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梅干しの賞味期限は作り方や保存方法などにもより違いが出る

この記事を読むのに必要な時間は約 17 分です。

梅干しの賞味期限は…?

梅干しは昔からの代表的な保存食。

日本人にとって梅干しとは、
「基本的には腐らないもの」
という認識があるのではないでしょうか。

しかし近年の”梅干し”は
そうもいかないようです。

市販の”梅干し”には様々な種類があり、
保存性についても様々。

冷暗所で何年もの間保存できるものから、
市販の”梅干し”などに至っては
冷蔵庫で3ヶ月間なんて短いものもある。

市販の梅干しには「賞味期限」が
表示されています。

これは食品表示において国が義務付けている
ものであり、保存方法も記載されているので
基本的にはそれに従うのがいいでしょう。

食品であるかぎり全てのものはいずれ傷んで
腐敗してしまう。これは当たり前のこと。

しかし本来の梅干しというものは
そんなに簡単に傷んでしまうものでは
ないのです。

今回はそんな梅干しの「賞味期限」から見る
それぞれの違いについて書いていきますよ。

…と、その前に。

そもそも「賞味期限」とはなんでしょう?
「賞味期限」と「消費期限」の違いは?

まずはそこから解説していきますので、
ご存知の場合は飛ばしてね~。

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賞味期限と消費期限

賞味期限と消費期限とは?

まずはこの2つの違いについて
書いておきます。

市販されている食品にはほとんど、
どちらかの記載がされていますよね。

・賞味期限
・消費期限

そしてどちらの表示を使うのかは、
国によって明確に決められています。

賞味期限の表示

【賞味期限とは】
「比較的劣化しにくい食品」に対して、
「美味しく食べることができる期限」
を示すものとして義務が定められている。

梅干しは、「比較的劣化しにくい食品」
にあたります。

急速に劣化するものではないため、
「賞味期限表示」が義務付けられている
のです。

(1) 賞味期限の意味

賞味期限は、食品にとって程よい保存をして
いるという条件のもと、美味しく食べられる
期限日を示しているもの。

未開封の状態で記載通りに保存していれば、
期限日までは美味しく食べられるよ、と。

なので、この日を過ぎたからといって
翌日から食べられなくなる~、というもの
ではないのです。

この日までは美味しく食べられるけど、
この日を過ぎたら味は落ちていきますよ~
というものなのです。

(2) 賞味期限が切れたら

賞味期限を過ぎてしまったとしても、
すぐに食品が傷むわけではない。

いつまで食べられるの?という
最終的な判断は個人に委ねられています。

消費期限の表示

梅干しは消費期限ではなく、
賞味期限表示の対象です。

なので梅干しと関係のない話になりますが、
参考のために書いておきますね。

【消費期限とは】
消費期限は、劣化が急速に進む食品に対して
記載が義務付けられているもの。

たとえば弁当や豆腐、生の食材など、
傷みやすく数時間や数日間しか使える状態に
ないものに表示の義務があり、賞味期限とは
少し扱いが違います。

(1) 消費期限の意味

消費期限は、適した保存状況下において
未開封の場合に、この日までは食品の劣化
などで安全でなくなることはないでしょう、
という期限表示。

わかりにくいので言い換えれば、

保存が適正で未開封であれば、
この日までは大丈夫ですよ~
というもの。

(2) 消費期限が切れたら

消費者庁では、
「消費期限を過ぎた食品は食べないように
してください。」と明示してあります。

賞味期限と違って消費期限の場合は、
確実にこの日までには消費してしまい
ましょうね~、というものです。

開封してしまえば早めに。
未開封であれば期限までには
食べ切るようにしましょう。

その日を一日越えたからといって、
すぐに食べられなくなるものでもないでしょ
と思いがちですが…

中には見た目ではわからない状態で
毒性が強くなるものなどもあるのです。

食中毒菌が増殖していたりとかね。

なので「消費期限」表示というのは、
あまり猶予がないだけではなく容赦がない。

その点、梅干しは「賞味期限」の表示なので
この日が過ぎたからといって食べられなく
なるわけではないのですよ。

梅干しの賞味期限切れ

市販の梅干しに記載されている賞味期限は、
あくまでも目安。

先ほども書いた通り、
賞味期限とは、美味しく食べられる期間の
目安が表示されているにすぎないのです。

つまり、賞味期限が切れたとしても
食べられないわけではない。

食べられるんだけれども、
味は少しずつ落ちていっちゃうよと。

じゃあいつまで食べられるのか…?

5年でも10年でも長くもつ梅干しはあります。
しかし具体的な期限を付けるのは
まず無理があります。

それは全ての梅干しが同じではないから。

いつ開封し、どこに保管していたのか、
どういう扱いをしていたのかなど
いろいろな条件で変わってくるものだから。

食べられるのかどうかというのは、
傷んでいなければ食べられるわけで。

それは梅干しの状態を見て、
自分で判断していかなくちゃならない。

ではどうやって判断すればいいのでしょう。

梅干しが傷んだらどうなる?

眼の前の梅干しが傷んでいるのかどうか。

それは一般的な食品が傷んでいるかどうか
というのと共通しています。

この判断は傷み具合にもよりますが、
モノによってわかりやすかったり
わかりにくかったりしますよね。

食品が傷んでくると
独特の腐臭や粘つきが出たり、
あるいは見た目で変化が現れたりします。

傷みが進めば進むほどわかりやすく
なりますが、初期の段階ではむずかしい。

それぞれの食材が傷んだ時には
どんな風になるのか。

その前に傷んでいない通常の状態は、
どんな匂いでどんな味なのか。

状態の変化や違いがわかるように
日頃からよく観察しておくといいでしょう。

梅干しも同じです。

梅干しの味の変化

梅干しの場合も味に変化が出てきます。

梅干しには酸味がありますが、
傷みかけてくるとやはり、
これまでと違う酸味がしてくるものです。

梅干しの見た目の変化

わかりやすいのはカビ。

梅干しの場合、白いカビのようなものは
酵母菌だったりしますが、放っておくと
他のカビも付いてしまうので、早めに
取り除いておきましょう。

心配ならば焼酎などの強めのアルコールに
通して乾かし保存。
早めに使い切ってしまいましょう。

緑や黒いカビが付いたものは危ないので
直接付いている梅干しと周囲の梅干しを
取り除きます。

他はアルコールなどで洗浄して乾かし保管。
早めに使い切りましょう。

梅干しの匂いの変化

匂いの変化は、味の変化に通じるところが
少しあるように思います。

味って匂いも関連して感じますからね。

どのみち通常の状態より違うと感じたら
疑いましょう。

冷蔵庫に入れていたりすると、
温度が低かったりニオイ移りなどで
わかりにくいこともありますけど。

匂いが明らかに違う場合はやめましょう。

味や匂いの変化については、人によって
感覚とか許容範囲が違うとは思うので、
自身の感覚でイヤだと思えばやめておく
ほうがいいでしょう。

ただ、あまりに鈍いと感じなかったりも
しますが…^^;
この辺は個人の経験によりますね。

判断できないし気味が悪いと思うのならば、
やめておくほうが精神的にもよいかもです。

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賞味期限表示と人の感覚

日頃から賞味期限などを見て
それに従う習慣のある私たち。

一見して何でもない袋入りの食品でも、
袋が特殊なものだったり酸化防止のガスが
充填してあったりと、加工食品にはいろいろ
な工夫がなされています。

そのため驚くほど長期間の保存が可能に
なっている加工食品がけっこうあるんです
よね。

そんななかで私たちの食品に対する感度は
とても鈍くなっているのではないか、
と思うことがあるのです。

昔は冷蔵庫でも、数日置いておいただけで
ナマモノなんかはすぐに傷んでしまった
覚えがあります。

しかし今では冷蔵技術のたまものなのか、
食品が傷むということに遭遇する回数が
少なくなっている気がします。

この現代の環境に慣れてしまって
今では眼の前の食品自体を見ずに、
賞味期限や消費期限の表示だけを頼りに
判断してしまっていることはないでしょうか。

賞味期限が切れたというだけで、
食品そのものの状態を確認せずに
廃棄してしまったり。

開封して随分経っているのに、
賞味期限がまだだからといって
食品の状態を確認せずに使ってしまったり。

逆に、未開封で賞味期限がまだ先であった
としても、保存環境がよくなければ早々に
傷んでしまうこともあります。

日付を信じて守ることもいいのですが、
そもそもは食品自体をみて判断できることが
大切だと思います。

なかには外見上や味・匂いでもわからない
腐敗というものもあったりしますが…

食中毒もこわいし、そういう意味でも
やはりまずは食材の適切な保存と管理から
気をつけていきたいものですね。

梅干しの賞味期限と保存性

本来の梅干しはそもそも
「賞味期限」という概念とは無縁のもの。

梅干しの歴史は古く、
少なくとも400年以上も前の梅干しが現存し、
しかもそれは今でも食べることができるもの
だといいます。

あまりに古すぎるので
美味しいかどうかは別としてね。

腐敗はしておらず、
食べられる代物ではあるよと。

つまり美味しく食べられる期間である
「賞味期限」としては切れているものの、
傷んでいるわけではないので食べることは
できるんだよ~というものですね。

うまくすれば400年以上も保存できてしまう
梅干しですよ。

この梅干しもきっと400年前の数年間は
美味しく食べられたことでしょう。

ですが現代の市販の”梅干し”は、
数ヶ月やそこらで賞味期限が切られるわけです。

同じ”梅干し”という名称で呼ばれながら
一体何が違うのか。

もちろん、同じじゃないからそんなことに
なっているんですよね~。

そこをちょいと掘り下げてみましょう。

本来の梅干しの保存期限は?

梅干しは本来保存期限などないようなもの。

それも冷蔵保存ではなく、ほぼ常温下の
冷暗所で保存しておかれたものですよ。

その長期保存を可能にしているのは、
梅の酸と多めの塩分。

梅干しは生の梅を多めの塩で一定期間漬けた
のちに、天日に干して乾かし作ります。

塩分20%もあれば、長期に渡って冷暗所(常温)
で保存できる梅干しになるのです。

昔は塩分30%くらいで漬けた時代も
あったようですよ。

梅干しは漬け方、干し方、
そして保存方法と環境が良ければ、
どんなに長期に渡って保管しておいたと
しても、なかなか腐るまでに至らない。

400年前の梅干しが今でも食べられる
ということは、そういうことでしょう。

数年、数十年と時を経ても半永久的に
食べられる状態を保ち続ける梅干し。

梅干しはものすごい保存食なのですよ。

市販品でも従来の方法で作られた梅干しは、
賞味期限も長く設定されているでしょう。
そして保存場所も冷暗所ですよ。

本来の梅干しであれば、賞味期限といっても
形式的なものに過ぎず、少々過ぎたところで
気にする必要もないものです。

ただしもちろん、保存・管理が杜撰(ずさん)
だとだめですよ。

減塩梅干しの保存期限は?

現代は塩を悪だとする減塩志向から、
梅干しも減塩で作ることが求められて久しい。

家庭で作る自家製の梅干しも
減塩梅干しが主流でしょうか?

塩を減らせばいいとばかりに、
どんどん塩の量が減る。

今では塩分の最低量が3%くらいのものまで
作られているようです。

本来、塩で漬けるのは意味があることで、
塩は保存性を高めるために使われるもの。

塩を減らせばもちろん保存性は失われます。

減塩梅干の作り方は2通りあります。
・はじめから塩分カット
・あとから塩分カット

これらについて簡単に説明します。

(1) はじめから塩分カット

生の梅を塩で漬け込むときに
はじめから塩分を少なくする作り方。

塩分のみ少なくして梅の成分は残っている。

この作り方の場合は塩の量にもよりますが、
うまく作れば1年以上保存することは可能。
常温か冷蔵かは、塩分量や漬ける材料にも
よります。

市販品の場合には表示に従いましょう。

(2) あとから塩分カット

生の梅を濃いめの塩分で漬け込み干して、
ひとまず塩分の濃い梅干しを完成させる。

その後、脱塩処理を行った梅干しを、
味付け(と保存性を上げるために調合)した
液体(調味液)に漬け込む。

この方法で作ると、塩分とともに梅の成分も
減ってしまいます。

傷みやすいので、家庭で作る場合には
数日間で消費できる量だけを作ります。

市販品の場合には、長めの賞味期限を設定
するために、保存性を上げるための成分を
調味液に入れて漬け込むわけです。
そして冷蔵保存というのが主流でしょう。

要冷蔵で3ヶ月とか6ヶ月とか…。

この場合、賞味期限が過ぎたものは慎重に
判断するほうがいいでしょう。

後記

今回は梅干しの賞味期限と保存性について
書いてみました。

賞味期限は「美味しく食べられる期間」
食べられる限界は「自己で判断」

それには日頃からの観察と、
保存管理をしっかりしておくことが大事。

自家製の梅干しか、市販の梅干しか。
本来の梅干しか、減塩梅干しなのか。
はたまた、塩以外の味付けものを選ぶのか?

どんなものを選ぶのかは、自分次第。

市販品の場合には
それぞれの表示に従って保存をし、
賞味期限を踏まえて早めに消費しましょう。

それが一番悩むことも少ないでしょう。

ただ、保存時の環境や扱いなどによっては、
たとえ賞味期限がまだ先であるとしても
早々に傷んでしまうこともある、
ということを忘れずに。

保存時には清潔にして、直箸は避ける。
冷蔵保存なら出しっぱなしにしない、など。

市販品はそれでよし。

問題なのは、自家製の梅干しかな~。

塩分高めで漬けている梅干しはもちろん
ほとんど問題はなし。

冷暗所保存で長年持つし、多少の変化は
現れるけれども、それは通常の範囲内。
(梅干しは熟成するうちに状態が変化する)

問題なのは、塩分低めで漬けた場合。

これもやはり日頃の観察や味見などが
ものをいいます。

日頃のよい状態から外れてきた場合には、
それが許容範囲内のことであるのかを
確認して見極め、様子を見たりあるいは
処分も必要ということになるでしょう。

減塩ブームはまだ続いているようですが、
一方で、通常の塩分濃度で梅を漬ける人も
増えているように感じます。

それは業者さんもね。
消費者が変われば、業者さんも変わるもの。

選択肢が増えるというのは
いいことのように思います。

それでは今回はこのへんで。
ここまでお付き合いくださって
ありがとうございます。

食品表示によって左右されるより、
自身の経験から判断できるようになれたら
いいですよね~ヽ(´ー`)ノ

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