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砂糖は種類が多い!梅を漬けるには、どれを選んだらいいの。

この記事を読むのに必要な時間は約 17 分です。

砂糖の種類と梅について。
梅を漬けるときに使う砂糖。

定番はだいたいお決まりの「氷砂糖」

でもたまには違う砂糖で作りたいな~
と思うこともあるでしょう。

 

砂糖にはそれぞれ特徴があって、
種類もなかなか多いもの。

砂糖なんてみんな同じようでいて、
でも違うっぽい。

 

お店でいろいろ見てみたけれど、
何がなんだかわからなくて混乱。

何がどう違うのか、
そもそも砂糖ってなんなの?

見れば見るほど、
なんだかいまいちわからない。
結局買わずに帰ってきちゃった…。

そんなことが、まぁよくありますよ。

そこで今回は、
梅に使う砂糖の定番と、砂糖全般について
調べて書いていくことにします。

それでは、いってみましょ~。

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梅に使う砂糖の種類は

梅に砂糖を使うとき、
どんな砂糖が適しているのでしょうか。

梅のエキスをじっくり抽出しようとする
ならば、使う砂糖はやはり定番の氷砂糖。

氷砂糖はグラニュー糖を再結晶させたもの。

結晶が大きく、ゆっくり溶ける性質から、
梅酒や梅シロップなどには
氷砂糖が最適だといわれるのです。

粉状の砂糖を梅酒や梅シロップに使うと、
早く水分が引き出されるために
梅のエキスが出づらく、水っぽくなるうえ
梅がシワシワになりやすい。

 

ジャムに適しているのは、グラニュー糖。
これは梅から早く水分を引き出すため。
ほかには上白糖などですね。

上白糖は、酵素ジュースを作るときに
適しており、失敗しにくいといいます。

グラニュー糖や上白糖は、
ミネラル分などを排除した純度の高い糖。

グラニュー糖はすっきりした甘さで、
素材の味の邪魔をしない。
上白糖は強い甘味があります。

 

グラニュー糖や上白糖の甘さがキツイと
感じるならば、きび砂糖がおすすめ。

きび糖はミネラル分を含むために
雑味が少々出ますが、風味や甘味は優しい。
ただ、出来上がりの色は黒っぽくなります。

 

梅に使う砂糖というと、
だいたいこのあたりが定番でしょうか。

絶対にコレでないといけない!みたいに
決まっているものではないので、
お好きな砂糖を使ってみるといいでしょう。

いろいろと試してみるのも楽しいものです。

それでは次に、
砂糖そのものについて見ていきましょう。

砂糖の成分と甘味

砂糖によって、甘さに違いがあります。
砂糖の甘さは、ショ糖の純度によるもの。

◇ ショ糖(スクロース)

砂糖の成分は主に、ショ糖(二糖類)
とよばれるもの。

ショ糖は甘さの基準になっています。

また、ショ糖はブドウ糖と果糖で構成されて
おり、ブドウ糖と果糖は単糖類で
これ以上は分解できない糖です。

 

  • ブドウ糖(グルコース)

ショ糖の60~80%の甘味があり、
すっきりとした甘さ。

  • 果糖(フルクトース)

ショ糖の120~150%の強い甘さがあり、
コクのある甘さ。

40度以下で甘さが発揮され、
高温だと砂糖より甘味が落ちる。

果糖は蜂蜜や果物などに含まれます。

砂糖の純度と不純物

砂糖は、ショ糖の純度が高いほど
精製度が高く、不純物が含まれていない。

逆に、ショ糖の純度が低いものは、
ショ糖以外の不純物が含まれるということ。

その不純物とは、ミネラル分(灰分)などで
あったりします。

不純物が含まれていると、
ショ糖以外の風味が残ることになるので、
その量によってはクセが強くなるのです。

極端なところで、
グラニュー糖と黒糖の風味・コクとを
比べてみるとよく分かりますよね。

そしてショ糖の純度が高いと
甘味は強くなります。

しかしショ糖の含有量だけで甘味の強さが
決まるかというと、そうではないのです。

砂糖の甘味の強さ

砂糖には「ショ糖」以外に
「転化糖」という成分がある。

この転化糖が含まれていると、
より強い甘味を感じるようです。

 

たとえばグラニュー糖と上白糖を比べると、
グラニュー糖の方がショ糖の含有量は多いが
上白糖は転化糖を含むために、
グラニュー糖より甘味を強く感じます。

転化糖とは、ショ糖を分解して
ブドウ糖と果糖に分けたもの。
この果糖が、甘味を強く感じるのです。

 

では上白糖に転化糖が含まれるのは
何故なのでしょう。

それは、上白糖のしっとり感を出すために、
転化糖液(ビスコ)で表面をコーティング
しているから。
これは三温糖についても同様です。

 

また、不純物が多く含まれる砂糖は、
その不純物の味との差によって
甘さを強く感じるようです。

 

では次に、そもそも砂糖ってなんなの?
というところから見ていきます。

砂糖の原料

砂糖の原料には、大きく分けて2種類ある。

  • 甘蔗(かんしゃ、かんしょ)
  • 甜菜(てんさい)

そのほかの原料には、
サトウカエデやサトウヤシなどがある。

甘蔗糖(かんしゃとう、かんしょとう)

甘蔗とはイネ科の植物でサトウキビのこと。

平均気温が高く、温かい場所で生産される。
日本では沖縄や鹿児島県。

なお、サトウキビの「甘蔗」と
さつまいもの「甘藷」が似ていて紛らわしい
ので、次から「サトウキビ」と記述します。

 

◇ サトウキビから砂糖へ

サトウキビを煮詰めて固めたものが、黒糖。

サトウキビから汁を絞り、
砂糖の原料として作られるのが
原料糖(粗糖)。

原料糖には不純物が多く含まれるため、
これを濾過して不純物を取り除き、
それぞれの砂糖が作られる。

日本の伝統的な製法で作られる和三盆は、
サトウキビでも竹糖とよばれる品種が
使われます。

甜菜糖(てんさいとう)

甜菜とは、ビートと呼ばれる
ほうれん草の仲間の植物。

大根に似ているため、
砂糖大根ともいわれる。

比較的気温の低い涼しい場所で生産される。
日本では北海道。

 

◇ てんさいから砂糖へ

てんさいから糖分を取り出す。

そこから不純物を取り除いて煮詰め、
砂糖の結晶をつくる。

これの粗糖の状態が、てんさい糖。

精製されて白いものが耕地白糖とよばれ、
サトウキビ原料と同じように砂糖が作られる。

その他の砂糖

サトウキビとてんさい以外には、
次のようなものがあります。

 

◇ サトウヤシ(オウギヤシ・ココヤシ)

主にタイなど東南アジアなどで作られる。

  • パームシュガー(ヤシ糖)

 

◇ サトウカエデ

主にカナダで作られている。

  • メイプルシロップ
  • メイプルシュガー(カエデ糖)

 

日本では特にサトウキビとてんさいの
原料から、多くの種類の砂糖が作られます。

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砂糖の種類

砂糖は製造法の違いから
大きく分けて2種類があります。

  • 含蜜糖
    ミネラルなどが含まれる糖
  • 分蜜糖
    ミネラル分を分離したショ糖の純度が高い糖

分蜜糖は、精製糖ともいう。

含蜜糖(がんみつとう)

ミネラルなどが含まれる
含蜜糖の砂糖たち。

サトウキビから作る含蜜糖

サトウキビを原料とした含蜜糖は、
糖蜜と結晶を分けずに作られる。

糖蜜にはミネラルなどが多く含まれている。

 

◇ サトウキビから作る砂糖

  • 黒糖(黒砂糖)

独特の風味と甘さ、苦味がある。

 

◇ サトウキビから作る原料糖や糖蜜で作る砂糖

  • 加工黒糖
    原料糖と糖蜜、黒砂糖などから作る
  • 赤糖(人玉糖)
    原料糖と糖蜜などで作る
  • きび糖・素焚糖(すだきとう)
    原料糖から作る

 

◇ サトウキビ(竹糖)から作る

  • 和三盆

日本の伝統製法で作られる、
さらさらと粒の細かい砂糖。

口どけがよく、ほんのりとした甘さで
後味がよい。

てんさいから作る含蜜糖

◇ てんさいから作る含蜜糖

  • てんさい含蜜糖

てんさいを原料とした含蜜糖は、
糖蜜と結晶を振り分け、糖蜜を使う。
これを乾燥させて固め、粒状にする。

ミネラルなどが微量に含まれており、
天然のオリゴ糖が含まれている。

 

一般に販売されるのはほとんどこちらなので
てんさい糖とも呼ばれる。

ただ、てんさい糖という名称は
てんさいから精製されたグラニュー糖なども
含むので、購入の際には表示をよく確認
しましょう。

分蜜糖(ぶんみつとう)(精製糖)

ミネラル分を分離した、
ショ糖の純度が高い砂糖たち。

サトウキビから作る分蜜糖

分蜜糖はサトウキビの原料糖(粗糖)から、
糖蜜と結晶を分けて作る。

ミネラル豊富な糖蜜を分離し、
ショ糖の純度を高めるために精製するので
精製糖ともよばれる。

精製糖は、次の4種に分けられる。

  • 車糖(ソフトシュガー)
  • 双目糖(ハードシュガー)
  • 加工糖
  • 液糖

 

◇ 車糖(くるまとう)(ソフトシュガー)

車糖は結晶が小さく、しっとりしている。

  • 上白糖
  • 三温糖

上白糖は日本独特の砂糖で、
日本で最も多く使われています。

上白糖は、独特のしっとり感を出すために
結晶の表面を転化糖でコーティングする。
これは三温糖も同様。

 

三温糖は、強い甘さと風味、コクがある。

三温糖は未だに誤解が多い砂糖なのですが、
ミネラル分などは殆どない精製糖です。
(製法により数値上は微量にあるようですが)

三温糖の褐色はミネラル分によるものでは
なく、加工時の加熱によって色づくもの。

加熱の具合で色がまばらになるので、
カラメル色素を添加して色を均一化している
ものがあります。

また、上白糖にカラメル色素を添加して
三温糖としたものもあるようです。

現在ではこのように着色したものが多いので
表示などをよく見てみましょう。

 

◇ 双目糖(ざらめとう)

双目糖とは、ショ糖の純度が高い砂糖で
結晶が大きい。

  • グラニュー糖
  • 白双糖(白ザラメ)
  • 中双糖(黄ザラメ)

グラニュー糖は海外で最も使われている。

クセがないため、素材を活かしたり
洋菓子などに使われる。

双糖(ザラメ)は比較的ゆっくり溶ける。

中双糖(黄ザラメ)は独特の風味とコクが
ある。

中双糖(黄ザラメ)は茶色いが、
これも三温糖と同じくミネラル分による
ものではなく、加熱によりカラメル化し
色付いているもの。

また、製法によっては加熱によるものでは
なく、カラメル色素を添加して着色している
ものもある。

 

◇ 加工糖

加工糖とは、高純度の砂糖を加工したもの。

  • 氷砂糖
  • 角砂糖
  • 粉砂糖
  • 顆粒糖(フロストシュガー)

氷砂糖はショ糖を再結晶させた高純度の砂糖。
形状はロックとクリスタルがあり、
ゆっくり溶けるため果実酒に最適とされる。

角砂糖は、グラニュー糖を固めたもの。

粉砂糖は、グラニュー糖を粉状にしたもの。
製品によっては、コーンスターチを入れて
溶けにくくしたものがある。

顆粒糖は、顆粒状で溶けやすくしたもの。

これら加工糖のなかでは、氷砂糖以外を
梅の加工に使うことはないでしょう。

 

◇ 液糖

液糖とは、液体状の糖。
グラニュー糖や上白糖を液状に加工したもの。

ガムシロップや清涼飲料水、
洋菓子などに使われる。

一般にはあまり出回らず、
企業間で売買されている。

てんさいから作る分蜜糖

◇ 耕地白糖

てんさいから分離した結晶で作る
真っ白い砂糖。

  • グラニュー糖(ビートグラニュー糖)
  • 上白糖
  • 氷砂糖
  • ビートオリゴ糖

など。

 

以上が日本で作られる砂糖の種類ですが、
こうしてみるととても種類が多いですね。

これだけ砂糖の種類が多いのは
日本くらいのようです。

それに製造する会社によって
製法や成分は少々違うようです。

余談:その他の糖

ちなみによく見かける糖の名前として、
「異性化液糖」というものを目にしたことが
あると思います。

よく加工食品に添加されていますよね。

これはトウモロコシ(コーンスターチ)や
さつまいも、ジャガイモのデンプンから
作られている糖。

異性化液糖には以下の種類があります。

  • ぶどう糖果糖液糖
  • 果糖ぶどう糖液糖
  • 高果糖液糖

 

梅を漬けるには全く関係のない糖ですが、
梅のお菓子やドリンクなどの加工食品には
よく入っていたりするものです。

これらは企業間でしか売買されていないもの
なので、自分で加工に使うということもない
と思いますが、参考までに。

普段なにげなく摂取している方も多いかと
思いますが、これらの糖については
少なくとも私は避けるようにしています。

賛否両論、意見はいろいろあるでしょうけど
興味のある方はよくよく調べてみると
いいでしょう。

後記

さて今回は、梅に使う砂糖について…
というより、ほとんど砂糖についての
内容になりました。

砂糖については調べていく中で
いろいろなことが分かりました。

使いたいと思う砂糖と、そうでない砂糖と。

 

それと、昔の砂糖と今の砂糖でも
違いがあるようです。

製造技術が向上するにつれ、
コストを抑えるなどの効率化が図られます。

その中で、いいこともあるし、
よくないことも当然あります。

いいことは前面に押し出される傾向にあり
ますが、よくないことは表に出ることは
稀でしょう。

 

砂糖を選ぶときには、ラベルに記載されて
いることしか情報がない。

しかしその記載されている内容の意味が
わからない、では選ぶことができない。

表示の義務が無いものについては
たいがい書かれていない。

でもせめて表示されていることはわかる、
というくらいにはなりたいものです。

 

砂糖について調べていく中で、
ちょいちょい出会った言葉があります。
それは、つぎのような言葉。

「消費者の思い込み」

思い込みで食品を選んでいると、
思っているものと違うものを選んで
体に取り込んでいるということになる。

改めて、知ることって大事だなと
思うのでした。

これは砂糖に限らずですが、
改めて記載されている表示を見たり、
知っていると思っていることでもあえて
調べ直してみるというのも必要ですね。

 

随分話が逸れましたが、今回はこのへんで。

ここまでお付き合いくださいまして
ありがとうございます。

毎年行う梅仕事。
あらためて砂糖を選んでみては
いかがでしょうか~ヽ(´ー`)ノ

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