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梅雨が明けると、そろそろ梅を干す季節。
梅の土用干し。
もう干し場所は決まっていますか?
梅干しの作り方は、みんな同じでいいけれど。
梅を干す場所は、みんながそれぞれ違います。
庭があって、日当たりが良くて!
そんな場所ならいいのですが、そんな家ばかりではないですよね。
ウチもそうです。
毎年、どうしたものかなぁ~と、適当な場所を見つけて干しています。
ということで今回は
- 梅を干すとき、どう干すか
- どんな場所なら干せるかな?
そんなことを考えながら、梅の土用干しの場所について書いていきます。
それでは、ひとつずつ行ってみましょ~。
梅を干す場所のいい条件
梅を干すのに条件のいい場所とは。
- 陽が当たること
- 風通しがいいこと
日当たり
梅を干すのに一番うれしいのは日当たりがいいことですよね。
梅を日光浴させて、陽の光で殺菌・乾燥させる。
しっかり紫外線を浴びるので、殺菌作用も充分です。
風通しがいい
風通しのいい場所は空気が動く。
風の通る場所は、湿気や悪い空気がたまりにくい。
カビなどの心配が軽減されるので、梅を干す環境としてもいいことです。
日当たりのよく、風通しのよいところがあれば、
たとえ狭い場所であっても梅を干すことができます。
干す条件で悩むこと
さぁ、梅を干そう!
そう思ったときに、よく考えると悩んでしまうことがあります。
それは環境だったり、状況だったりとさまざま。
- 日が当たらない
- 風がない
- 湿度が高い、湿気が多い
- 空気がきたない
- 虫や鳥が気になる
日が当たらない
一日中日が当たれば申し分ないのですが、なかなかそうもいかないもの。
少しの時間でも日が当たれば、梅を干しましょう。
一日中同じ場所で日が当たらなくとも、
他の場所で日が当たるのなら、干す場所を変えながら干すというのもアリですね。
家の日当たりスポットを探しましょう。
近年では日が直接当たらなくても、かなり気温が高温になります。
湿度が低ければ、この熱波で充分梅が干せると思います。
風がない
風がなくても、日が当たっていれば大丈夫。
また、日が当たっていなくても、日中の熱が強くて湿度が低ければ大概大丈夫。
でももし風が欲しいときには、扇風機などを使うという手もあります。
扇風機で風を起こしているだけでも、随分と違うものです。
湿度が高い、湿気が多い
湿度が高いときには、梅を干すのはやめておきましょう。
湿度が高いときに梅を干しても、乾燥しない上に、下手するとカビが来てしまいます。
また、湿度が高いときには、雨が降っていなくてもいずれ突然降り出すことも。
そんな日に梅を干しても心配になるし、雨に濡れたりするとさいあくです。
湿度が高いか、そうでないかはとても重要です。
天気予報もよく見ておきましょう。
ただ、天気予報もときには当てにならないので、肌で感じることも大切です。
近年はゲリラ豪雨とかの、突然の雨もあるしねぇ…気を付けましょ。
空気がきたない
大気汚染とか。
いろいろ気になることがあると思います。
家の近くに交通量の多い道路が複数走っていたりとか。
電車が近くを頻繁に通るとか。
ウチもそうなのですけどね~。
工場があったり、近場で工事をしていたり。
黄砂とかPM2.5だとか、いろいろなものが含まれているみたい。
それは目に見えたり、目に見えないものだったりとさまざま。
ある程度は仕方がないと、割り切るしかないですよね。
そして少しでも空気中のホコリを避けたいと思ったら、
何かしら対策をするしかないのです。
たとえば
- 干しカゴにカバーをする
- 干し網を使って干す
- 室内に干す
などなど。
しかし汚染物質などが気になって仕方がない!ということなら、
もう干すのをやめて「梅干し」ではなく「梅漬け」の状態で置いておくという選択肢も。
でもまぁ、それでもやっぱり干したいよ、ということなら、
以下のサイトを参考にするのもいいかもですよ。
よかったらどうぞ。
環境省大気汚染物質広域監視システム
「そらまめ君」
あまり神経質になるとしんどくなりますが、
こんなのを見て、そんなに心配ないんだなと思えば逆にラクかも?ですよ。
虫や鳥が気になる
外に干していて気になるのは、虫や鳥?
(1) 虫
実はうちで梅を干していて、今まで虫が来たことはほとんどないです。
塩漬けの梅ばかりだからでしょうか。
塩とともに少々砂糖を入れた梅も、虫が来る様子は無かったです。
もちろん、虫がいないわけではないですよ。
らっきょう酢なんて、気づけば蟻にやられていたりしますからね。
もし蟻などの虫が心配なら、簡単に通り道にならないようにしてみましょう。
干しザルの下に何か台になるものを置き、少し高さが出るようにして風通しをよくする。
もしくは、干しザルは置くのではなく、吊るすようにして干してみる。
飛ぶ虫が気になるなら、やはりネットなどをかけるか、干し網を使います。
(2) 鳥
鳥については、鳥が梅干しを食べるとは思いにくい。
鳥の害と言えば、糞害です。
こればかりは通常の鳥よけを考えるしかなさそう。
鳥よけにキラキラ光るものや動くものを置いてみても、効果は一時的。
鳥は学習するので、すぐに慣れて意味がなくなってしまいます。
たびたび鳥の糞害があるのなら、鳥よけネットなどで対策をしましょう。
屋外での干し場所
今はいろいろな住宅がありますね。
- 戸建て
平屋、2階建て …庭あり・庭なし、ベランダのあるなし。
- 集合住宅
マンション、アパート、ビル …ベランダあり・ベランダなし
屋外で干すなら、庭、縁側、ベランダ、軒下。
日が当たって風通しの良さそうなところといえば、こんなところでしょうか。
近年はとても高温になるので、次のような場所に干すときには気を付けましょう。
- アスファルトやコンクリートの上
- 車の上や屋根の上
など。
このような場所はかなり高温になります。
それでも置くなら、直には置かず、熱を和らげるものや遠ざけるように台を置くなどし、
その上に干しザルなどを置くといいでしょう。
他の場所に置くときにも、干しザルを底上げするようにして置くと、
ザルの下も風の通りがよくなるのでおすすめです。
あとは風で飛んでいかないようにすることも忘れないように。
たとえば、赤紫蘇だけを干しザルに乗せるなどすると、軽すぎて飛んでしまいます。
干しザルがある程度安定するように、梅と一緒に乗せるなどするのが無難です。
風の強いところでは、何かでザルを固定したりと工夫しましょう。
室内干しのススメ
室内でも梅を干すことはできます。
室内で梅を干す理由としては、この2点でしょうか。
- 屋外で干し場所が確保できない
- 大気汚染などが気になる
室内で梅を干す場合には、たいがい窓際で干すことになります。
窓際で干す
窓を全開にし、網戸は閉めた状態で干します。
網戸の汚れが気になるなら、事前に洗うなどきれいにしておきましょう。
日当たりのよい部屋で干すのが一番いいのですが、日当たりは一時的でも大丈夫。
時間差で別の部屋の日当たりが良くなるのなら、その部屋へ移動するのもおすすめです。
干し方
一番簡単なのは、カーテンレールに干すこと。
干しザルに紐などをかけ、S字フックを用いてカーテンレールに吊るします。
引っ掛けるだけなので、とてもラクです。
大きなザルはちょっと厳しいので、干すのは小さめのザルにしましょう。
梅を干す場所が狭いときには、段差をつけることによって干す場所を広げます。
一度に沢山干したい場合には、上から吊るすだけでなく、台を設置して置き場を作ります。
段ボール箱や踏み台、小さめの机などを置き台にして干しざるを置くのです。
これでザルを4つくらいは設置することができます。
窓際がいいのは、日光が入るし、陰っていても紫外線がそれなりに入ってくる。
風も部屋の奥よりは通るので、申し分ありません。
それでも気になる時には、扇風機を使います。
直接風を当てなくても、部屋の中の空気が巡回すれば大丈夫。
ただ、事前に棚の上とか電気の傘のホコリを取ったりなどの掃除はしておくといいですね。
夜の干し方
部屋で梅を干すときにはもちろん、一日中窓を開けっ放し。
夜露に当てるという場合には、夜も窓を開けっ放しにします。
防犯面ではあまり好ましくないことですので、お住まいの地域の治安に合わせて考えましょう。
夜露に当てない場合には、二通りの方法があります。
- 梅酢に戻す
- そのまま吊っておく
(1) 梅酢に戻す
梅酢に戻すと、梅の成分が少々濃くなったり、皮が柔らかくなったり。
もちろん、塩分も少々濃くなるかな。
赤紫蘇を入れている場合なら、色が一層濃くなります。
これらが目的で、何度か梅酢につけ戻すことも。
しかし梅酢の水分を再び吸うので、干す期間はちょっと長くなります。
(2) そのまま吊っておく
そのまま窓を閉めておけばいいのですが、部屋に湿気がこもると心配。
一晩中扇風機をかけるなどし、風を巡らせておくといいでしょう。
室内干しはラク?
ちなみにウチでは、以前は屋外で干していましたが、現在では室内干しをしています。
室内干しをしてみると、なかなかこれがラクな気がします。
- ラクな理由1
外で梅を干していると、干しザルの出し入れがありますが、その必要がない。
うちは裏口の出入り口が狭いので、面倒なのです。
縁側などがあるのなら、あまり気にならないのでしょうけどね。
- ラクな理由2
梅を裏返す作業がその場で出来るのでラク。
これも縁側などがあるのなら… 以下略(笑)
室内干しは、室外で干せない理由がある時にやるといいでしょう。
屋外でのびのびと干せるのなら、その方がいいですからね。
後記
ここまで書いてみましたが、お住まいの環境によって干し方は違ってくるでしょう。
しかしまぁ、大筋は似たようなものだと思うのでご参考までに。
環境が違えば、干す時間も干し方も違う。
室内干しについては、作業する動線が違えば、ラクかどうかも変わってくる。
みんな環境が違うので、それぞれやり方はきっと違う。
だから結局のところは、自分でやってみないことにはわからないことも多いものです。
梅を干す作業は一度きりでなく、梅仕事を続けるうちは毎年毎年やること。
毎年少しずつ違うことをやってみるうちに、一番やりよい方法ができてくることでしょう。
毎年やるけど…毎年、縁側があるといいな~なんてことを考えます。
これだけは変動しないですね^^;
縁側ラブ。
それでは、今回はこのへんで。
ここまでお付き合いくださいましてありがとうございます。
あなたのお家の、いい干し場が見つかりますよ~にヽ(´ー`)ノ