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はちみつの種類には、どんなものがあってどう選べばいいの?

この記事を読むのに必要な時間は約 20 分です。

はちみつの種類と違いを知ろう。
蜂蜜(はちみつ)は種類が多い。

梅シロップや梅干しにも使いたいけど
はちみつって、どう選んでいいのか
わからない。

数年前に中国産の偽装が騒がれたり、
検査が甘々で意味を成していなかったりと
いろいろありました。

だからなんとなく気にしつつも
なんとなく選んでいませんでしたか?

  • 本物と偽物があるみたい?
  • 混ざりものが多いんじゃ…
  • どう選んでいいのかわからない

このような不安があるので、
買いたいけれどもやっぱり心配…。

 

そこで今回は、
はちみつの内容や表示やらは
本当に大丈夫なのか?

そして、そもそもはちみつとは
どんなものなのか。

はちみつの種類や特徴、それぞれの違い
などについても調べてみました。

それでは、いってみましょ~。

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はちみつとは

【蜂蜜とは】

ミツバチたちが花の蜜や木の樹液、
植物や昆虫が出す甘露を集めて、
酵素によって蜜を分解、熟成させたもの。

これを人間が採取して、異物を取り除く
ために濾したりして製品にされたもの。

はちみつの種類

蜂蜜はとても種類が多い。

  • 百花蜜
  • 単花蜜

 

◇ 百花蜜とは

さまざまな種類の花や、
植物などの蜜からできたはちみつ。

あるいは人の手により、
別種類のはちみつをブレンドしたもの。

植物の種類や割合もそれぞれ異なることから
同じものはないといわれています。

 

◇ 単花蜜とは

一種類の花や植物などから
採集された蜜のはちみつ。

蜜の元となる花や植物などを
「蜜源」と呼び、日本国内でも
数百種類はあるといわれています。

はちみつは蜜源によって成分が異なり、
甘味や酸味、苦味などの味の違いや、
香り・色の違いなどがある。

日本国内ではクセのないはちみつが好まれ、
海外ではクセの強いものが好まれる傾向に
あるようです。

はちみつの特徴

天然の純粋はちみつは、
ミツバチたちが作った自然の甘味料。

では具体的にどのようなものなのでしょう。

はちみつの成分

はちみつの成分のほとんどが糖分。

  • 糖分が約80%
    うち、ブドウ糖+果糖が60%以上、
    ショ糖などが数%
  • 水分が20%

そのほかビタミン、ミネラル類などが
含まれている。

はちみつの成分は
ほとんどがブドウ糖と果糖で
食べるとすぐに吸収されるため、

エネルギー補給や疲労回復などに
おすすめです。

 

なぜはちみつの糖分は
砂糖のようにショ糖が多いのではなく、
ブドウ糖と果糖が多いのか。

それは、ミツバチの働きに
よるものなのです。

ミツバチの働き

はちみつを作るのは、ミツバチたちの仕事。

ミツバチが花や植物などから採集する蜜は、
糖度が数十%程度のショ糖です。

これをミツバチたちが集めて
貯蔵・熟成させることで、

ミツバチが持つ酵素によって
蜜の主成分であるショ糖を
ブドウ糖と果糖に分解。

 

そしてミツバチたちがせっせと
蜜を乾かすことにより、

蜜は濃縮されて、約80%という糖度の高い
はちみつができあがるのです。

はちみつの結晶化

はちみつは結晶化する。

特にブドウ糖を多く含むはちみつは
比較的結晶化しやすい。

ブドウ糖と果糖の割合は、
蜜源の種類によって異なります。

はちみつの注意事項

「はちみつを一歳未満の乳児に
与えないでください」

このような文言を見たことがあるでしょう。

これははちみつに、まれにボツリヌス菌が
紛れていることがあるため。

1歳未満の乳児は
腸の働きが整っていないため、
菌が繁殖してボツリヌス症を発症して
しまうことがある。

一般的には、1歳以上になれば
腸内環境が整うということ。

ボツリヌス菌は100度以上でも生き残ることが
あるため、加熱したからと安心できるもの
ではないので注意が必要です。

はちみつの栄養と効果

はちみつは体にいいといわれています。

◇ はちみつの栄養

はちみつには、体に必要な
ビタミンやミネラル類などの
多彩な栄養素が含まれている。

栄養素の含有量は、
はちみつの種類ごとに異なります。

 

◇ はちみつの効果

はちみつは消化吸収がよく、
胃腸に負荷をかけずにすばやくエネルギーに
変わるため、疲労回復効果がある。

他には、保水効果、抗菌作用などがあり、
唇のひび割れや口内炎、やけど、喉の痛み、
咳止めなどにも効果的とされる。

はちみつが薄まると効果は低くなるので、
これらの場合は直接付けたり舐めたりして
使うほうがいいでしょう。

はちみつ製品のいろいろ

はちみつにも食品表示基準があるので
はちみつ製品を買うときには
表示ラベルを確認しましょう。

はちみつ類の表示について

はちみつ類の表示については
「はちみつ類の表示に関する公正競争規約」
で定められており、
以下の4種類が規制対象になっています。

  • はちみつ
  • 甘露はちみつ
  • 巣はちみつ
  • 巣はちみつ入りはちみつ

それぞれの内容は次のとおりです。

1 はちみつ
みつばちが植物の花みつを採集し、巣房に貯え熟成した天然の甘味物質であって、別表に定める性状を有し、別表に定める組成基準に適合したものをいう。

2 甘露はちみつ
みつばちが植物の分泌物又は同分泌物を吸った他の昆虫の排出物を採集し、巣房に貯え熟成した天然の甘味物質であって、別表に定める性状を有し、別表に定める組成基準に適合したものをいう。

3 巣はちみつ
新しく作られて幼虫のいない巣房にみつばちによって貯えられたはちみつ又は甘露はちみつで、巣全体又は一部を封入したまま販売されるものをいう。

4 巣はちみつ入りはちみつ
はちみつ又は甘露はちみつに巣はちみつを加えたものをいう。

全国はちみつ公正取引協議会の「公正競争規約」より引用。

「はちみつ」の定義から外れたもの

令和元年(2019年)5月より規約が変更され、
以下のものは「はちみつ」の定義から
外されました。

  • 加糖はちみつ
  • 精製はちみつ
  • 精製はちみつやローヤルゼリー、
    花粉などを添加したはちみつ

 

◇ 加糖はちみつ

はちみつに人工的な糖を加えたもの。
(はちみつの含有量は60%以上)

異性化液糖(果糖ブドウ糖液糖など)や
水飴などが混ぜられる。

 

◇ 精製はちみつ

はちみつ独特の匂いや色などを
精製により除去したもので、これにより
ビタミンやミネラル類は失われる。

はちみつは消化吸収がよく、
早くエネルギーに変わるために
スポーツドリンクなどの清涼飲料水などに
使われるのですが、

はちみつの風味などは不要とされ
取り除かれるのです。

 

以前はこれらを含んだはちみつあっても、
名称に「はちみつ」と表記してよい規定に
なっていました。
(ただし原材料表示には記載が必要)

そのため、はちみつだけの製品なのか、
何か手を加えたものなのかが
不明だったのです。

現在、加糖はちみつと精製はちみつは
主に企業などに売られているようです。

「天然」という表示

「はちみつ」はミツバチが採集して
巣に貯え、熟成した天然の甘味物質、
という定義があります。

そもそもが天然という定義なので、
あえて「天然」という用語は使えない。

純粋なはちみつであれば、
「純粋」「PURE」という文言が許されて
いますが、これ以外の用語による表示は
禁止されています。(検討中の文言もあり)

これは
「はちみつ類の表示に関する公正競争規約」
によるもの。

 

しかし他方では、日本養蜂協会が定めた
「ハチミツの品質規格」というものがあり、

こちらに定められた規格に準じる蜂蜜に
ついては、「国産天然はちみつ」という
表示が会員に認められているようです。

蜂蜜の規格

はちみつの規格には
国際規格と日本の規格とがあり、
日本規格も国際規格に準ずる。

  • 国際規格:CODEX(コーデックス)規格
  • 日本規格:公正取引委員会の
    「はちみつ類の表示に関する公正競争規約」

 

なんだかいろいろとややこしいですが、
はちみつの品質に関して、以前よりは随分と
わかりやすくなったのかなと思います。

少なくともラベルの表示を信じるならば、
名称(品名)に「はちみつ」との表示があれば
「天然のはちみつである」ということの
はずなのですから。

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加熱・非加熱のはちみつ

先程、はちみつの規約について確認
しましたが、まだ気になることがあります。

それは、蜂蜜の加熱について。

加熱か非加熱か

はちみつはミツバチによって作られる。

そこから蜜蝋やミツバチの残骸、
花粉などの異物を取り除くために濾され、
個別容器に入れて販売される。

はちみつは性質上、結晶化するため、
濾して容器に入れるには手間がかかる。

そこで効率を考えると、
はちみつを加熱して柔らかくする必要が
出てくるのです。

 

しかしそもそもはちみつは
非加熱が望ましいとされる。

はちみつは高温で処理されると、
生きている酵素は死活し、含有される
ビタミン・ミネラル分などの栄養素も
破壊されてしまいまうといいます。

日本では加熱処理についての定義がされて
おらず、加熱・非加熱の表示の義務はない。

そのため、はちみつ業者によって
処理方法が違うようです。

 

◇ 完全に非加熱で処理

完全に非加熱で処理している業者は
日本にどのくらいあるのでしょうか。

 

◇ 低温で加熱(60度未満)

低温ならはちみつの栄養素は損なわれにくい
といわれている。

だいたい40~60度くらいで加温を
しているようです。

ミツバチがはちみつを作るときの
巣の温度は、35度くらい。

アメリカのユタ州では、加熱の上限温度は
48度以下とされており、この場合、
採蜜したはちみつと同等の品質である
といえるということです。

また、50度以上で酵素は死んでしまうよう
ですが、栄養素の面では60度前後なら
問題はないそう。

 

◇ 高温で加熱

はちみつは高温では栄養素が壊れるという
ことですが、55度以上の熱を加えると
褐変(着色)するという影響も出るようです。

はちみつに対して、温度というのは
時間にも関係するため難しいようで、
詳しいところはわかっていないという
現状もあるようです。

濃縮はちみつ

ミツバチが採集して間もない
未熟な状態の蜜を巣から取り出し、
人工的に加熱して濃縮。

このような製造をしているはちみつもある
ということで、これを濃縮はちみつと
いわれています。

これははちみつとは言えず、
ただの蜜の固まり。

砂糖とあまり変わりのないものと
なってしまいます。

しかし「はちみつ」の定義には成分の基準
があり、これに準じていなければ
名称に「はちみつ」と明記することは
できない。

輸入はちみつについて

海外では、加熱か非加熱なのかは
はっきり区別されるようです。

しかし輸入はちみつはドラム缶に入れられて
船で輸送される際、
赤道を通る航路を使って運ばれると
蜂蜜は高温になってしまうようです。

また、輸入はちみつが非加熱のはちみつで
あっても、日本国内で個別容器に詰め変え
られるときに、やはり加熱処理をされる
ことが多いということ。

そのため輸入はちみつは、現地で個別容器に
入れられた製品のほうが、加熱か非加熱の
はちみつなのか明確なのだそうです。

はちみつに栄養を求めるのなら、
誠実に非加熱を守っている業者さんから
選ぶのがいいでしょう。

砂糖とはちみつの違い

砂糖とはちみつ、どちらも、
天然の甘味料といわれます。

しかしこの両者は一体どのような違いが
あるのでしょう。

糖質の違い

冒頭でも書きましたが、
砂糖の成分は主にショ糖。
はちみつの成分は主にブドウ糖と果糖。

砂糖(ショ糖)が体内に入ると、
胃腸でブドウ糖と果糖に分解され
吸収される。

はちみつのブドウ糖と果糖は
すでに分解された糖。

胃腸に負荷はかからず、
すぐにエネルギーとして使われる。

 

どちらも摂取後には血糖値が上昇するが、
はちみつのほうが急激には上昇しにくい
といいます。

血糖値の上昇を数値化した
GI値と呼ばれるものがありますが、
これもはちみつが低めではあるようです。
(種類などにより差がある)

砂糖と蜂蜜、同じ量を取るならば
はちみつが良さそうですが、どちらにしても
摂りすぎには注意しましょう。

甘さの違い

甘さの違いは、つぎのとおり。

  • 砂糖 < はちみつ

砂糖より、はちみつは甘味を強く感じる。

ほぼ同じ甘さにするには、
はちみつは砂糖の1/3の容量にする。

  • 大さじ1杯(15ml)の砂糖
    = 小さじ1杯(5ml)のはちみつ

これで同等の甘味であるようです。

 

重量で換算する場合は、
はちみつは砂糖より1.3倍甘い。

  • 砂糖 9g = はちみつ 6.92g

これでほぼ同じ甘さということです。

カロリーの違い

カロリーの違いは、つぎのとおり。

  • 砂糖 > はちみつ

同じ重さでは、
砂糖よりはちみつのほうがカロリーが低い。

どちらも同じ重量で10gの場合。

  • 上白糖は38.4kcal
  • はちみつは29.4kcal

砂糖よりはちみつのカロリーは
約24%ほど低い。

 

しかし同じ「容量」にした場合は注意。

大さじ1杯(15ml)は、
上白糖は9g、はちみつは21gになる。

・上白糖(9g)は、35kcal
・はちみつ(21g)は、64kcal

うっかり同じ容量で置き換えてしまうと、
カロリーは圧倒的にはちみつのほうが
高くなってしまいます。

容量(ml、cc)と重量(g)を
間違えないようにしましょう。

梅にはちみつを使うとき

梅にはちみつを大量に使うときは
たいてい梅シロップを作るときですよね。

注意する点を考えてみました。

  • 砂糖の代わりに使う
  • 蜂蜜は発酵する
  • 高温での熱処理は避ける

砂糖の代わりに使うはちみつ

砂糖とはちみつの比較で、
甘さの違いがありましたよね。

たとえば、梅シロップを、
砂糖ではなくはちみつで漬けるとき。

同等の甘さにするためには
はちみつの量を減らそうと考えるかも
しれないですよね。

 

梅シロップを傷まないようにするには、
糖分の量が重要。

砂糖の場合は梅の重量の8割以上入れれば
安心です。

つまり梅1kgのとき、
砂糖は800g~1kg程度。

これを甘さで合わせると、
はちみつは砂糖の1.3倍少ないので、
はちみつの量は615g~640gとなります。

けれどもはちみつは20%が水分。
これでは梅が傷んでしまうかも…?

 

はちみつは砂糖よりも
浸透圧が高い(ブドウ糖>ショ糖)ので
あるていどは大丈夫そうなのですが、

実際、梅のはちみつ漬けのレシピを
探してみると、

梅1kgに対してはちみつは
同等の800gから1kg以上を入れている。

はちみつの量を減らして作る場合には、
別のものを足して補うレシピもあります。

 

これは糖度だけの問題ではなく、
発酵しやすいという、はちみつの性質からの
理由もあるのではないでしょうか。

はちみつは砂糖より甘いとはいえ、
梅シロップは原液で使うわけではなく
水や炭酸水などで割って使うもの。

甘さを抑えようとするよりは、
保存性を優先するほうがいいでしょう。

はちみつは発酵する

はちみつは発酵します。

はちみつが発酵するのは
糖度が低い場合。

はちみつで梅を漬けると梅の水分が出るので
もちろんシロップの糖度は薄まる。

するとやはり、発酵してしまうようです。

 

発酵してしまうと通常、
加熱して発酵止めをします。

しかし上質なはちみつを使った場合には
もったいない。

この場合、冷蔵庫に入れて発酵を抑えるしか
ないですよね。

 

はちみつで梅シロップを作るのなら、
発酵してもいいや~、加熱してもいいかな~
と思って漬けるくらいのほうがいいかもです。

まぁ、加熱したはちみつでも
成分はブドウ糖と加糖。

吸収がよいことには変わりない
でしょうから。

高温での熱処理は避ける

先程も書いたように、
はちみつは熱を加えると
栄養素が飛んでしまいます。

せっかく梅に蜂蜜を使うのなら、
熱を加えなくていいものを作るときに
使いたいですよね。

もし火を入れるにしても、
極力加熱しすぎないように短時間で、
高温になりすぎないよう60度未満に抑えて
処理をするようにしましょう。

後記

さて、はちみつについていろいろ調べて
書いてみましたが…

やはり表示ラベルだけでは
不明な部分があるものですね。

昔はスーパーや百貨店の店頭での情報や
ラベルを見るしか情報がなかったですが、
今はネットの時代。

養蜂家さんや蜂蜜業者さんたちが
熱心に情報発信をされています。

その発信されている情報の中から、
製品を選ぶことができる。

昔より確実に選べる要素が増えているので、
信頼できるところを探してみるといいでしょう。

お気に入りの蜂蜜が見つかるといいですね。

 

それでは今回はこのへんで。

長くなりましたが、ここまでお付き合い
くださいましてありがとうございます。

とにもかくにも、ミツバチすごい!
ヽ(´ー`)ノ

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