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梅干しは塩の量を減らせばカビが付く。それを防ぐためには?

この記事を読むのに必要な時間は約 12 分です。

梅干しを漬ける時の塩分量というのは、概ね決まっています。
通常は梅の重さの18%の重量の塩で漬ければよく、塩の濃度ムラを考えるとそれ以上の20%~22%くらいの塩分量で漬ければ安心できるといいます。

では塩の量を減らした場合はどうでしょう。
カビが発生しやすいのは塩分が18%を切るあたり。

これでは塩分18%未満の減塩梅干しは成立しない気がします。
一体どうすればカビが付かずに減塩で梅干しが作れるのか。

今回はそんな、減塩梅干しでカビを生やさないためのカビ対策について書いていきます。

1. カビが発生する境の塩分濃度
2. 減塩でカビさせない方法
2.1 使う容器
2.2 漬ける前
2.3 漬ける時
2.4 漬けた後
2.5 塩漬け時の置き場所
3. 干す
4. 保存する
5. 後記

では一つずついってみましょ~。

1. カビが発生する境の塩分濃度

まずは基本的なことから。

梅干しを漬ける時に必要な塩分量は18%。
これは塩だけで漬けるギリギリの線だと思いましょう。

塩分18%を切れば、梅が大好きなカビは活動できてしまいます。
では、これを抑えるためにはどうすればいいのか。

補助として、塩以外に焼酎(アルコール35度以上)か酢を添加します。
これで抗菌性を上げて干すまでの間持たせるのです。

しかしこれだけで安心かと思えば、そうでもない。
漬け方なども注意しないと、カビはスキを突いて喜んで繁殖していきます。

そうはならないよう、できることを徹底しましょう。

2. 減塩でカビさせない方法

減塩で梅干しを作るには、カビにスキを与えないことが大事。
各工程で、カビが繁殖しにくい環境を作っていきます。

・使う容器
・漬ける前
・漬ける時
・漬けた後
・干す

2.1 使う容器

梅を減塩で漬ける時には、極力空気を遮断できるものを使うといいです。
カビは繁殖をするのに酸素を必要とします。
酸素が少なければカビが繁殖しにくいのです。

a. 瓶(ビン)
b. 甕(カメ)
c. 漬物用の樽
d. 漬物用ビニール袋

a~c.の容器は、できるだけ容器内の空気が最小限になるよう、丁度いい大きさを選ぶといいでしょう。

b.カメc.漬物用樽は、重石を乗せるためにフタを閉められない場合がある。
ホコリよけに新聞紙をかけるとかしますが、空気が通りやすい状態では心配。

新聞紙を被せるなら容器のフチに紐で括るとか、あとはラップをするとかビニール袋で覆うとか、極力外部の空気を入れないようにフタをしておくといいでしょう。

空気を入れないために一番いいのは、漬物用のビニール袋を使う方法ですね。
空気を抜くのも遮断するのも、一番やりやすいです。
ビニール袋を使うと、なにかと柔軟に対応できることが多いので、かなりラク。
減塩梅干しをラクに漬けるなら、ビニール袋がおすすめです。

2.2 漬ける前

梅を漬ける前には、カビなどの微生物を繁殖させないために、特に注意を払って準備をします。

・ 容器の洗浄、消毒、乾燥
・ 梅の洗浄、乾燥

基本的なことですが、これを徹底するだけでも違います。

(1) 容器の洗浄、消毒、乾燥
特に、漬ける容器はきれいに洗って消毒。そして必ず気をつけるのは乾燥。
よく乾かし、水滴が付いていることの無いように、事前によく確認しておきます。

(2) 梅の洗浄、乾燥
梅は流水でよく洗い、表面の水滴が乾くようにしておきます。

2.3 漬ける時

カビを発生させないためには、早く梅酢(梅の汁)を抽出させることが大事。
そしてその梅酢に、梅全体が早く浸かるようにします。
そのためには、梅酢が出やすい状態にして梅を漬け込む必要があるのです。

次の手順で梅を塩漬けにします。
・梅を焼酎(35度以上)に浸す
・梅に塩をまんべんなく付ける
・焼酎や酢を添加する

あらかじめ洗って乾かしておいた梅を使います。
梅のヘタ(なり口)は漬け込む直前に取りますが、このときに表面に残る水滴を拭きながら行うといいでしょう。

・梅を焼酎(35度以上)に浸す
焼酎に浸けることにより、消毒するとともに塩の付きをよくします。
この作業は酢で行ってもいいようです。
焼酎を使いたくないので、全て酢で行うという方もいらっしゃいます。

・梅に塩をまんべんなく付ける
容器に入れる前に、予め梅に塩をまぶしつけておくこと。
これをやるかやらないかで、随分違います。

・焼酎や酢を添加する
焼酎と塩をつけた梅をすべて容器へ入れ、分量内で残った塩も入れる。
その後、焼酎か酢を添加します。
これは梅酢を早く抽出させるための呼び水としての役割もあります。

添加するタイミングは、梅を入れた直後、あるいは梅酢が上がってきてからでもいいようなのでお好みで。
入れる量はだいたい梅の重量の5%~10%くらいでいいでしょう。

2.4 漬けた後

梅の漬込みが終われば、時折梅の様子を見ます。
減塩で漬けるときには尚更、塩漬け後しばらくはお世話が必要です。
なぜなら減塩で漬ける場合には、梅酢が抽出しづらいからです。

(1) 梅酢を早々に抽出させる

梅から梅酢を抽出させるには、次の方法があります。
・容器ごとゆっくり回して梅酢に浸らせる
・重石を乗せて圧力をかける

これらは通常行うこと。
ですが減塩時には梅酢が出にくいために、様子を見ながら調整します。

→梅酢に浸らせる回数を増やす
→重石を少し重くする

なかなか梅酢が上がらないときには、日に何度か梅が梅酢に浸るように容器を回します。
梅酢に浸らせると、梅酢の抽出を促すとともに傷みにくくなります。

しかし大容量で漬ける場合や、重い容器の場合にはこれが難しい。
そのため、この場合は重石を少し増やして梅酢を早く抽出させます。

あまり手間をかけられなかったり面倒だと感じるならば、酢を多めに追加して様子を見てもいいでしょう。

(2) 梅酢に浸かること

梅酢がたっぷりと抽出され、一番上の梅の頭が出なくなったら大丈夫。
そのまま冷暗所に静置して、干す時期まで待ちます。

瓶容器などで重石をせずに漬けている場合、一番上の梅が梅酢にしばらく浸かったが、そのま置いておくと徐々に梅酢が減っていった、ということがあります。
これは再び梅が梅酢を吸収しているだけ。
もし心配なら、時折梅酢に浸るように容器を傾けてあげるといいでしょう。

塩漬け時に梅が梅酢に浸っているか、というのはとても大事なこと。
この違いで、その後の状態が違ってくると言ってもいいでしょう。

・浸かりがよくない
→ 干す時期までもたないことも。

・うまく浸かっていない
→ 梅干しに仕上がるが、すぐに傷むことも。

・うまく浸かった
→ 無事に梅干しに仕上がり、1年はもつ。

減塩梅干しは、1年もてば御の字。
(※塩分量によっては更に長期間もつ)

同じ容器で漬けても、漬かりムラが出ることもあるので気をつけます。
減塩梅干しは干す日が来るまで、時折様子を見ておきましょう。

2.5 塩漬け時の置き場所

置き場はもちろん、冷暗所。
…といいたいところですが、塩の量にもよります。

うちで試したのは塩分8%までですが、これは常温(冷暗所)でも大丈夫でした。
10%は何度も作っているので、不安感もありません。
しかし更に塩分の少ないものはどうなのか…。

低塩で漬けたものは冷蔵がいいと書かれている書籍もあります。
対して、ある程度温度のある方がいいという話もあります。

しかし傷んでしまっては意味がない。
あまりの減塩で漬ける場合には、冷蔵にしておくのが無難でしょう。

何が一番いいのかというのは、実際自分で試してみるのが一番。
塩分濃度以外にも、作り方や地域・家での保管場所の環境などがすべて違います。
塩分◯%までなら大丈夫、と一律にして言い難いのです。

3. 干す

塩漬け期間の約一ヶ月間を無事に過ごせたのなら、つぎは干す作業。
土用の日の、暑くてカラッとした日に干し上げます。

ある程度干せば梅の水分も抜け、梅の中の酸と塩が凝縮されて濃度は高まります。
ここまでくれば、ようやく減塩梅干しの完成。

4. 保存する

減塩梅干しができあがれば、ほっとするかもしれません。
しかしここから気を抜かないように。
保存する容器はきれいに洗って乾かし、消毒もしておきます。

そして保存場所。

これもまた塩の量にもよりますが、10%以下ならば冷蔵保存が無難だといわれています。
しかし冷蔵したからといって傷まないわけではないということ。

保存中にカビが付く可能性もあるので、注意が必要です。
減塩梅干しは傷むものだと意識しておきましょう。
そしてなるべく一年くらいで使い切るようにします。

ちなみに、傷んでいるかどうかの判断はカビだけではなく。
匂いや状態、味が変だと思ったら廃棄しましょう。
そのためには普段から、別の風味付けなどの味付けをしていない、普通の梅干しを知っておく必要がありますね。

5. 後記

今回は減塩梅干しを作るときに、カビを付かせないための対策について書いてみました。

減塩梅干しの塩分量は、最低でも10%までで留めることをおすすめします。
そして必ず、焼酎か酢を補助で入れておきます。
これだけで保存性は随分と違うものです。

塩分を減らせば味も変わる。
塩分10%で梅干しを作っても、酸っぱいばかりが目立ちます。
これが好みの場合はいいですが、そうでなければちょっと食べにくいものです。

そしてもし、8%、6%、3%…と減塩するなら、カビさせないためには空気を遮断したほうがよく、ビニール袋を使うのが一番いいでしょう。
というより、他の容器で作るのは難しいかも。

正直言えば、あまり極限のような減塩もおすすめしません。
傷むかどうかの微妙なところの保存食を作るというのも…どうにも心配です。
作っているときも心配。出来上がって保存をしていても心配。

減塩梅干しを作るなら、減塩する意味を考えてみましょう。
それほど減塩にこだわる理由がなければ、ほどほどの塩分にしておくのがいいでしょう。
極限をせめていく理由はないのですから。

それでは今回はこのへんで。
ここまでお付き合いくださいましてありがとうございます。

あなたの減塩梅干しが、うまくできますように~ヽ(´ー`)ノ

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