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梅干しは腐らない?でも傷むのがあるのは何故なのでしょう。

この記事を読むのに必要な時間は約 14 分です。

梅干しは長期保存食として
昔から作られてきました。

夏場の暑い時期でも冷暗所にて保存されて
腐ることなどないかのように
扱われてきたはずです。

しかしそれは昔のこと。

現在スーパーなどで安く売られている
市販の梅干しは、保存方法を守らないと
案外、腐りやすいもの。

また、嗜好品として値段の高い梅干しも
ほとんど同じく痛みやすい。

現在の”梅干し”は、
昔のように常温(冷暗所)保存では品質が
保てず、冷蔵保存のものが多いのです。

それは何故なのか。

そして昔からの製法で作られた梅干しは
なぜ腐らないのか。

今回は、梅干しって腐らないの?
ということについて書いていきます。

それでは一つずつ行ってみましょ~!

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そもそも腐るとは

まずはじめに…

食品が腐敗するのはなぜでしょう?

それは、空気中にいる細菌などの微生物が、
生きて繁殖するために食品にくっつき、
エサとして食べて分解することでおきるもの。

その微生物などが活発に働くためには、
エサの他に次のものが必要です。

・水
・空気
・程よい光と温度

まるで動物や植物と同じですね。

微生物も人と同じように生きています。

微生物が生きるために、これらの条件が
揃っているところに食品を置いておき、
その食品にいつでも微生物がくっつける状態
にあれば…

食品はあっという間に分解されて
傷んでいってしまうのです。

もちろん、梅も同様。

梅に対してちょっかいをかけてくる
微生物は酵母菌。

目には見えなくとも
そこら中にたくさんいるし、
梅の表面にもくっついているようです。

それが繁殖すると、白いカビが出てきます。

この酵母菌自体は無害なものらしいのですが
これを放置しておくと、
毒素を出すような他の菌も増殖して
いよいよ腐敗していってしまうのです。

つまり梅を腐らせないためには
あらかじめ微生物を極力減らした上で、
微生物が繁殖するための条件をできるだけ
排除することが大切だということ。

梅干しを漬けるときには、
このことを考慮しておきます。

常温で保存できる梅干し

生の梅はそれだけで
もともと保存性の高いもの。

梅干しを作る時には、
その生梅を塩とともに漬けるわけです。

漬物の基本的な塩分濃度は
食材の重さの20%程度といわれています。

梅も同様に、梅の重量の20%の塩で
一定期間を漬けて天日で干し上げれば、
問題なく長期保存の効く梅干を作り上げる
ことができます。

塩の保存性

塩は昔から保存食を作るために用いられて
きたように、高い保存性があります。

それは塩を使うことで
微生物の増殖を抑えるとともに
食品の水分を抜いて活動を止める働きが
あることから、保存性が上がるのです。

塩の濃度

梅干しに使う塩の濃度は、
先程も書いたとおり梅の重量の20%もあれば
いいでしょう。

酵母菌を抑制するためには少なくとも
塩分が18%は必要で、浸けムラを考えると
20%で漬けるのが妥当ということのようです。

家で漬けるにはだいたいで、
傷まなければそれでいいと思うのですけど。

しかし梅干しが傷まないようにと
厳密に考えるには、

梅干しが出来上がったときに
梅干し内の塩分が何%になっているのか、
ということが大事だそうです。

梅を○%の塩で漬けたからといって、
全ての塩分が梅に残るわけではないです
からね。

梅から抽出される汁(梅酢)に溶け出る塩分も
あるので、そのぶん梅の内部にとどまり
保持する塩分量は薄くなります。

たとえば減塩で漬けた場合、
少しでも保存性を上げるために
梅干しに残る塩分濃度を上げようとする
ならば、梅を干すことです。

梅を干すことによって梅の水分が抜けるので
その分濃縮されて塩分濃度は濃くなります。

干さない梅漬けよりは、
干した梅干しのほうが保存性は増すのです。

梅の成分

梅の成分には、
有機酸という酸が含まれています。

この有機酸というのは主に
クエン酸、リンゴ酸などですが、
これらの酸は強い抗菌作用を持つようです。

梅干しが腐らない理由は、この梅の成分と
塩との強い作用があってのこと。

減塩しても腐らない?梅干し

梅は昔ながらの製法で、
多めの塩で漬けるのが一番保存性が高い。

それでも塩分が気になるという場合には
減塩を考えるのもいいでしょう。

しかし減塩梅干しは、
本来の梅干しと同じように
長期間保存とはいかないもの。

ある一定期間くらいは持ちますよ~、
という限定ものです。

漬け方や作り方、保存方法などでも
品質の安定具合は違ってきますけどね。

減塩梅干しには大きく分けて2つあります。

・梅を漬ける時に塩を減らす
・梅干しを使うときに塩分を減らす

この違いを次に説明します。

梅を漬ける時に塩を減らす

家庭で梅干しを漬けるときには、
はじめから減塩して梅を漬けることも
多いでしょう。

塩をただ減らしてみるのは簡単。
しかしその分傷まないように維持するのが
大変です。

梅を漬けるときに何も考えず、ただ塩を
減らしてしまうと、塩分量によっては
梅はすぐに傷んでしまいます。

梅干しが出来上がる以前の問題です。

もし出来上がったとしても、
梅干しとして一定期間でも
保存することは難しいでしょう。

それなら減塩梅干しは
どのようにして作っているのか?
ということになりますよね。

もちろん、減塩しても傷まないように
する作り方というのがあります。

塩を減らした分、別の方法で補う
ということが必要になってくるのです。

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塩を減らして他の方法で補う

実際に塩だけで梅を漬ける場合には
塩分18%を切るのは難しく、
15%以下では傷む危険も増えてきます。

それでも塩分を減らして梅を漬けるには、
冒頭でも書いたように、微生物が好む環境に
しない工夫が必要です。

それはたとえば、
・水を入れないこと
・空気を遮断すること

これだけでも随分と違うものです。

塩を減らして別のもので補う

梅を漬けるときの塩を減らすと、
まず梅の中の水分が出にくくなります。

梅は自ら出た水分(梅酢)に浸かることで
傷みにくくなるので、梅を漬けたらまず
梅酢を多く出すことが大事。

そこで使えるのが、
焼酎(アルコール度数35度以上)や酢。

これらを一定量添加することで
梅酢の呼び水となり、梅から梅酢を抽出
させやすくすることができます。

さらにアルコールや酢には抗菌力がある
ため、梅を傷ませないよう保持することが
可能なのです。

そして最終的に梅を天日に干してしまえば、
梅から水分がさらに出て、梅の中の成分は
凝縮される上、太陽の光で殺菌される。

ここまですれば塩を減らしたとしても、
ある程度は保存性が保たれるのです。

しかしどのくらいの期間保つのか、
というのはやはり、塩分濃度にもよるし
製法にもよるところです。

保存具合にもよりますしね。

それでもだいたい1年くらいは保つでしょう。
うまく作れば1年以上でもいけます。

梅干しを使うときに塩分を減らす

通常の濃い塩分で梅干しを作り、
使うときに塩分を抜くという方法。

作った梅干しの長期保存を望むなら
こちらの方法を用いるほうがいいかも。

しかし塩分を減らした後は、
ほとんど保存がきかない。

これは家庭でも行われている方法ですが、
市販の減塩梅干しのほとんどは
作る工程でこの方法を用いています。

塩抜きをする

梅干しの塩を抜く方法は、
水に一定時間、梅干しを浸しておくだけ。

水に浸けておく時間の長さで、
塩の抜ける具合を調整できます。

これだけで梅干しの塩分を減らすことが
できるのです。

しかしこれには注意が必要です。

塩抜きをした梅干しは、塩が抜けるとともに
梅の成分も抜け出てしまう上、
余計な水分も含んでしまうことになります。

そのため保存性がなくなり、
傷みやすくなってしまうのです。

すぐに食べたり料理に使う場合はともかく、
長く置きたい場合は不向きな方法です。

なので使うたびに使う量ほど、時折味見を
しながら塩抜きすることをおすすめします。

失った保存性を補うために

梅干しの塩抜きをしすぎると、
保存性も味もなくなってしまいます。

しかし市販の減塩梅干しの多くは
この方法を用いて作られています。

では、保存性も味もない塩抜き梅干しを
どうするのでしょう。

答え…

味付けとともに、保存性を上げるための
物質を調合した漬け液(調味液)に
漬け込みます。

この調味液の内容については、
業者さんによって違います。
(ある程度は似たり寄ったりですけど…)

これは市販の調味梅干しの場合。

市販の調味梅干しの多くは、
はじめに高い塩分で梅干しを作ったあとに
水につけて塩分を抜きます。

どのくらいの塩分を抜くかでも違いはあり
ますが、そのままでは味は薄く風味も薄れる
ため、独自の調味液の中に漬け込みます。

市販の場合は賞味期限が記されている通り、
保存期間はだいたい3~6ヶ月というところ
でしょうか。それも冷蔵保存で。

ただし…誤解があるといけないので
ひとつ書き添えておきます。

調味梅干しという名称の商品が全て、
この方法でしかも食品添加物が使われている
というわけでは無いということ。

どのような方法で減塩するのか、
どのように保存性を保持するのかは
それぞれの業者さんの手法によるもので、
皆が同じというわけではないようです。

また、家庭で作る場合には、
普段使っている調味料などを好みで調合し
漬け込みます。

あるいは塩抜きした梅干しを煮て、
好みの味を付けたりします。

どちらもあまり長期間は保たないので
早めに使い切るのがいいでしょう。

梅干しを腐らせないために

梅干しは作り方によって
腐る・腐らないが別れます。

しかし気にすべきは
それだけではないのです。

梅干しが出来上がった後の
保存についてはどうでしょう。

保存状態がどうであるか、
ということも梅干しを腐らせないための
大事な要素の一つです。

保存したその後は?

梅干しが完成すれば、きちんと洗って
乾かし、消毒をした保存容器に入れます。

これは当然のこと。
そしてその後の扱いも肝心です。

保存容器から梅干しを取り出す時には、
清潔な道具を使うこと。

間違っても口につけた箸で取り上げる
なんてことは絶対にしませんように。

清潔な道具というのは例えば、
洗ってよく乾かした菜箸などのこと。

一回一回そうした細かいことを気をつけて
いるだけでも、保存状態は違います。

日常的な梅干しの取り扱い

適切な方法としては、
保存容器から取り出すのは
扱いが慣れている人と決める。

そして数日間で食べる量ほど、
別の容器に入れて食卓に出しておくと
いいでしょう。

家族が食事の時に取り出すのは、
その小分けした容器からのみにすること。

それでも直接口を付けた箸ではない方が
望ましいので、菜箸などを置いておくと
いいですね。

このように、ちょっとした気遣いをするだけ
でも、梅干しは長く質を保ってくれるのです。

減塩の梅の場合は特に気をつけましょう。

後記

ここまでの話で、もうわかりましたよね。

「梅干しは腐るのか?」

答えは、腐る。

本来保存食である梅干しは、
保存食足り得る製法で作られていました。

だから梅干しは何年、何十年、何百年と
傷まず食べられるような、スーパー保存食
なのです。

それが近年の減塩ブーム?減塩志向により、
その製法が崩されてきたのです。

そのような作り方をした梅干しだから、
短期間しか持たない梅干しに仕上がるのは
当然のこと。

なので「梅干しは腐るのか?」という
その答えはやはり「製法によるよね」という
ことになりますね。

それでは今回はこのへんで。
ここまでお付き合いくださいまして
ありがとうございます。

あなたの作る梅干しが、
最後の一つまで美味しく食べることが
できますように。

ではごきげんよ~うヽ(´ー`)ノ

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