スポンサーリンク

梅干しの賞味期限は長いもの短いものいろいろ。その理由は。

この記事を読むのに必要な時間は約 16 分です。

梅干しは昔からの代表的な保存食。

梅干しは基本的に腐らないもの、という認識があります。
しかし近年の梅干しはそうはいかないようです。

市販の梅干しには「賞味期限」が表示されています。
これは義務付けられているものなので仕方がないのですが…。
その実態は、いろいろあるのだろうなと思います。

食品であるかぎり、全てのものはいずれ傷んで腐敗してしまう。
これは当たり前のことでしょう。
しかし本来の梅干しとは、そんなに簡単に傷んでしまうものではないのですよ。

今回は、そんな梅干しの「賞味期限」から見る、それぞれの違いについて書いていきます。

1. 梅干しの保存性
2. 本来の梅干し
3. 減塩の梅干し
3.1 減塩梅干1~はじめから塩分カット
3.2 減塩梅干2~あとから塩分カット

4. 市販の梅干し
4.1 本来の梅干
4.2 減塩梅干
4.3 調味梅干

5. 賞味期限と消費期限
5.1 賞味期限
5.2 消費期限

6. 期限表示と人の感覚
6.1 期限表示はあくまでも目安
6.2 傷んでいるかという判断
7. 後記

それではひとつずつ見ていきましょう。

1. 梅干しの保存性

梅干しとはそもそも、「賞味期限」なんてものとは無縁のもの。
そんなものでひと括りにされるものではないのです。

梅干しの歴史は古く、400年以上も前の梅干しが現存するくらいですから。
しかもそれは、今でも食べられるようなものだそうです。

美味しいかどうかは別としてね。
腐敗はしておらず、食べられる代物であるということ。

400年間保存状態にあって、今なお食べられる。
そんな「梅干し」が、現代では数ヶ月やそこらで賞味期限が切られるわけです。

同じ「梅干し」という名称でありながら、何が違うのか。
まぁ、”同じ”じゃないから、そんなことになっているのですよね。

2. 本来の梅干し

本来の梅干しはというと、冒頭でも書いたように昔ながらの梅干し。
生の梅を、多めの塩で一定期間漬けたのち、天日に干したもの。

昔は塩分30%くらいで漬けた時代もあったようです。
現代では、20%もあれば長期に渡って保存できるといわれています。

こうして作られた梅干しは、保存環境さえ良ければ半永久的に持ちます。
数年、数十年と時が経っても食べられる状態で保存し続けられるのです。

梅干しというものは、漬け方・干し方・保存の仕方が良ければ、どのくらい長期に渡っても腐らず状態を保ち続ける。ものすごい保存食なのです。

3. 減塩の梅干し

近年では減塩志向から、梅干しも減塩で漬けることが求められて久しい。

家庭で作る自家製の梅干しも、減塩梅干しが主流でしょうか。
塩を減らせばいいとばかりに、どんどん塩の量が減る。
今では塩分の最低量が3%くらいのものまで作られるようです。

塩で漬けるのは意味があり、塩は保存性を高めるためのもの。
これを減らせばもちろん、保存性は失われる。

梅干しは本来、保存期限のない保存食品。
しかも冷蔵庫などではなく、ほぼ常温下で保存しておいたものです。
(基本は冷暗所なんですけども。)

減塩梅干の作り方は2通りあります。
・はじめから塩分を減らす
・あとから塩分を抜く

これらについて、簡単に説明します。

3.1 減塩梅干1~はじめから塩分カット

生の梅を塩で漬け込むときに、はじめから塩分少なめで漬けます。

家庭で漬ける場合には、この方法が多いのではないでしょうか。

初めて梅干を作る場合には、塩が少ないことで失敗の原因になることもあるため、あまりおすすめしませんが、ある程度の塩分量ならば慣れると簡単です。

この作り方のメリットは、はじめから塩分を減らしてあるために、梅干し完成後にはそのまま塩分を気にせず食べることができることでしょう。
しかしデメリットは、塩分量によっては保存に注意が必要なことです。

3.2 減塩梅干2~あとから塩分カット

梅干し作りの時には濃いめの塩分で作り、梅干しをそのまま完成させます。
その後、減塩にしたい量の梅干しを、水などに一定時間浸けて塩分を抜くものです。

これを脱塩といいます。
使う量毎に塩分を抜くのは、この処理をしてしまうと保存性が格段に落ちるため。

このメリットは、脱塩処理をしない限りは長期保存が可能なこと。
そしてデメリットは、減塩するために脱塩処理を行うこと。

これは減塩にするのがよくないという話ではなく、脱塩処理をすることで梅干しの塩分とともに梅の成分まで抜けてしまうことです。

梅の成分には、体によいとされる有機酸が含まれています。
その有機酸には保存性を高める役割もあるのです。

梅の塩分とともに、梅の成分も抜けるわけなので勿体ない。
それとともに保存性まで失われるのですから、はじめから塩を減らして作る方法よりも、保存性は低くなることでしょう。

4. 市販の梅干し

市販の梅干しにもいろいろあります。

・本来の梅干し
・減塩梅干し
・調味づけ梅干し

4.1 本来の梅干し

市販の梅干しも、昔ながらの製法で作っている業者さんはたくさんあります。
原材料表示欄に「梅、塩」とだけ記載されているものです。

賞味期限は1年や5年など、それでも余裕を持って書かれているものと思いますが、その設定も業者によりさまざまです。

4.2 減塩梅干し

市販の減塩梅干しは多彩です。

まずは2つ。
a.塩分を減らして漬けたもの(塩のみ)
b.塩分を減らし、酒や酢などを補助的に入れたもの

aはそのままの意味。
bは塩分を減らすことで保存性が低くなる部分を、酒や酢などで補う製法。
この酒や酢で補う方法は、よく家庭でも行われる作り方です。

これらの賞味期限もいろいろですが、本来の梅干よりは控えめに書いてあることもあります。しかしやはり、脱塩処理をしていないものは比較的長く持つものと思います。

4.3 調味づけ梅干し

調味梅干しも、減塩梅干しの仲間といえば仲間かな。
しかしその成分は、全く違うものと言ってもいい場合もあるでしょう。

調味梅干しとは。
脱塩して、梅の味と成分が抜けた梅干しに、味付け等をするもの。
各業者独自に調合した調味液に、梅を一定期間漬け込みます。

この調味液というものもいろいろ。

一般的な調味料で味を整えたものもあるでしょう。
あるいは食品添加物などで味を整えているものも。
実際は後者が多いと思われます。

この違いは原材料表示を見ればわかります。
表示に全てが書かれていれば、ですけどね。

調味梅干しは賞味期限が短め(3ヶ月位)のものから、長め(6ヶ月)に設定してあるものまでいろいろ。その差は製法の違いは勿論のこと、食品添加物で調整されているものもあります。

何を選ぶのかは自分次第ですが、それぞれの商品表示に従って保存をし、賞味期限を踏まえて早めに消費しましょう。

5. 賞味期限と消費期限

賞味期限か消費期限か。
市販の食品には、ほぼどちらかの記載がされています。

・賞味期限
・消費期限

この表示の違いは、明確に決められています。
その違いは次のとおり。

5.1 賞味期限

〔賞味期限とは〕
「比較的劣化しにくい食品」に対して「美味しく食べることができる期限」を示すものとして義務が定められている。

梅干しは「比較的劣化しにくい食品」にあたります。
急速に劣化するものではないため「賞味期限表示」が義務付けられているのです。

(1) 賞味期限の意味

賞味期限は、食品にとって程よい保存をしているという条件のもと、美味しく食べられる期限日を指しているもの。

未開封の状態で記載通りに保存していれば、期限日までは美味しく食べられるよと。

なので、この日を過ぎたからといって食べられなくなる、というものではなく。
この日までは美味しく食べられるけど、これを過ぎたら味は落ちていきますよ~というものです。

(2) 賞味期限を過ぎたら

賞味期限を過ぎたらすぐ食品が傷むわけではないため、いつまで食べられるのかという最終的な判断は、自身の五感で感じて決めればいいのです。

5.2 消費期限

〔消費期限とは〕
賞味期限とは扱いが違うもの。
消費期限は、劣化が急速に進む食品に対して、記載が義務付けられているもの。

たとえば弁当や生の食材など、数日間や数時間しか使える状態にないものなど。
梅干しはこの対象ではないため、消費期限表示の義務はない。
梅干しとは関係のない話になりますが、参考のために書いておきますね。

(1) 消費期限の意味

消費期限は、程よい保存状況下において未開封の場合に、この日までは食品の劣化などで安全でなくなることはないでしょう、という期限表示。

言い換えれば、この日までには消費しましょうね~というもの。
消費者庁では、「「消費期限」を過ぎた食品は食べないようにしてください。」と明示してある。

それを一日越えたからといって、すぐに食べられなくなるものではないでしょ~と思いがちですが…しかし、中には見た目ではわからない状態で、毒性が高くなるものなどもあるのです。食中毒菌が増殖してたりとかね。

それに、未開封で適切な保存をしている場合、という前提の期限です。
本当に適切な保存をしていたのかは、自身で判断のつかないこともあります。
その場合には、劣化していてもおかしくないよ、と言えるわけなのですよね。

(2) 消費期限を過ぎたら

基本的には下記のとおりということ。
「「消費期限」を過ぎた食品は食べないようにしてください。」
by消費者庁。

期限前に早めに食べ切るようにしましょう。

6. 期限表示と人の感覚

日頃から賞味期限などを見て、それに従う習慣のある私達。

一見何でもない袋入りの食品でも、袋が特殊なものだったり、酸化防止のガスが充填してあったり。その他にも加工食品にはいろいろな工夫がなされています。
そのため、意外なほど長期間の保存が可能となっている加工食品がけっこうありますよね。

そんななかで、私達の食品に対する感度はとても鈍くなっているのではないか、と思うことがあるのです。

6.1 期限表示はあくまでも目安

昔は冷蔵庫でも、数日置いておくとナマモノなんかはすぐに傷んでしまったりしていました。しかし今では、冷蔵技術のたまものなのか、食品が傷むということに遭遇する回数が少なくなっている気がします。

そんななか、食品自体を見ずに賞味期限・消費期限だけを頼りに判断してしまっていることはないでしょうか。

賞味期限が切れただけで、食品そのものの状態を確認せずに廃棄してしまったり。
開封して随分経っているのに、賞味期限がまだだからといって食品の状態を確認せずに使ってしまったり。

逆に未開封で賞味期限がまだ先であったとしても、保存環境がよくなければ早々に傷んでしまうこともあります。日付を信じて守ることは大事ですが、そもそもは食品自体を見て判断できることが大切です。

中には外見上ではわからないものもあったりはしますけど、ね。
それは食中毒菌が繁殖していて…ということですが、それはまた別の話…。

6.2 傷んでいるかという判断

食品が傷んでいるのかどうか。
この判断は、傷み具合にもよりますが、モノによってわかりやすかったり、わかりにくかったりしますよね。

食品が傷んでくると、独特の腐臭や粘つきが出たり、あるいは見た目で変化が現れたりします。傷みが進めば進むほどわかりやすくなりますが、初期の段階はむずかしい。

それぞれの食材が傷んだ時には、どんな風になるのか。
その前に、傷んでいない通常の状態はどんな匂いでどんな味なのか。
状態の変化や違いがわかるように、日頃からよく観察しておくといいでしょう。

7. 後記

今回は梅干しの保存性と賞味期限について書いてみました。

自家製の梅干派。
市販の梅干派。
あなたはどちらでしょうか^^

市販の梅干は、保存方法と賞味期限に従えば、まぁ迷うこともあまりないでしょう。
問題なのは、自家製の梅干しです。

塩分高めで漬けているものは、普通に作って保存をすれば長年持ちます。
長年持つとの確信もあるし、多少の変化が現れても通常の範囲内であるか、傷みではないのかという判断もできます。(梅干しは熟成するうちに多少の変化がある)

塩分低めで漬けた場合には心配です。
これもやはり、日頃の観察や味見などがものをいいます。

その日頃の状態から外れた場合には、それが許容範囲内のことであるのか確認し、様子を見たり対処したりが必要になるでしょう。

ウチで梅干し作りを始めた時には、しばらく塩分14~15%で作っていました。
そのころは賞味期限とか考えたことはなく、だいたい1年~1年半くらいで食べ切っていたのです。

その後、人に塩っぱいと言われて、10%とか8%とかで漬けるようになったのですが…
このあたりからちょっと心配しだしましたね。
そして心配のあまり、1年常温で置いたものを冷蔵庫に入れました。
その後はまた、塩分15%とか18%とかで漬けるようになったのです。

今では、20%、18%、15%、10%といろいろ漬けてみています。

減塩ブームはまだ続いているようですが、一方で、通常の塩分濃度で梅を漬ける人も増えているように感じます。そして業者さんも。

どちらがいいのかはさておき。
選択肢が増えるというのはいいことのように思います。

梅干し作りは奥が深い。
慣れてきたら、いろいろと試してみるといいでしょう。

それでは今回はこのへんで。
ここまでお付き合いくださってありがとうございます。

梅干し作りは自由に。
賞味期限は相応に!消費期限は守りましょ~ヽ(´ー`)ノ

タイトルとURLをコピーしました