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梅干しは腐らない?その理由と、それでも傷んでしまうワケ

この記事を読むのに必要な時間は約 10 分です。

梅干しは腐らないはず…
でもけっこう腐るよね???

その通り。

“梅干し”と呼ばれているものは幅広く、
いろいろな種類があります。

だから腐りにくい梅干しと、
腐りやすい”梅干し”の両方あるんですよね。

本来の梅干しは長期保存食として
昔から作られてきました。

夏場のめちゃくちゃ暑い時期でも、
冷暗所(常温)で保存されて
腐ることなどないかのようであった梅干し。

しかし現代ではどうでしょう?

スーパーなどで安く売られている
市販の”梅干し”は、保存方法を守らないと
あんがい腐りやすいもの。

また、嗜好品として値段の高い”梅干し”も
ほとんど同じく痛みやすい。

現在の”梅干し”は、昔のように
冷暗所(常温)保存では品質が保てず、
冷蔵保存のものが多いのです。

そして冷蔵庫で保存していても、
そのうち傷んでしまう。

対して、昔からの製法で作られた梅干しは、
なぜ常温でも腐らないのか。

今回は、梅干しって腐らないの?という
その理由と、痛みやすく腐ってしまう
“梅干し”について書いていくことにします。

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そもそも食品が腐る理由

まずはじめに、食品が腐る、腐敗する
ということはどういうことなのでしょうか?

これを知っておく必要があります。

腐敗とは

空気中にいる細菌などの微生物が、
食品などの有機物を分解することで
変質させてしまうこと。

変質すると、人にとって有害な物質に
変化してしまうので、食べられなくなる
わけですよ。

その微生物などが活発に働くためには、
エサとなる有機物の他に
次のものが必要です。

  • 空気
  • 程よい光と温度

まるで動物や植物と同じようですよね。
微生物も人と同じように生きています。

これらの条件が揃っているところに
食品を置いておけば…
そしてその食品にいつでも、
微生物がくっつける状態であれば…

食品はそのうち分解されて、
腐ってしまうのです。

もちろん、生の梅も梅干しも同様に。

梅が腐敗するとき

梅に対して、ちょっかいをかけてくる
微生物は酵母菌。

目には見えなくとも、
そこら中にたくさんいるし、
梅の表面にもくっついているようです。

それが繁殖すると、白いカビが出てきます。

この酵母菌自体は無害なものらしいのですが
これを放置しておくと、毒素を出すような
他の菌も増殖して、いよいよ腐敗していって
しまうのです。

生の梅の実は足が速いですよ。
しかし梅干しにすると、腐りにくくなる。

昔の人の知恵ってすごいですよね~。

梅を腐らせないためには、
あらかじめ微生物を極力減らした上で
微生物が繁殖するための条件をできるだけ
排除することが大切だということです。

梅干しが常温でも腐らない理由

さきほどの微生物の話からすると、
腐らせないための条件を満たせば
いいんじゃないかと考えますよね。

水、空気、程よい光と温度を遮断する。

もちろんそうなのですが、
それは答えの一つです。

それだけで長年腐らせないようにするのは
とても困難なのです。

塩の保存性

塩は昔から、保存食を作るために
用いられてきました。

それだけ高い保存性があるのです。

塩を使うことで食品の水分が出されて
微生物の活動と増殖を抑える働きが
あることから、保存性が上がるのです。

塩の量

梅干しを作る時にはまず、
生の梅を塩で漬けます。

酵母菌を抑制するためには、少なくとも
塩分が18%は必要で、浸けムラを考えると
20%で漬けるのが妥当ということのようです。

さらに梅干しが傷まないように
厳密に考えるには、

梅干しが出来上がったときに
梅干し内の塩分が何%になっているのか、
ということが大事だそうです。

梅を○%の塩で漬けたからといって、
全ての塩分が梅に残るわけではないです
からね。

梅から抽出される汁(梅酢)に溶け出す塩分も
あるので、そのぶん梅の内部に留まって
保持する塩分量は薄くなるわけですから。

まぁ細かいことは置いておいても、
梅に対して塩が充分であればよいのです。

◎塩の濃度が気になるなら関連記事もどうぞ◎
梅干しが腐らない塩分量はどのくらい?

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梅の成分

梅干しが長期保存できるのは、
塩のおかげだけではないのです。

先ほど、生の梅は足が速い、
つまり腐りやすいと書きましたが…

じつは梅ってもともと、
保存性の高い成分を持っているのです。

梅には有機酸という酸が含まれています。

この有機酸というのは、
主にクエン酸、リンゴ酸などですが、
これらの酸は強い抗菌作用を持っています。

梅干しが腐らない理由は、この梅の成分と
塩との強い作用があってのことなのです。

天日干し

そしてもう一つ。

梅干しが常温でも腐らない理由の
最後の一つはこれでしょう。

天日干し。

生の梅を多めの塩で漬け込んで、
梅の水分を出して塩気がまわったところで

天日によって殺菌し、数日間干すことに
よってさらに余計な水分を出してしまう。

梅に残るのは、梅の成分と濃いめの塩分。

この状態で適切な保存をすれば、
梅干しは常温でも長きにわたって腐ること
なく、いつまでも食べられる状態のままで
保持できるのです。

腐りやすい梅干し

では腐らない梅干しに対して、
腐りやすい梅干しとは?

ここまで読んでこられたならば、
もうおわかりですよね。

答えは単純。

さきほどの条件が崩れたときです。

おさらいすると、
昔ながらの製法で作った梅干しは
なぜ保存性が高いのか。

  • 塩の保存性(脱水作用)
  • 塩の量(濃度が濃い)
  • 梅の成分(抗菌作用)
  • 天日干し(殺菌とある程度の乾燥)

これらの条件が揃っているからです。

つまりあまり日持ちしない”梅干し”は、
これらの必要な条件が足りていないから。

塩が足りない、梅の成分が足りない。

そういうことです。

減塩でも腐りにくい”梅干し”その理由

減塩で作られる”梅干し”の作り方には
大きく分けて二通りありますが…

結果として、本来の梅干しと比べて、
次のように足りないものがあるわけです。

  1. 塩の量が足りない
  2. 塩の量と梅の成分が足りない

普通に作れば何も問題ないのですけど、
塩が気になるという場合にはどちらにしても
保存性を欠くものを選ぶことになります。

しかし市販の製品では少なくとも、
数カ月間は保つように作られていますよね。

そこには腐らせないための
保存性を高めるための工夫、
というものがあるわけです。

手作りの減塩梅干しでは、
塩を減らす代わりにアルコールや酢、
砂糖などを添加して作ったりします。

市販品の場合はこれらに限らず、
添加物や食品添加物などを入れることで
保存性を保持しているものも多いのです。

それでも本来の梅干しのように、
長期保存とはいかないものなのです。

後記

梅干しは腐らない?
じゃあなぜ腐るものがあるの~?

ということで書いてみましたが、

昔からの保存食である梅干しは
保存食足り得る理由があったのです。

昔ながらの製法で作られた梅干しは、
ちゃんと理由があって、何年、何十年と
腐らないまま保存ができてしまうのですよ。

まぁ、何百年…という時を経るほど
保たせなくてもいいでしょうけどね。

梅干しってそれだけすごい、
まさにスーパー保存食なのですよ。

それが近年…というかずいぶん経ちますが
減塩ブームが何十年と続きまくっていて、
その減塩思考から塩とともに梅の成分まで
抜けてしまう製法になってしまったわけ
なのですが…

以前と比べればずいぶんまた変わって、
減塩ではない通常の梅干しも多く市販されて
きているので、最近はいい傾向だなぁと
思っています。

それでは今回はこのへんで。
ここまでお付き合いくださいまして
ありがとうございます。

あなたの梅干しが、
最後の一つまで美味しく食べることが
できますように。

ではごきげんよ~うヽ(´ー`)ノ

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