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梅の実の病気は、人には害がないので心配しなくても大丈夫。

この記事を読むのに必要な時間は約 14 分です。

梅の実の病気の状態と判断。
梅の実を手に入れて、さあ梅仕事をしよう!

…というそんなとき、
梅の状態が気になりますよね。

斑点とか傷とか…様々ありますが、
それは梅の入手ルートでも違ってきます。

  • スーパーで購入
  • 農家や業者から直接購入
  • 通販で購入
  • おすそ分けにいただいた
  • 庭の梅の木から収獲した

などなど。

どこで梅を手に入れるかで、
梅の状態はけっこう違っていたり
するものです。

 

多くの人はスーパーで購入するのかな。

スーパーで目にするのはほぼ傷のない
きれいな梅がほとんどでしょう。

これを見慣れている場合、
傷だらけの梅を目にしたときには
驚いてしまうことでしょう。

日頃からどんな梅の実を見慣れているのかで
梅に対する印章はずいぶん変わるものです。

 

そして気になる傷があったのなら…

これは何の傷?病気?
食べても大丈夫なの?

きっとどうすればいいのか困るし、
不安にもなりますよね。

 

今回はそんな、梅の実の病気や傷について
書いていくことにします。

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梅の実の病気は人に害はない

梅の実の病気というと、
多くは菌によるもの。

そして虫の害によるものなどがあります。

梅の実に病気が発生すると
見た目が悪くなる。

見た目が悪いと、
梅という商品価値は下がる。

だからスーパーに出回る梅などは
きれいなものが多いのです。

 

そもそも梅の病気というものは、
人が食べても大丈夫なのでしょうか。

結論からいえば、
梅の実に病気があったとしても、
人間には害を成さないもの。

もちろん、梅の実が傷んで腐食して
しまっている場合には別ですよ。

病気というとなんだか気持ちが悪い気も
しますが、菌や虫がもたらす傷だと考えれば
そんなに抵抗感はないでしょう。

少しずつでも知って見慣れていけば、
どうということはないものです。

 

それでは次から、その見た目と状態について
見てくことにしましょう。

梅の実の病気

梅の見た目や状態から、
使ってもいいものなのかを判断します。

病気なのか違うのか。

使っていいのか
廃棄するほうがいいのか。

基本的には、梅の表面や内部が明らかに
傷んでいるもの、いびつなものなどは
廃棄してしまいましょう。

表面に斑点【黒星病】

よく見かける黒い斑点。

 

【 黒星病】

梅の実の表面に黒い斑点が生じる。

雨が多い年に多く感染し、発生しやすい。
糸状菌(カビ)による病害です。

ひどいものは皮がひび割れるほどになる。

品種によって、この病気に強いものや
弱いものがあるようです。

 

◇ 見かけやすさ

梅は黒星病が出やすいようですね。

スーパーなどの梅には
少々出ているものを見かけます。

価格の高いブランド梅などには
見ることは少ないかもですね。

地物の安い梅などは、黒星病の斑点が
そばかすのようにたくさん出ていることも
よくあります。

 

◇ 使うか否か

軽度のものは症状が皮の表面だけ。

皮を削ってみても、果肉にはほとんど
変化がないように見えます。

そのまま加工してもまったく問題はないし、
食感も何もとくには問題ないです。

市場に出されている梅の場合は
あるていど選別されているので、
ひどいものが混入することは
あまりないかもしれないですね。

ただ、たまにひび割れのものも
混じっていることもあるので、
状態のひどいものは外しましょう。

表面に斑点【かいよう病】

こちらもよく見る斑点です。

 

【かいよう病】

二種の小さい斑点ができる。

  • 黒い水浸状で凹んだ斑点
  • 外側が赤紫色で内側が白く凹んでいる斑点

そして斑点部分が硬い。
ひどいものは大きく凹みが生じ亀裂が入る。

細菌による病害です。

 

◇ 見かけやすさ

スーパーなどに出回る梅には…
うちの近辺ではあまり見かけないかな。

ブランド梅では見ることはないかも。

地物の安い梅には少々あるかな。

栽培放置されている梅を頂いたときには
けっこうたくさんありましたので、
自然に育てば付きやすいのかと思います。

 

◇  使うか否か

軽度のものはそのまま加工して支障ない。
しかし斑点部分が硬いため食感はよくない。

まぁ、症状が軽くひどいものでない限りは
加工してしまえばあまり気にならない
くらいではあります。

ウチでは場合によっては取り除いて
使っています。

ひどいものは斑点が密集して
広範囲に渡るため、廃棄することも。

表面が白っぽい【ウドンコ病】

表面が白い粉をふったような状態に見える。

これは梅に限らず、植物の葉などにも
よく見られる病気のウドンコ病。

 

【ウドンコ病】

梅の実も、円状に白い粉を
ふったような状態になる。

症状が進行すると褐色のアザのように
なって固くなり、ひび割れができる。

 

◇ 見かけやすさと、使うか否か

市販のものではあまり見かけないかも。

地物の梅に混ざっていたことはありますね。
なんとなく怪しいな…というものと、
ひどいものでは茶色く変色していたもの。

気づいたら取り除きます。

色が黒ずんでいる【スス斑病】

実の表面の一部、あるいは全体が
ススが付いたように黒ずんでいたら。

それはスス病と呼ばれる状態かも。

 

【スス斑病】
ススのような汚れのような、
薄い黒色のモヤモヤとした斑紋がつく。

雨が多いと発生しやすい。

この斑紋は洗っても落ちないため、
見栄えはよくない。

 

◇ 見かけやすさと、使うか否か

市販の梅にもたまに見ることがありますが、
加工して食べてもまったく問題はないものです。

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病気以外の害

病害以外にもいろいろな理由から
異常が出たり傷んでしまう実があります。

よくある事例を書いていきます。

透明なつゆ状のもの【ヤニ果】

梅の実に、透明な汁のようなものが
付いているのを見たことがあるでしょうか。

これは梅の病気というよりは、
梅の生理的な障害。

ヤニ果、あるいは樹脂症果と呼ばれるもの。

 

【ヤニ果(樹脂症果)】

梅の実から透明なゼリー状の物質が出る。
この物質はヤニで、ベタつきがある。

果肉の内部にもヤニが貯まることもあり、
ヤニは固くなる。

原因はホウ素欠乏といわれており
品種によって出やすい症状でも
あるようです。

梅の実がヤニを吹く別の要因として、
カメムシによる吸汁(きゅうじゅう)が
原因になることもあるようです。

 

◇ 見かけやすさ

商品価値はなくなるため、
あまり市場には出回らないようです。

地物なんかではたまにありますけどね。
自然放置の梅にはよくあるみたい。

 

◇ 使うか否か

症状の軽いものは加工に使って問題ない。

食べても問題ないのですけど、
ヤニが硬くなるために食感はよくない。

あまりにひどいものは使わずに
外してしまいましょう。

小さな穴の跡を残す【カメムシ】

実に小さな、針で突いたような跡が
残っている場合。

これは虫刺されによるもの。

虫の中には、梅の実の果汁を吸うものが
いるのです。その犯人はカメムシ。

 

【カメムシによる吸汁】

カメムシの成虫は、実に管を刺して果汁を
吸うだけなのですが、その部分がしこりに
なったりするので、しこり果とも呼ばれる。

そしてさきほどもちらっと書きましたが、
カメムシの吸汁によってヤニを吹くことも。

 

◇ 見かけやすさ

市販の梅にはあまり見かけない。

地物の梅には、たまにヤニみたいな
ゼリー状のものが少々付いていることは
あります。

栽培放置されている梅を頂いたときには
吸汁された跡が残るものが多くありました。

カメムシが付くのはよくあることですね。

 

◇ 使うか否か

この梅は使っても問題はないのですが、
梅干しにするとよくわかるのですけど
吸汁された部分的に硬いしこりが残ります。

人間が食べても何ら支障はないものです。

その他の状態

病気でも虫の害でもないのですが、
何らかの異常が見られる梅があります。

部分的に黒いものや陥没しているもの、
茶色いもの、ブヨブヨとしているものは
傷んでいると思われるので
使わずに外しましょう。

その他にもよく遭遇することが
いくつかありますので、
参考程度に書いておきます。

茶色くて硬い-かさぶた

梅の表面の一部が、茶色いコルクのような
かさぶた状になっていることがあります。

これは梅が樹上で傷を負った跡で、
傷口を修復した証し。

かさぶたを剥いでみると、
下に新たな薄い皮ができているのです。

かさぶた部分は硬いけれど、他に問題は
ないので心配せずに使っていいもの。

気になるならば、カサブタを剥がして
使うのもありでしょう。

アク抜きの後など、水にふやけているとき
なら、爪楊枝で簡単に削ぐことができます。

茶色に変色-傷んで腐食

水に浸けるなどしていないのに、
梅の表面や内部が茶色く変色していたり
陥没していたりするものがあります。

これは程度や状態にもよりますが、
腐食しているかもしれないので廃棄します。

ただ、打ち身から茶色くなったものも
けっこうあるのですよ。

打ち身からあまり時間が経過していないなら
あまり茶色くなっていないし、表面だけ。
そのまま使っても大丈夫なので、
早めに加工してしまいます。

ですが濃い茶色でブヨブヨしていたら
単に傷んでいるかもしれないので
やめたほうがいいでしょう。

茶色に変色-水に浸しすぎ

梅を水に浸しすぎた場合、
梅の内部に水が侵入してしまい、
梅の果肉が茶色く変色してしまうことが
あります。

梅干しにする場合、少々の変色くらいは
大丈夫なので、充分に水気を切って
すぐに漬けてしまいましょう。

この場合は水を含んでいて痛みやすいため、
減塩はしないほうがいいでしょう。

心配ならば加熱するジャムなどに
加工してしまいます。

追熟せず2、3日で腐る梅

まだ青い梅で梅干しを作る場合に、
梅を追熟してから漬け込んだりしますよね。

この追熟についてですが、
成熟する前に早めに収穫された青梅の場合、
熟す力がないために腐ってしまうことが
あります。

追熟時に他の梅と比べて明らかに状態が
違っていたり、しぼんだり傷んでくるような
場合は、成熟不良である可能性があるので
外します。

後記

今回は、梅の実の病気についてと、
病気じゃないけど病気に見えるものについて
書いてみました。

ほかにも梅の実の病気はありますが、
それらは発育しなかったり
明らかに食に適さないものであるために
出荷までには至らないもの。

まず市販の梅では見かけることはない
でしょうから除きました。

 

病害虫などが原因で、梅の実に少々の傷が
あったとしても、出荷されている梅は
基本的には人が食べても問題ないもののはず
なのでご安心を。

ただ稀に、不良なものが混じっていることも
あるので、明らかな異常が出ていたり、
傷んでカビが付いたり腐っているものは
もちろん廃棄しましょう。

 

余談ですが、市販の梅にはほとんど傷一つ
無いような梅が多いです。

なぜなら梅の実に傷があれば、商品価値が
下がってしまうため。

傷のある梅は消費者が嫌うために
売れないのです。

 

傷ができないように気を使い、
なるべく傷のないものが出荷される。

傷一つで価格が大きく下がるのだから、
育てる方は大変ですよね。

毎年梅が食べられるのは、
農家さんの仕事のおかげなのですよ。
いつもありがとうございます。

 

それでは今回はこのへんで。

ここまでお付き合いくださいまして
ありがとうございます。

梅ちゃんも生物なので、
傷のひとつやふたつ
あってあたりまえなの~ヽ(´ー`)ノ

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