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梅干しは塩の量を減らせばカビが付く。それを防ぐためには?

この記事を読むのに必要な時間は約 15 分です。

梅干しを漬ける時の塩分量というのは、概ね決まっています。

通常は梅の重さの18%の重量の塩で漬ければよく、
塩の濃度ムラを考えると、それ以上の20%~22%くらいの塩分量で漬ければ安心できるといいます。

では塩の量を減らした場合はどうでしょう。

カビが発生しやすいのは塩分が18%を切るあたり。

これでは塩分18%未満の減塩梅干しは、成立しない気がします。
一体どうすればカビが付かずに減塩で梅干しが作れるのか。

結論としては、補助剤的なものを添加します。
それは焼酎や酢。

減塩梅干しのレシピに焼酎や酢が入っているのはそのため。

しかし減塩梅干しをカビから守るためには、
作る工程や保存、使用時など、各工程のちょっとしたことでも差が出てくるのです。

今回はそんな、減塩梅干しでカビを生やさないための対策について書いていきます。

 

それでは一つずついってみましょ~。

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梅干しにカビが発生する塩の量

まずは基本的なことから。

梅干しを漬ける時に必要な塩分量は?

梅の重量の18%
これは塩だけで漬ける、ギリギリの線だと思いましょう。

塩分18%を切れば、梅が大好きなカビは活動できてしまいます。
では、これを抑えるためにはどうすればいいのか。

補助として、塩以外に焼酎(アルコール35度以上)か酢を添加します。
これで抗菌性を上げて、梅が傷まないように保たせるのです。

しかしこれだけで安心かと思えば、そうでもない。

漬け方なども注意しないと、カビはスキを突いて喜んで繁殖していきます。
そうはならないよう、できることを徹底しましょう。

減塩で漬けるときカビさせないために

減塩で梅干しを作るには、カビにスキを与えないことが大事。
各工程で、カビが繁殖しにくい環境を作っていきます。

・使う容器
・漬ける前
・漬けるとき
・漬けた後
・塩漬け時の置き場所

使う容器

梅を減塩で漬ける時には、極力空気を遮断できるものを使うといいです。

カビは繁殖をするのに酸素を必要とします。
酸素が少なければカビが繁殖しにくいのです。

a. 瓶(ビン)
b. 甕(カメ)
c. 漬物用の樽
d. 漬物用ビニール袋

a~c.の容器は、できるだけ容器内の空気が最小限になるよう、丁度いい大きさを選ぶといいでしょう。

甕と漬物用樽は、重石を乗せるためにフタを閉められない場合があります。
ホコリよけに新聞紙をかけたりするようですが、空気が通りやすい状態では心配。

新聞紙を被せるなら容器のフチに紐で括るとか、あとはラップをするとかビニール袋で覆うとか、極力外部の空気を入れないようにフタをしておくといいでしょう。

空気を入れないために一番いいのは、漬物用のビニール袋を使う方法ですね。
空気を抜くのも遮断するのも、一番やりやすいです。

ビニール袋を使うと、なにかと柔軟に対応できることが多いので、かなりラク。

減塩梅干しをラクに漬けるなら、ビニール袋がおすすめです。

漬ける前

梅を漬ける前には、カビなどの微生物を繁殖させないために、特に注意を払って準備をします。

・ 容器の洗浄、消毒、乾燥
・ 梅の洗浄、乾燥

基本的なことですが、これを徹底するだけでずいぶん違います。

(1) 容器の洗浄、消毒、乾燥

とくに梅を漬ける容器はきれいに洗って消毒。
そして必ず気をつけるのは、乾燥。

よく乾かし、水滴が付いていることの無いように、事前によく確認しておきます。

(2) 梅の洗浄、乾燥

梅は流水でよく洗い、表面の水滴が乾くようにしておきます。

漬けるとき

カビを発生させないためには、早く梅酢(梅の汁)を抽出させることが大事。

そしてその梅酢に、梅全体が早く浸かるようにします。
そのためには、梅酢が出やすい状態にして梅を漬け込む必要があるのです。

次の手順で梅を塩漬けにします。
・梅を焼酎(35度以上)に浸す
・梅に塩をまんべんなく付ける
・焼酎や酢を添加する(減塩で漬ける場合)

あらかじめ洗って乾かしておいた梅を使います。
漬け込む前に梅の表面やヘタ(なり口)のあたりに水滴が残っていないか確認し、残っていれば拭き取ってしまうといいでしょう。

・梅を焼酎(35度以上)に浸す
焼酎に浸けることにより、消毒するとともに塩の付きをよくします。
この作業は酢で行ってもいいようです。
アルコールを使いたくないので、全て酢で行うという方もいらっしゃいます。

・梅に塩をまんべんなく付ける
容器に入れる前に、あらかじめ梅に塩をまぶしつける。
これをやるかやらないかで、随分違います。

・焼酎や酢を添加する
焼酎(あるいは酢)と塩を付けた梅をすべて容器へ入れ、分量内で残った塩と焼酎(あるいは酢)をすべて入れる。

焼酎や酢は、梅酢を早く抽出させるための呼び水としての役割もあります。
添加するタイミングは、梅を入れた直後、あるいは梅酢が上がってきてからでもいいようなので、お好みで。

焼酎や酢を入れる量は、だいたい梅の重量の5%~10%くらいでいいでしょう。

漬けた後

梅の漬込みが終われば、ときおり梅の様子を見ます。
減塩で漬けるときにはなおさら、塩漬け後しばらくは確認が必要。

なぜなら減塩で漬ける場合には、梅酢が抽出しづらいからです。

(1) 梅酢を早々に抽出させる

梅から梅酢を抽出させるには、次の方法があります。
・容器ごとゆっくり回し、梅を梅酢に浸らせる
・重石を乗せて圧力をかける

これらは通常行うこと。
ですが減塩時には梅酢が出にくいため、様子を見ながら行います。

→梅酢に浸らせる回数を増やす
→重石を少し重くする

なかなか梅酢が上がらないときには、日に何度か梅が梅酢に浸るように容器を回します。
梅酢に浸らせると、梅酢の抽出を促すとともに傷みにくくなります。

しかし大容量で漬ける場合や重い容器の場合には、容器を動かすのはたいへん。この場合は重石を少し増やして梅酢を早く抽出させるよう促します。

あまり手間をかけられなかったり面倒だと感じるならば、酢を追加して様子を見てもいいでしょう。

(2) 梅酢に浸かること

梅酢がたっぷりと抽出され、一番上の梅の頭が出なくなったら大丈夫。
そのまま冷暗所に静置して、干す時期まで待ちます。

瓶容器などで重石をせずに漬けている場合、一番上の梅が梅酢にしばらく浸っていたとしても、そのま置いておくうちに梅酢の量が減り、梅の頭が出てしまっているということがあります。

これは再び梅が梅酢を吸収してしまっているだけ。

瓶では密閉している状態なので、そのまま放置でもすぐに問題は出ないのですが、基本的には梅酢に浸かっている状態が一番いいので、ときおり梅が梅酢に浸るように容器を傾けてあげるといいでしょう。(とくに減塩で漬けている場合にはしておいたほうがいい)

塩漬け時に梅が梅酢に浸っているか、というのはとても大事なこと。
この違いで、その後の状態が違ってくるといってもいいでしょう。

・浸かりがよくない
→ 干す時期までもたないことも。

・うまく浸かっていない
→ 梅干しに仕上がっても、すぐに傷むことも。

・うまく浸かった
→ 無事に梅干しに仕上がる。
減塩の場合は1年、あるいはそれ以上もつ。

減塩梅干しは、1年もてばいいかなと思いましょう。
冷暗所(常温)で1年置いて、その年の夏を超えられるかどうか。

やり方と塩分量によってはそれ以上の長期間もちますが、心配ならば翌年の夏を迎える前に使い切るか、冷蔵庫に入れて早く消費してしまうほうがいいでしょう。

同じ容器で同じように漬けていたと思っても、漬かりムラもあります。
減塩梅干しは干す日が来るまで、時折様子を見ておきましょう。

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塩漬け時の置き場所

置き場はもちろん、冷暗所。
…といいたいところですが、塩の量にもよります。

うちで試したのは塩分8%までですが、これは常温(冷暗所)でも大丈夫でした。
10%は何度も作っているので、不安感もありません。
しかし更に塩分の少ないものはどうなのか…。

低塩で漬けたものは冷蔵がいいと書かれている書籍もあります。
対して、ある程度温度のある方がいいという話もあります。

超減塩で漬ける場合には、そのレシピに沿った方法というものがあるでしょうから、一度はそのレシピ通りに従い作ってみるのが一番いいでしょう。

塩分濃度や作り方以外には、それぞれの地域・家での保管場所の環境などがすべて違います。
実際は自分のところの環境と状況で試してみないとわからないこともあるのです。

なので塩分◯%までなら大丈夫、と一律にして言い難いですよね。
減塩しなければ、普通に冷暗所で大丈夫なのですけどね。

干すとき

塩漬け期間の約一ヶ月間を無事に過ごせたのなら、つぎは干す作業。
土用の日の、暑くてカラッとした日に干し上げます。

晴れていてもジメッと湿度が高かったり、微妙な天気だったりするときはやめておきます。

カラッとした日に干したなら、干すときにカビが出るというのは考えにくいもの。

ある程度干せば梅の水分も抜け、梅の中の酸と塩が凝縮されて濃度は高まります。

ここまでくれば、ようやく梅干しの完成。

保存するとき

減塩梅干しができあがれば、ほっとするかもしれません。
しかしここから気を抜かないように。

保存する容器はきれいに洗って乾かし、消毒もしておきます。

そして保存場所。

これもまた塩の量にもよりますが、10%以下ならば冷蔵保存が無難だといわれています。
しかし冷蔵したからといって傷まないわけではないということ。

保存中にカビが付く可能性もあるので、注意が必要です。
減塩梅干しは傷むものだと意識しておきましょう。
そしてなるべく一年くらいで使い切るようにします。

ちなみに、傷んでいるかどうかの判断はカビだけではないのです。
匂いや状態、味が変だと思ったら廃棄しましょう。

そのためには普段から、別の風味付けなどの味付けをしていない、普通の梅干しを知っておく必要がありますね。

使うとき

減塩梅干しを使うときにも、カビを付かせないために気をつけることがあります。

・保存容器からたびたび出し入れしない
・冷蔵庫保存なら
・直箸を使わない

保存容器からたびたび出し入れしない

保存時には、できた減塩梅干しをまとめて保存容器に入れていると思います。

使うたびに保存容器を開け締めすると、たびたび空気の出入りがあるわけですが、これはよろしくない。

毎日のように食べる場合には、近いうちに食べ切れる量を小分けの容器に入れておき、そこから出し入れをするといいでしょう。

小分けする場合には、きれいに洗って乾燥した菜箸などを使います。

冷蔵庫保存なら

冷蔵保存している場合には、小分けした容器からそのときに使う数だけ取り出し、すぐに冷蔵庫にしまいます。

夏場などは特に温度差があるので、小分け容器を出してしばらく食卓に置くなどしてしまうと、容器や梅が汗をかいてしまいます。
なるべく変化のないうちに冷蔵庫に戻すほうがいいでしょう。

直箸を使わない

小分けした容器から減塩梅干しを使う場合にも、ご飯を食べている箸で直接取らないようにします。

菜箸などで取るのがいいですが、まぁ面倒だったりするなら、取り出す梅干し以外に触れないように。(ずぼら…)

直箸を使わないほうがいいのは減塩に限らずですが、梅干しに直接菌を付ける行為になるので、とくに避けましょう。

後記

今回は減塩梅干しを作るときに、カビを付かせないための対策について書いてみました。

減塩梅干しの塩分量は、最低でも10%までで留めることをおすすめします。
そして必ず、焼酎か酢を補助で入れておきます。
これだけで保存性は随分と違うものです。

というより、常温では補助的なものを添加しないともたないのです。

塩分を減らせば味も変わる。

塩分10%で梅干しを作っても、酸っぱいばかりが目立ちます。
これが好みの場合はいいのですが、そうでなければちょっと食べにくい。

そしてもし、8%、6%、3%…と減塩するなら、カビさせないためには空気を遮断したほうがよく、ビニール袋を使うのが一番いいでしょう。
というより、他の容器で作るのはむずかしいかも。

正直言えば、あまり極限のような減塩もおすすめしません。
傷むかどうかの微妙なところの保存食を作るというのも…
なんだか矛盾しているしどうにも心配です。

作っているときも心配。出来上がって保存をしていても心配。

減塩梅干しを作るなら、減塩する意味を考えてみましょう。
それほど減塩にこだわる理由がなければ、ほどほどの塩分にしておくのがいいでしょう。

極限をせめていく理由はないのですから。

それでは今回はこのへんで。
ここまでお付き合いくださいましてありがとうございます。

あなたの減塩梅干しが、うまくできますように~ヽ(´ー`)ノ

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