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梅の実がならない理由、まずは通常の状態を確かめてみよう。

この記事を読むのに必要な時間は約 10 分です。

梅の実がなるようにするには。
庭に梅の木がある。

それって、いいなぁ~
と、庭のない家に住む私には
うらやましく感じたりします。

しかしそう簡単ではないですよね。

梅は生き物。

適切な状態になければ
花が咲いて実がなって…

という当たり前のような循環が
できなくなるのです。

 

花は咲いても実がならない。
実は着いても落下して育たない。
そもそも花が着かない
…などなど。

それは一体何故なのか。

素人ながら、梅にまつわる知識の一つとして
その原因と理由を調べてみることにします。

それでは、いってみましょ。

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梅の循環

梅の木も生き物で、一定の循環がある。

根や葉から養分を蓄え、
花が咲いて実が成り
種ができて子孫を残す。

実がならないというのは、
どこかでこの循環が滞っているということ。

まずは通常の流れを見てみましょう。

(1) 梅の花

梅の花が咲くのは早春だが、
花芽は夏に作られる。

そして秋頃に休眠。

一定期間の低温が続くと、
目を覚ます。(休眠打破)

その後、花芽は生長していき、
暖かくなると開花する。

休眠覚醒に必要な時間や低温は
品種により異なる。

(2) 梅の実

梅の花が開き、受粉して結実。
実が育ち、成熟する。

受精しなかった不受精果は落下。

結実しても生理的に落下する実(生理落果)
もある。

(3) 梅の葉

花が終わると、葉が出て展開する。
この時期、新しい枝も伸びていく。

葉は夏場に栄養を作って蓄積。

そして秋も終わり頃、
休眠とともに落葉する。

 

梅の花→実→葉の生育の流れは
このような感じ。

何も問題がなければ
うまく循環が回るはずですね。

 

では、これらの流れを阻害するものって
何でしょう。

じつはいろいろあるのですよ。

では次に行ってみましょ~。

梅の実がならない理由

梅の実が成らないのは、
通常の循環が滞ったとき。

では、どういったことが原因なのでしょう。

気象条件

梅は気象条件に左右されやすい。
冬は温度が低すぎても高すぎてもだめ。

 

◇ 温暖で開花が早まると…

  • 雌しべが発育不良の花(不完全花)の割合が増す

 

◇ 早く開花した後に低温になると…

  • 蕾は無事でも花や幼果は低温に弱い
  • 昆虫などが活動できず花粉の授受が阻害される
  • 受精率が低い

 

梅の開花と果実の生育には
温度が密接に関係しているようです。

結実しない梅の性質

花が落ちる、花が実を結ばない、
などには理由がある。

梅は品種によって合うものと合わないものと
があり、これを「和合性」という。

梅はほとんど自分(同一品種)の花粉では
結実しない。
これを「自家不和合」という。

 

結実させるためには、
受粉樹という花粉のための木(和合する品種)
を一緒に植栽することになる。

しかし木を増やすのが難しい場合は、
開花期が近い木の枝を接ぎ木する
という方法もある。

また、特定の品種では結実しない
「他家不和合(交配不和合)」の品種もある
ため、より和合性が高い品種を選ぶ必要が
あるのです。

不完全花である

花には完全花と不完全花がある。

不完全花は花粉をつけても結実せず、
落ちてしまう。

この原因は

  • 開花期が早かった
  • 前年に結実過多(摘果を行わなかった)
  • 前年に養分を貯蔵できなかった

などがあります。

実がなっても落ちる、生理落果

実ができても育たず、落下してしまう。

梅の木の生理現象で落果することを
「生理落果」という。

生理落果にはいくつかの原因があるのです。

不受精果

受精していない不受精果は、落果する。

また、完全花で結実しても
生理落果する場合もある。

その原因は主に、栄養不足。

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栄養不足

栄養不足と一口に言っても
いろいろあるようです。

  • 前年の夏に貯めた養分が少ない
  • 実が多すぎる
  • 樹勢(木の勢い、伸び)の強い・弱い
  • 新たにできた枝(新梢)との養分の取り合い
  • 水分や窒素成分の過不足
  • 病害虫による落葉
  • ホウ素欠乏
  • 日照不足

生理落果を防止するには、
栄養や水を過不足なく補い
また、翌年のために木の準備をしてあげる
ことが必要。

  • 収穫後に貯める養分を増やす
  • 剪定の調整(樹勢に関わる)をする
  • 実が多ければ摘果(果実を間引く)をする

梅の木を育てて実を収穫するためには、
1年中を通して目を配るというのが
大切なのですね。

そして、梅の木が健康であることが
大事なのです。

花が着かない

実の前にそもそも花が着かない。

この場合は次のような原因があるようです。

  • 栄養不足(肥料が足りない)
  • 土が固くなって酸欠状態
  • 剪定の方法が違う

このなかでも特に花が着かない原因と
なりうるのは、木の枝を切ったり
形を整えたりする、剪定。

剪定は必要か

「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」
という言葉があるとおり、
梅の剪定はとても重要。

梅は古い枝に花芽は着かない。

新たに伸びた枝先に花芽を作り、結実する。

そのため、不要な枝を剪定し、
新たな枝を伸ばす必要があるのです。

剪定は、梅の成長の循環を知った上で
適切な時期に行います。

剪定の時期を間違えたり、
正しい剪定方法を行わないと
折角の花芽を切ってしまいかねない上、
枝ばかりが伸びてしまうということになるのです。

 

剪定をする理由は他にも。

  • 日当たり
  • 風通し
  • 樹勢の調整

剪定によって枝葉を整理することで
日当たりよく風が通るようになり、
病害虫の発生が少なくなる。

剪定によって樹勢が変わる。
樹勢とは、木の勢い。

樹勢は強くも弱くもなく
適正な状態が望ましい。

剪定によって木の状態は大きく変わる、
ということです。

剪定は一律ではない

梅の剪定は、梅の木の環境や状態、
樹齢によっても方法が異なるようです。

鉢植か、庭などの土に直植えか。
若木か老木か。
長年同じ場所なのか植樹したばかりなのか。

鉢植えと直植えとでは木の体力が違うので、
枝の伸び方などの勢いが違うため
剪定も変わる。

 

若木は樹齢によるが、
若すぎるものは成長が優先。

しばらく花は着かないので
樹形を整える剪定をする。

 

ある程度成長した木は、
不要な枝を枝元で切るなどし、
花芽を見ながら切り戻しもする。

老木の場合は、主に切り戻す剪定となる。

剪定についてはただ切ればいいというもの
ではなく、枝の役割や切る意味などがあり、
翌年の花芽や収穫に関わるものだということ。

 

具体的な選定方法は専門書などが出ているし
図書館にもあるでしょう。

無事に花を着け、実を収穫したいと考えるの
なら、まずは基本的な知識を入れてから
お手入れすることをおすすめします。

 

ちなみに梅を剪定する時期は、
花芽と葉芽が決まる7月~8月頃のあと。

素人でもわかりやすいのは、葉の落ちた
冬の時期に剪定するのがよいそうです。

後記

今回は、梅の実がならないとき…
どんな問題があるのか?

ということで調べてみましたよ。

梅の木も生き物なのでいろいろありますね。

具合が悪ければ
原因を探して改善してあげる。

梅の木も人間も、種類は違えど
生き物だなぁ~。

 

梅の木の意思表示は、姿形から感じること
しかできない。

木肌、枝や葉の様子、花の付き具合、
実が付くか育つのか…というところを
観察するしかないようですよね。

それこそ、樹勢を見る
ということなのでしょう。

私のように植物の素人には難しそう。

しかし大事な梅の木。

 

庭の梅の木が元気がなくて実がならない…
ということなら、よくよく観察をして
思い当たる節を試してみるのもいいかも
しれませんね。

ご自身での判断が心配ならば、
よく慣れたベテランの方や専門の方に
相談するのもいいでしょう。

 

では今回はこのへんで。

ここまでお付き合いくださいまして
ありがとうございます。

あなたの梅の木、
お大事になさってくださいね~ヽ(´ー`)ノ

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