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梅の熟し方を知ることで、追熟や漬ける時の失敗が減るかも。

この記事を読むのに必要な時間は約 8 分です。

梅について調べるうちに、疑問を持っていたことがあります。

それは「未熟な梅」という表現。

書籍やレシピなどを見てもときどき使われているのですが、必ずしも同じ状態を表しているものではないと感じます。

「未熟な梅」がどのような梅の状態を差すのか。
文面などから考えてみると、どうやら二種類があるのかなと思います。

(1) 実ができて間もなく、成熟に至らない梅。
(2) まだ熟していない青い状態の梅。

この表現で伝わるかな…?

例えば、みかんやバナナでいうと
(1)まだ果物として成長しきっていない状態
(2)もう食べられるけど、まだ青臭く熟していない状態

このような違いでしょうか。

梅の実を生で食べることは殆ど無いし。
梅を扱い始めたばかりなら、なおさらよくわからないと思います。
だから書き方によっては「?」ということに。

私がそうでした^^;

今回はそんな、梅の熟し方や熟度について調べてみました。
順を追って説明していきます。

1. 梅の状態について
2. 梅の成長

3. 未熟な梅
3.1 未熟果
3.2 未熟果の出荷
3.3 未熟果の見分け方
3.4 未熟果の中身
3.5 未熟果の青酸は毒?

4. 梅の熟し方
4.1 追熟の梅
4.2 追熟の限界
5. 後記

それではいってみましょ~!

1. 梅の状態について

冒頭で書いた二種類の「未熟な梅」について説明しておきます。
これは違う視点から「未熟」と言っているもの。

(1) 実ができて間もなく、成熟に至らない梅

梅が実としてまだ出来上がっていない状態。
未熟果などとも言い、梅の実の成長過程から「未熟」。

(2) まだ熟していない青い状態の梅

果実として十分には熟していない状態。
まだ熟れず青い状態の「未熟」。青い果実の状態。

書き手や状況によって視点が違うところからの「未熟」という表現のために、「未熟な梅」とだけ書かれると「?」となってしまうのです。

はっきりとわかりにくいので、梅の育ち方を時系列で書いてみます。

2. 梅の成長

梅の実ができたばかりのときには種がなく、大きくなるにつれて徐々に形成されていきます。そのうち種の外側(核)が固くなり、核の中の種子(仁)も固まる。
その後に成熟していくのです。

成熟期は品種によって差があるそうですが、この期間以降に梅の収穫がされていきます。
梅の収穫は、品種やその年の気温などの状況によってもまちまちだということです。

〔梅の実の成長〕

幼果

↓核形成

硬核期

↓果実肥大

成熟期

収穫期

完熟

落下

こんな流れのようです。

3. 未熟な梅

何を指して書かれているのかによりますが、一般に「未熟な梅」と書かれているのは「成熟してはいるが、まだ青い」という意味で書かれているものが多いと思います。

しかし本当の意味で「未熟な梅」というと、実が幼い時期のものを指すのです。

3.1 未熟果

幼い梅の実は、まだ種が完全ではなく。
果肉と種の境の「核」が硬くなっていない。

この状態の梅の実を「未熟果」といいます。

未熟な梅を生で食べると中毒を起こして危険!
と言われるのは、特にこの未熟果のこと。

この時期は特に、種を守るために「青酸配糖体」という物質を多く含んでいます。
そのため、この時期の梅を生で丸ごと食べてしまうと危ないということでしょう。

3.2 未熟果の出荷

梅が収穫されるのは通常、梅が成熟してのち。
しかし中には未熟果が出回ることもあるようです。

未熟な梅は樹から外れにくく、成熟した梅は外れやすいそうなので、手で収穫するならばわかりそうなのですが…収穫方法の違いなのでしょうか。
この辺りの事情は業者さんじゃないとわからないですね。

梅干し用としては、早期に出回っている梅には手を出さないほうが無難だといいます。
その梅が、未熟果である可能性がないとは限らないからです。
しかし梅の実の時期は、場所によってもズレがあります。
現在のように広く物流がある場合には、初期に限らないことでしょう。

3.3 未熟果の見分け方

未熟果は一見して区別が付きにくいもの。
しかし数日を置くと、成熟した梅との差が出るようです。

〔未熟果の特徴〕
・追熟でうまく黄熟しない
・乾燥したように表面にシワが寄る

追熟しようと数日置いておくと、変化に差がでてきます。
通常の梅は、徐々に青色が薄くなり、黄色っぽく変化してくる。
未熟な梅は、しぼんできたり、茶色くなってきたりします。
(※追熟に失敗しても、乾燥してしぼんだり変色することもあり)

3.4 未熟果の中身

未熟果は、新鮮であれば外見ではあまりわかりません。
ですが梅を割ってみると、種の核が形成されていないのがわかります。

〔未熟果〕
核はまだ白く、核の中の種子(仁)が透明のゼリー状。

〔成熟している〕
核は茶褐色で種子は白い。

未熟果であっても、新鮮な状態で漬けてしまうものには支障ないようです。
カリカリ梅を漬ける時には、未熟果が適しているとされているのです。

3.5 未熟果の青酸は毒?

梅の実に含まれる青酸は毒だとよく耳にしますね。
しかしたとえ未熟果であっても、梅を漬けるなど加工をしたものは大丈夫。
青酸が分解され無害となるようで、安心して食べることができます。

4. 梅の熟し方

梅仕事には通常、成熟している梅を使います。
成熟した梅で、青梅を使うのか更に熟れた黄梅を使うのか。

梅干しには、木になった状態で熟し、完熟した梅が一番いいといいます。
しかし傷みやすいので、なかなか市場には出回らないもの。

通常、青梅の状態で収穫し、追熟させて黄色くした梅を使います。

4.1 追熟の梅

青梅から追熟させる場合、全ての青梅がきれいな黄色になるものではないのです。
きれいな黄色になるかどうかは、梅を収穫した時期によって違ってくるようなのです。

4.2 追熟の限界

追熟時には、梅がきれいに真っ黄色になることは期待せず、青梅の緑色からほんのり黄色に色づく程度でいい香りがすれば、それで追熟完了とします。

あまり置きすぎると香りもしなくなり、あとは劣化していくばかり。
見極めが大切ですが、慣れないうちは早めに漬けるようにしておきましょう。

5. 後記

今回は梅の熟し方について調べてみました。
とくに未熟果と、青さゆえに未熟と言われる青梅。
この両者の違いについて。

違いがわかれば、梅の扱いも少しはわかりやすくなりますね。

未熟果はカリカリ梅に。
成熟した青梅は、それ以外の加工用に。
熟した梅は、梅干しに用います。

もちろん、これに決まったことではなく、自由に作っていいものです。
しかし向かないものも、もちろんあります。

未熟果はカリカリ梅以外には向かないもの。
特に追熟して漬けるには向かないのです。

ということで、今回はこのへんで。
ここまでお付き合いくださいましてありがとうございます。

毎年の梅しごと。梅ちゃんの熟し方も注目してみましょう~ヽ(´ー`)ノ

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