本サイトは広告を利用しています。

うめぼしのうた、という一つの詩から複数の曲が生まれていた

この記事を読むのに必要な時間は約 9 分です。

梅干しについて
いろいろと調べているなかで、

「うめぼしのうた」
というものがあると知りました。

なんだか気になったので調べてみると、
どうやら複数ある様子。

しかもどれも同じ詩?

なのに、みんな曲が違うとか…。

これは一体どういうことなのか、
一つずつ調べて整理してみることに
しましたよ。

ということで今回は、
「うめぼしのうた」について
書いていきます。

ではひとつずつ見ていきましょ。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

うめぼしのうたとは

「うめぼしのうた」は
ある年代に広く知られる詩でした。

それというのも、
国語の教科書に掲載されていたからです。

しかし今ではあまり知られていない
ですよね。

それもそのはず。

まだ現在の学校制度ではなく、
尋常小学校と呼ばれる制度であった頃のこと。

今から遡ること、
約100年も前のことなのです。

「うめぼしのうた」のはじめ

「うめぼしのうた」という詩は、
明治時代末頃から大正時代にかけて
教科書に掲載されました。

1910年(明治43年)
尋常小学校3年向けの国語教科書

「尋常小学読本巻五」
目録第十・うめぼしのうた
1920年(大正9年)の改定後にも掲載。

この教科書を使用した地域は、
東京のほか、1府7県。

「うめぼしのうた」の詩を書いた作者は
不詳とされています。

しかしWikipediaによると、
芳賀矢一という人物ではないかとも。

芳賀 矢一(はが やいち)
/1867年-1927年(慶応3年-昭和2年)
尋常小学読本の編纂・校閲、
尋常小学唱歌の編纂・校閲に
関わっていた人物です。

「うめぼしのうた」の詩

「尋常小学読本巻五」目録第十
うめぼしのうた

二月三月花ざかり、
うぐひす鳴いた春の日の
たのしい時もゆめのうち。

五月六月実がなれば、
枝からふるひおとされて、
きんじょの町へ持出され、
何升何合はかり売。

もとよりすっぱいこのからだ、
しほにつかってからくなり、
しそにそまって赤くなり、

七月八月あついころ、
三日三ばんの土用ぼし、
思へばつらいことばかり、
それもよのため、人のため。

しわはよってもわかい気で、
小さい君らのなかま入、
うんどう会にもついて行く。

ましていくさのその時は、
なくてはならぬこのわたし。

当時の人たちは、
この詩に好みの曲などを付けて
口ずさんでいたようです。

「うめぼしのうた」という歌

「うめぼしのうた」という歌は
いくつかあります。

そのなかで、
先程の教科書に掲載された詩を
歌詞として使ったものも多いのです。

ひらけ!ポンキッキ

ひらけ!ポンキッキは、
フジテレビの子供向け番組。

1973年4月から1993年9月まで放送され、
昭和後期生まれの子供には
おなじみの番組でした。

ちなみに平成生まれの子供におなじみ
ポンキッキーズの前身ですね。

「うめぼしのうた」は、
この番組内で放送されて、1983年に
シングルレコードが発売されました。

詩は尋常小学読本巻五「うめぼし」の
一部を変更したものだそうです。

曲:江戸時代の飴売りの唄のメロディ
編曲:関田昇介
歌唱:鈴木玲子
1983年11月シングルレコード発売
(キャニオン)

私は時期的にちょうど合うのですけど、
当時はこの歌を知らなかったですね~。

スポンサーリンク

老人ホーム発

特別養護老人ホーム発祥の
「うめぼしのうた」プロジェクト。

・うめぼし体操「元気体操」
振付け:鈴木マリ子(デイサービスセンター)

・「うめぼしのうた」曲制作 2000年
作曲:宮川博之
歌唱:宮川博之

2001年CD発売、ビデオ制作
詳細はこちら:フラワーコミュニティ放送

・イメージキャラクターの制作
うめサブロー他5人+仲間2匹。
イラスト:細田美奈子

詳しくは下記サイトへ。

歌詞も掲載されており、
プロジェクトの経緯なども書かれています。

詳細はこちら:元気村グループ

介護業界のみならず、
各メディアに取り上げられて広がりました。

全国のカラオケ店でも
リクエストできるようです。

また、歌のアニメを
現在YouTubeで見ることができます。

動画はこちら:うめぼしのうたアニメ

梅の産地・紀州

「梅ぼしのうた 紀州ばーじょん」

2003年
紀州梅干PRO推進委員会
(現在は紀州梅の会・梅干し部会)が
詩を一部変更して作られた。

作詞:尋常小学読本巻五
目録の第十「梅干しのうた」
詩アレンジ:若梅会
作曲:増南正
歌唱:柳森万理

下記リンク内で曲も聞けます。

詳細はこちら:紀州和歌山のお漬物サイト

NHKみんなのうた

「ウメボシジンセイ」

2011年
NHK「みんなのうた」で放送。

作詞:「尋常小学読本巻五」より”うめぼし”
補作詞:大島亜佐子
作曲:櫻井映子
歌唱:ビューティフルハミングバード、NHK東京児童合唱団

初放送:2011年12月-2012年1月
2011年 ミニアルバム発売

聞きたい方はNHKのサイトから
リクエストを送れるようです。

サイトはこちら:NHK みんなのうた

独自の作曲

他には「うめぼしのうた」の詩に
独自の曲を付けて歌われている方も
いらっしゃいます。

※下記リンクはYouTubeへ飛びます。

・「梅干の唄
歌・演奏:ウエキ弦太

とても優しく、聞いていて
穏やかな気持ちになれる曲です。

・「うめぼしの唄
歌・演奏:hiroko4070

ノリのよい曲で、楽しく元気な曲です。

ほかにも「うめぼし」

冒頭で紹介した「うめぼしのうた」
以外にも梅干しをうたった歌があります。

・スピッツ「うめぼし」
歌:スピッツ
作詞:草野正宗
作曲:草野正宗

ご存じの方は多いでしょう。
とても優しい歌です。
奥田民生によるカバーも。

・鹿の一族「うめぼし」
歌:鹿の一族
作詞:松崎ナオ
作曲:松崎ナオ
収録アルバム:鹿の一族

・どぶろっく「梅干しの種のしろいとこ」
歌:どぶろっく
歌詞:江口直人
作曲:江口直人
収録アルバム:もしかしてだけど、アルバム

・「番茶に梅干し」
歌:THE BACK HORN
作詞:菅波栄純
作曲:THE BACK HORN
収録アルバム:B-SIDE THE BACK HORN

「うめぼし」と名の付く題名の歌を
調べてみると、この他にもたくさん。

童謡・わらべうたなども
いくつかあるようです。

後記

冒頭で紹介した、尋常小学校教科書に
掲載された「うめぼしのうた」

これは梅の一生(?)を詩にしたもの。

ほぼ同じ詩なのに、曲が付けられると
まるで違うものになっていますよね。

作り手それぞれの思いがあるのでしょう。

他の「うめぼし」の歌でもそう。

日本人は子供からお年寄りまで、
昔から梅干しを口にしてきました。

日常的に梅干しを食べているからこそ、
出る言葉。

梅干しと共にあったそのときの思い出など、みんなが何かしら持っています。

ただ、すっぱくて・しょっぱいだけの
食べ物でもないのですよね。

今回は調べるなかで、いろいろな
「うめぼし」への思いを聞いた気がします。

なんか楽しくて、癒やされました^^

それでは今回はこのへんで。
ここまでお付き合いくださいまして
ありがとうございます。

あなたの梅干しの思い出は
どんなですか~ヽ(´ー`)ノ

タイトルとURLをコピーしました