変えて現れるのです。

透明の固まり

透明でつぶつぶでジャリジャリとした結晶。
このような透明な固まりが吹き出ていたら、カビと間違わずに塩だとわかり易いでしょう。

つぶつぶとした小さめのものは、梅を干したときに出てきます。

ジャリジャリというくらい大きいもの、塩らしい四角い結晶などは、熟成保存した梅干しによく見られるもの。
干したての梅干しにはあまり見られないかな~とも思います。

もしかしたら高塩分で塩漬けにし、高温でカラカラの場所で数日間干しっぱなしにしたらあるいは…見れるかなぁ?

茶色いモノ

これは一見、ゴミ?カビ?とよくわからないもので。
小さい、茶色い物質がくっついているなぁ~という感じ。

当時写真を撮っていなかったので、記憶に基づいて書きますが。
たとえばアクが出たものが、くっついているような感じに見えました。

ですがこれはアクなどではなく、梅の成分が出たものかなと。
別の物質…たとえばカビなどとは考えられないのです。

この茶色いものが付いた(吹き出た)梅干しは、減塩で8%か10%で漬けたものだと思います。
低塩のものではあまり塩などが吹き出すのは見られないのですが、別の成分が出たのでしょう。
時折こういったことがあるようです。

しかしウチではこれは一度きりで、それ以後、この茶色いものを見たことはないのでした。
はっきりと何かは不明なのですが、腐敗などもしておらず。
取り合えずこんなこともあるよ~ということで、記述しておきます。

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塩の結晶が出るとき

塩の結晶は必ず出るというものではなく。
条件や状況によって出たり引っ込んだり、形を変えたりするものです。
そして、ほとんど出ない場合もあります。

条件

塩の出方は条件によってもいろいろですが、ある傾向はあるようです。

(1) 塩の量

塩の結晶が出る条件というのはまず、梅を塩漬けした時の塩分濃度に関係があります。

塩漬け時の塩分が多ければ多いほど、梅から塩が出やすく、少なければ少ないほど塩が出てきにくいのです。
塩は飽和状態になると析出し結晶化してきます。
塩が少ないと、その状態にまで至らないということでしょう。

また、塩分濃度が低くても、かなり干されて水分が抜け、成分が凝縮された場合には出てくるかもしれないです。

(2) 梅の乾き具合

梅から塩が出てくるのは、梅の中の水分量と関係します。
梅を天日に干し乾燥が進んでいくと、梅の中の成分から水分がどんどん抜けていきます。
そうすると、梅が塩を中に閉じ込めておけなくなり、外に押し出されて行くのです。

ですから梅酢から出したばかりの、梅がまだ瑞々しい状態では塩分は析出しない。
土用干しの進んだ頃から、ジワジワと出てくるのです。

(3) 天候

日差しの強さや気温など、条件が揃えば一気に塩が吹き出てきます。
短時間であっという間に真っ白になることもあるので、初めて見るとびっくりするでしょうね。

初めはドキドキでしょうけど、これも慣れてくると嬉しくなったりするものです。

状況

梅の土用干しの状況を観察していると、面白いものです。
状況によってどんどん梅に変化が現れていきます。

(1) 日差しが高い時

梅の表面が乾いて、実も縮んでくると塩が吹き出します。
そしてそのままどんどん白くなっていくのです。

(2) 日が陰って夜になり、気温が下がる

梅の表面に出ていた白いものは徐々に薄れていきます。
夜見ると、昼間の白さが無くなっているのがわかります。

(3) 朝方、露が降りたとき

梅を夜露に当てた場合。
早朝、梅の様子を見てみると、梅はしっとりしていたり、場合によっては水滴が付着していたり。

そのときには前日の昼間に出ていた白いものは、あらかた消えてしまっています。
梅は呼吸をするように、梅が保持する水分量によって、塩が外に出たり、溶けて吸収されたりするようです。

(4) そしてまた日差しが高くなると

周囲の湿気がなくなり、梅が再び乾燥してくると、また塩が吹き出てきます。

数日繰り返すと梅の水分は徐々に抜け、梅の成分が圧縮されていきます。
ですから日を追うごとに、梅の状態も吹き出す塩の状態も変わっていくのです。

この呼吸のような梅の変化は、梅干しを保存熟成しているときにも、静かに行われています。

塩か白カビか、その見分け方

その白いモノ。塩かもしくは白カビか。
見分け方として簡単な方法があります。

それは、ぬるま湯に浸してみること。
これで溶ければ塩、溶けなければカビなど別の物質です。

塩と確認できたなら、その梅ちゃんは食べてしまうか、再び干します。
干し直す場合には、きれいに水気を拭き取って35度以上の焼酎か、梅酢にくぐらせてから干すといいでしょう。

後記

今回は、梅干しの土用干しに出る白いモノは何?
ということで書いてみました。

そもそも、約一ヶ月間しっかり塩漬けされた梅は、簡単にカビがついたりしないもの。
梅の土用干しで梅がカビるというのはあまり聞きませんし、私自身経験したことがないのです。

梅にカビが付く可能性が大きいのは
・梅の塩漬け時
・赤紫蘇を入れたあと
この2点。

このときにカビが付いたりせず、何事もなく過ごせていたのなら、土用干しでカビが出るというのは考えにくいものです。
梅を干すときには、梅をひとつずつ取り出して並べるでしょうから、異変があれば気づくことでしょう。
塩漬け時に無事であったという自信があれば、特に心配することはありません。

ただし、土用干し期間の天候と湿度は気にしておき、雨には充分注意しましょう。
梅は土用干し時でも、やはり水は厳禁です。

ではでは、今回はこのへんで。
ここまでお付き合いくださいましてありがとうございます。

あなたの梅ちゃんの土用干しが、無事に終えられますよ~にヽ(´ー`)ノ

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