スポンサーリンク

梅は咲いたか桜はまだかいな。これは古い曲で替歌も多い唄。

この記事を読むのに必要な時間は約 13 分です。

梅は~咲いたか~ 桜~はまだかいな~♪

春先になると、どこかで見かけたりするこの言葉。
この一節を一度は見たり聞いたりしたことがあるでしょう。

これは古くからある唄の一節。
元は三味線とともに歌われた曲ですが、長く好まれて現代に至ります。

今回はこの「梅は咲いたか」について調べていきます。

1.「梅は咲いたか」とは
2. 歌詞
2.1 歌詞その一
2.2 歌詞その二
2.3 歌詞のいろいろ

3. 歌詞の意味と変化
3.1 歌詞その一・1番
3.2 歌詞その一・2番
3.2 歌詞その一・3番
3.3 替歌もの

4. 現代でもよく聞く?
4.1 出囃子
4.2 テレビCM
4.3 その他
5. 後記

ではいってみましょ~。

1.「梅は咲いたか」とは

「梅は咲いたか」というこの曲。
元は「しょんがえ節」という流行歌(俗謡)であったそうです。

唄の合間に「しょんがえな」などとお囃子が入るために、曲名についたとされる。
これが時代とともに変化し、今ではその歌詞から「梅は咲いたか」という曲名となっている。

そもそもの「しょんがえ節」は作者不明とされており、江戸時代初期から明治時代初期にかけて人気があり、たびたび流行した。
そして明治初期に江戸端唄・江戸小唄に取り入れられたということです。

端唄とは、長唄に対して端唄(短い唄)といわれるもので、三味線の演奏とともに唄われ、お座敷唄として知られている。

2. 歌詞

長く歌い続けられるなかで、多くの替歌も作られた。
そのなかで代表的な(?)歌詞を2つ紹介します。

2.1 歌詞その一

まずは始めの「しょんがえ節」、あるいは「梅は咲いたか」
主に江戸初期から明治時代頃の歌詞。

——————————
梅は咲いたか 桜はまだかいな
柳ャなよなよ風次第
山吹や浮気で 色ばっかり
しょんがいな

浅蜊(あさり)とれたか 蛤(はまぐり)ゃまだかいな
鮑(あわび) くよくよ片想い
さざえは悋気(りんき) で角ばっかり
しょんがいな

柳橋から 小船を急がせ
舟はゆらゆら波しだい
舟から上がって 土手八丁
吉原へご案内
——————————

参考にYouTubeに上げられているものを紹介します。

1929年(昭和4年)5月
梅は咲いたか
端唄:藤本 二三吉
1番~3番フル。

2020年(令和2年)2月
梅は咲いたか
歌手:石川さゆり
作詞:作者不詳
作曲:作者不詳
編曲:亀田誠治
1番・3番のみ。

2.2 歌詞その二

「梅は咲いたか」
明治時代以降~昭和期にかけての歌詞。
——————————
梅は咲いたか 桜はまだかいな
柳ャなよなよ風次第
山吹や浮気で 色ばっかり
しょんがいな

梅にしようか桜にしよかいな
色も緑の松ヶ枝に
梅と桜を咲かせたい
しょんがいな

銀座八丁 行こうじゃないか
山の狐が七化けて
黒い眉引く袖を引く
しょんがいな

恋の浅草 二人で行こかいな
何を言問(こととい)都鳥
末は千鳥で泪橋(なみだ)ばし
しょんがいな
——————————

1974年(昭和49年)頃制作されたもの。
梅は咲いたか」(リンク:YouTube)
歌手:美空ひばり
作詞:端唄
作曲:端唄
歌詞その二でいえば、1番・2番・4番が歌われている。

2.3 歌詞のいろいろ

歌詞を2種類紹介しましたが、これらがそのまま歌われるというわけでもないようです。

小唄や端唄といった伝統的なものにはよくあるのですが。
伝わり方が違うためかあえて変えたのか、流派などで歌詞の違いがあります。

それは歌詞の組み合わせであったり、一文・一語であったり。

「歌詞の順番違いの例〕
〔例1〕歌詞その一 1番・3番 おわり。
〔例2〕歌詞そのニ 1番・4番 歌詞その一 3番 終わり。

〔歌詞の一部が違う例〕
〔例1〕小船を急がせ →小舟で急がせ
〔例2〕舟はゆらゆら波しだい
→船はゆらゆら竿しだい
→船はゆらゆら波まかせ

また、歌詞だけではなく演奏にもそれぞれ違いがある。
どんな違いがあるのか、聴き比べてみるのも面白い。

上記の歌詞とはまた違う歌詞が入ったものを見つけた。

1998年(平成10年)9月記録(?)
梅は咲いたか」(リンク:YouTube)
端唄:桃山晴衣

3. 歌詞の意味と変化

YouTubeでいろいろと聴き比べる中で、ひとつ気づくことがある。
歌詞その一・2番の歌詞があまりなく、ほとんどが飛ばされているのです。

これはどういうことなのか。
これには意味があるのかと。

すでにご存知であったり、お察しの方もいるでしょう。
この歌、元は花柳界のお姐さん方を花に例え、唄っているというもの。

花柳界とは、芸者さんや遊女の世界のこと。
現代では芸者さんを指すが、この歌ができた当初は、主に遊女を指す。

つまり、遊女の色恋や男女のあれこれについてを匂わす歌なのです。
2番はその手の意味が色濃いために、飛ばされるのかなぁと。
(余談ですが、端唄・小唄にはそういった曲がけっこうあります。)

とりあえず、歌詞とその意味をひとつずつ見ていきましょう。

3.1 歌詞その一・1番
——————————
梅は咲いたか 桜はまだかいな
柳ャなよなよ風次第
山吹や浮気で 色ばっかり
しょんがいな
——————————

表面的には、春の花を並べて華やかな遊び歌のよう。

その意味するところは…

若い梅はまだか、年上の桜はまだかいな
柳姐さんはふらふらと移り気で
山吹姐さんは浮気性で実を結ばない
しょうがないなぁ

…こんな感じでしょうか?

3.2 歌詞その一・2番
——————————
浅蜊(あさり)とれたか 蛤(はまぐり)ゃまだかいな
鮑(あわび) くよくよ片想い
さざえは悋気(りんき) で角ばっかり
しょんがいな
——————————

表面的には、貝の話ですね。
そしてそれには、ある意味があります。

二枚貝(浅蜊と蛤)は両思い。
一枚貝(鮑とさざえ)は片思い、と例えられます。

その意味するところは…

浅蜊は相手ができたか 蛤はまだか
鮑はくよくよと片思いしている
さざえは嫉妬でおかんむり
しょうがないなぁ

…こんな感じ?

さて、この裏の意味するところが曲者なのです。
貝は昔からあるものに例えられますよね、てこと。
あとはご想像におまかせします^^;

昔の表現は時にえぐいです。
浮世絵の春画とか見るとモロですしね。

この2番の歌詞を掘り下げると、このあたりが見え隠れするために、現代では暗にタブーになっているのではないでしょうか。
勘ぐりすぎ?

ま、気にせずにひとつの伝統ある古典として楽しむのがいいでしょう。
(ここまで書いておいてなんですけど。)

3.2 歌詞その一・3番
——————————
柳橋から 小船を急がせ
舟はゆらゆら波しだい
舟から上がって 土手八丁
吉原へご案内
——————————

これは一見、裏の意味はなさそうに見えますね。
しかしおそらく、一部修正されたものかな~と勘ぐります^^;

前述の「歌詞の一部が違う例」で書いたひとつ。
それに変えると、まぁ…そういう歌なんだねぇと。

ここでやめておきます(笑)

替歌が多いのは、人気があったからだけではない。
時代の移り変わりから、そういった部分を公に出さないように、あえて替歌を作った部分もあるのかなぁと思います。

3.3 替歌もの

昔の替歌の音源が見つかりましたので、ご紹介します。
これはずいぶん変わり種かな。

1928年6月(昭和3年)
梅は咲いたか・東京やけか(梅は咲いたか替歌)・ラジオ都々逸
(リンク:国立国会図書館)
ラジオ都々逸
作詞:益田 太郎冠者
唄・三絃(三味線):朝居 丸子

当時の雰囲気が伝わります。
途中でセリフが入ったり、歌詞も面白い。

4. 現代でもよく聞く?

「梅は咲いたか」実はこの曲。
意識せずともどこかで耳にしたことがあるかと思います。

4.1 出囃子

寄席などで落語家が登場する時、曲が流れるのを聞いたことがあるでしょう。
これを出囃子(でばやし)といいます。

落語家の場合は、二つ目以上から出囃子を持つことができるという。
出囃子は落語家さんによって違い、出囃子だけで誰が出てくるのかがわかるというもの。

最近では、立川志の輔師匠が使われているそうです。
落語出囃子集」(リンク:YouTube)
動画の9:00から。

また、下記サイトでいろいろな出囃子の冒頭が視聴できます。
音楽ダウンロードストア「レコチョク

4.2 テレビCM

テレビのコマーシャルにも使われていたことがあるようです。
(下記リンク先はYouTube)

桃屋の梅このみCM」(リンク:YouTube)

郵便局のさくらめーるCM」(リンク:YouTube)
リンク先動画の二番目、0:30。
志穂美悦子が冒頭の一文を唄った。

4.3 その他

そのほかでも「梅は咲いたか」が使われています。

・アレンジ

1994年
山田耕筰「梅は咲いたか」
歌:関定子(ソプラノ歌手)
伴奏:塚田佳男(ピアノ)
音楽チャートのサイト「Billboard JAPAN」で視聴できる。

2015年
Tariki Echo「梅は咲いたか」(リンク:YouTube)
現役僧侶の2人ユニット

・引用

2007年
梅は咲いたか 桜はまだかいな」(リンク:YouTube)
歌:Metis
作詞:Metis
作曲:Metis
題名と冒頭の一文を、端唄「梅は咲いたか」に由来。

5. 後記

さて今回は「しょんがえ節」から「梅は咲いたか」まで。
少々書きづらい部分もあったけど、思いのほか長く書いちゃいました~。

ともかくも「梅は咲いたか」というのは人気の曲。
長く伝えられてきた曲で、古くもあり、新しくもあるもの。

たびたび流行り、その都度新しく生まれ変わる。
何度聞いても飽きのこない曲というのはいいものですね。

YouTubeで「梅は咲いたか」を検索してみると、端唄・小唄・舞踊などいろいろでてきます。
しかしどれも同じではなく、すべてがみな違う。

歌詞だけの違いでなく、曲調が違い、曲が違えば唄も違う。
そして三味線だけでなく、太鼓や笛などが入る楽器構成の違いなどもある。
それぞれに違い多様化しているのに、皆同じ曲を演奏している。

そういったことが面白い。
これってなんだか、いいですよね。

さて長くなりましたので、そろそろこのへんで。
ここまでお付き合いくださいましてありがとうございます。

あなたの好みの「梅は咲いたか」が見つかるといいですね~ヽ(´ー`)ノ

スポンサーリンク
スポンサーリンク
梅の花
のらうめをフォローする
~メクリヱ~ 梅が香のめくる恵みのめじろおし
タイトルとURLをコピーしました