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梅シロップが発酵したらどうするの?させない対策と対処法。

この記事を読むのに必要な時間は約 15 分です。

梅シロップの発酵、原因と対処方法。
梅シロップを作る上で
一番不安だと思われること。

それは「発酵」でしょうか。

梅シロップ作りは簡単。
しかし気をつけないと、発酵する…!

 

そもそも発酵とは何でしょう。
どんな状態で、どうなることなのか。

梅シロップが発酵したり、しなかったり。
そこにはどういった違いがあるのか。

発酵したら、もうだめなのか。

発酵しやすい状況は?対処法は?

発酵の正体を知れば、もうこわくない!?

 

今回は、このあたりについて調べ
書いていくことにしますよ。

それではいってみましょ~。

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発酵とは

発酵と腐敗は紙一重。

人間に有益と判断されれば発酵とみなされ、
そうでなければ腐敗とみなされる。

発酵とは、微生物が生きる上で必要な
食品などを分解する作用のことをいい、
これが人にとって有益と判断されるもの。

〔人に有益なこと〕

  • おいしくなる
  • 栄養価が高まる
  • 消化吸収のよいものになる
  • 保存性が向上する

などなど。

 

発酵とは人にとっていいことが沢山あるので
発酵を利用して多くの食品が作られています。

発酵を起こすのは、酵母菌や酢酸菌、
乳酸菌や麹菌、納豆菌など。

どれもそこらじゅうの、どこにでもいる菌。

  • 酵母菌:糖を分解しアルコールと二酸化炭素(炭酸ガス)を生成
  • 酢酸菌:アルコールを酢にする
  • 乳酸菌:糖を分解して乳酸に変え、アミノ酸などを作る
  • 麹菌:酵素を生成し、これによって物質を分解する
  • 納豆菌:タンパク質を分解しアミノ酸をつくる

 

梅シロップは酵母菌により発酵し、
アルコールと炭酸ガスを発生させます。

発酵を阻止する

人間から見た、いい菌・悪い菌。

菌の性質によって発酵の内容が変わり、
結果が変わる。

発酵に適さない菌がいて、これが増殖すれば
それは腐敗ということになるのです。

発酵・腐敗を阻止したい

発酵も腐敗も阻止したければ、
菌を排除する必要があります。

そのため、菌が苦手なことを用いて
除菌するのです。

しかし菌にはそれぞれの性質があって、
得意不得意は違うもの。

そのためにいろいろな対策をするのです。

  • 高温で殺菌
  • アルコールで除菌
  • 水分を排除
  • 酢を添加
  • 高濃度の塩や砂糖などを添加
  • 他の雑菌が入らないよう空気を遮断

などなど。

複数の方法を使って菌を避け、
発酵・腐敗の予防をする。

それでも、それをかいくぐって
生き残る菌もいるのです。

菌と温度

菌も人と同じように、
活動しやすい適温というものがあります。

そのため丁度いい温度だと
発酵しやすいのです。

もし梅シロップに発酵の兆しが出てきたなら
酵母が活動しづらい・できない温度にする
という手があります。

調べてみると、酵母が生きられる温度は
意外と幅広いのです。

〔酵母菌が生きられる温度〕

  • 冷凍しても酵母は死なない
  • 10℃以下だと活動しづらい
  • 35~38℃で活発に動ける
  • 高温は苦手で、55℃以上で死滅する

 

これは菌の種類によっても違います。

たとえば納豆菌は熱に強いので、
120℃以上で殺菌されるということ。
…熱湯消毒では間に合わないですね^^;

まぁ、梅に納豆菌が繁殖とかは聞いたこと
ないので、とりあえず置いておきましょう。

 

発酵についてここまで調べてみましたが、
なんとも複雑で深いもの。

菌も生物ですからねぇ…
一筋縄ではいかないのでしょう。

梅シロップの発酵

さて、ようやく本題^^

梅シロップの発酵について調べてみましたが
明確な答えのようなものは見つからず。

よくいわれているのは、梅シロップは
アルコール発酵するということ。

酵母は糖分を分解し、
アルコールと炭酸ガスを発生させる。

その行き着く先に、酢になるのかどうかは
菌によるということなのでしょうか。

梅シロップはなぜ発酵するのか

梅シロップが発酵する原因と理由は…

  • 原因:梅に付いている酵母
  • 理由:酵母が生きるため

酵母は生きるために糖分を食べて分解する。

糖分は、梅の持つ糖分であったり、
外部から入れる砂糖であったり。

つまり、糖分がないと酵母は繁殖できない。

糖分がある程度存在する状態は、
酵母にとって好都合なのです。

発酵するとどうなるか

梅シロップが発酵すると
次のような状態になります。

  • シロップが泡立つ
  • シロップが濁る
  • 炭酸のようなにおい
  • 蓋をあけると、ぽん、という
  • 梅が膨らむ
  • 梅が浮く

発酵しはじめの頃は少しずつ泡が出る。

放置しているとシロップがしゅわしゅわと
泡立ち、シロップに濁りが出る。

梅は発酵してパンパンに膨らみ、
上部に浮いてくる。

炭酸のようなアルコールのような匂いが
してくる。

 

容器に炭酸ガスが充満すると
蓋や容器が膨らむなどし、
下手をすると割れたりします。

放置すると危ないので、
蓋を緩めてガス抜きをしましょう。

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発酵した梅シロップは飲めるのか

発酵した梅シロップは基本的に、
おいしく飲むことができます。

あくまでも、傷んでいなければ、ね。

香りや見た目の状態、そして味で判断。

何ら異常がなければ
たいていおいしく飲めます。

 

ただ、子供や妊婦さんは要注意。

梅シロップが発泡すると、やはりほんの少し
アルコールっぽくなります。

アルコールとしてはおよそ微量とは思います
が、アルコールに弱い方は、軽く酔った
ような感覚になることがあります。

アルコールが苦手な方や、
体質的に受け付けない方は
注意するほうが無難でしょう。

気になる場合は、何かのついでに
医師などに相談してみるのもいいかも。

 

味については、炭酸の風味とともに
多少の酸味や苦味が出ることも。

これは梅の質にもよるでしょうし、
一概にどうとはいえないので、自己判断
するしかないということになります。

 

ウチの経験上では、発酵した梅シロップは
アルコール臭くなるのがほとんど。

軽微な発酵ならば気にならない程度で、
味も爽やかに飲むことができます。

発酵してしばらく置いたものは、
熱を入れてアルコールを飛ばしたとしても
少々クセのある風味と味になります。

そして飲んだ後には若干、
身体が暖かくなる気がしますよ~?

発酵しやすいのは?

発酵しやすい状況はやはり、
菌の数と糖の量、そして気温でしょうか。

その中で、糖分について考えてみます。

 

  • 熟した梅

青梅は糖が少なく、熟した梅は糖度が増す。
青梅より熟した梅のほうが発酵しやすい。

 

  • 砂糖の量が少ない(程よい)量

砂糖(糖分)の量が、酵母にとって
程よい量だと発酵しやすい。

逆に酵母にとって砂糖の量が多すぎると、
自身の水分を取られるため活動できない。

 

  • 砂糖の種類

砂糖の種類によっても
発酵しやすいものがあるようです。

特に不純物(ミネラル分)を多く含む砂糖は
注意が必要。

純度の高いグラニュー糖や上白糖などに比べ
糖の含有量が若干少なく、水分を含むものも
ある。

そのため、砂糖の分量を減らす場合などは、
なおさら発酵や腐敗などが起きやすいのでは
ないでしょうか。

このような砂糖を使う場合には、
糖の含有量を確認し、多少多く入れるなどの
調整をするといいかもしれないです。

また逆に、グラニュー糖の場合は
純度が高いために、
量が多すぎると発酵しやすいようです。

発酵させないために

梅シロップを発酵させないためには
どうすればいいのでしょう。

これまで書いたことを総合すると、
次のようになります。

 

  • 道具の消毒を徹底する
  • 梅をよく洗い、水気を切る

事前準備から、雑菌や酵母などを
なるべく減らすようにします。

 

  • 熟した梅は避ける
  • 砂糖の量は少なすぎないこと

梅は古くなると水分が抜け、
梅自体の糖度が上がる。
そのため早めに漬けてしまいましょう。

 

さらに発酵を予防するには。

  • 酢あるいは焼酎を少々入れる
  • 早く砂糖が溶けるようにする
  • 気温が低めの冷暗所に置く

酢や焼酎を入れることで菌を抑える。
砂糖を早く溶けるようにし、
梅をどっぷり液体に浸かるようにする。

 

そのためには、次のことをすると
効率がいい。

  • 梅に穴をあける
  • 砂糖を分けて入れ、早く溶かす
  • 容器をゆらし、梅にシロップをからませる

 

そしてさらには、気温が低ければ
酵母は活動しにくいのですが…。

こればっかりは、なかなかコントロール
できるものではないですからね。

高温になったり直射日光に当たったりすれば
けっこうすぐに発酵してしまいます。

発酵したら

梅シロップが発酵してしまったら。

発酵を止める

発酵を止めるためには、
シロップを火にかけます。

シロップを濾して梅を取り出し、
シロップだけ鍋に入れて加熱。

梅シロップの加熱に使う鍋は
琺瑯(ほうろう)かステンレス製の鍋を使い、
他の金属製の鍋は使わないこと。
土鍋などでもいいでしょう。

 

そしてシロップを沸騰させないように煮る。

煮ているとアクが浮いてくるので、
できるだけアクを取り除き、ある程度
取り切ったら火を止めて冷まします。

あまり煮詰めると固まってしまうので
気をつけること。

シロップが冷めたら、清潔な容器に入れる。

 

梅を入れて10日も経っていなかったり
まだ梅の成分が出切っていないようなら、
再び梅を戻し入れる。

すでに梅の成分が出ているようなら、
梅は戻さなくてもいい。

 

保存は冷暗所か冷蔵庫。

梅を漬け戻して梅エキスを抽出するなら
冷暗所。

梅シロップが完成していれば、
冷暗所か冷蔵庫でいいでしょう。

発酵した梅シロップは
火にかけるとアルコールが飛ぶので、
妊婦さんや子供さんが飲む場合には
やはり火入れをするほうがおすすめです。

発酵したままで使う

発酵後そのまま放置しておくと
発酵が進んでしまいます。

火にかけず、
生の状態のままがいいのなら冷蔵庫へ。

冷蔵庫の温度は4℃以下。

酵母が働きやすい環境ではないため、
発酵する速度は遅くなります。

 

シロップは梅を取り除き、
清潔にしたペットボトルなどの容器に
入れておくと使いやすい。

容器はきれいに洗って乾かし消毒すること。
次のどちらかの方法でいい。

  • アルコールを入れ全体に回してから捨てる
  • シロップを少々入れ全体に回して捨てる

ペットボトルは炭酸飲料が入っていたものを
再利用して使うといいでしょう。
なければ普通のペットボトルでも可。

発酵が止まるわけではないので、
ときどき蓋を緩めてガス抜きをしましょう。

発酵止めをしないままの場合は、
ガラス瓶を使うのは避けるほうが無難かも。

 

冷蔵するにしても、なるべく早めに
使い切るのがいいでしょう。

腐敗が心配ならば、やはり火を通して
冷蔵保存しておくのが安心です。

残った梅はそのまま食べてもいいし、
食べにくければ、ジャムや料理に使います。

後記

さて今回は、梅シロップの発酵について
書いてみました。

発酵について調べれば調べるほど奥深い…。

まだまだ謎の部分がいくつかあるので、
分かり次第、追記していきます。

 

発酵するシロップといえば、
梅酵素ジュースとかもありますよね。

これの作り方については、素手を使ったり
するので少々抵抗があったのですが、
やってみるとなんてことはなかったですよ。

毎日素手でかき回したのですけど
傷むなんてことはまったくなく、
予定の期間を何事もなく常温で過ごして
最終的に美味しくいただいて完了しました。

梅の発酵液はパン作りなどにも
使えるようですね。うちはパン断ちしたので
今後作らないかもだけど…。

とにかく発酵は奥深いな!と。

またなにか分かったら
そのときにはまた記事にしますね。

 

それでは今回はこのへんで。

ここまでお付き合いくださいまして
ありがとうございます。

あなたの梅シロップが
発酵してもしなくても
うまくできあがりますように~ヽ(´ー`)ノ

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