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梅干しにカビが生えると…という迷信。これは戒めなのです。

この記事を読むのに必要な時間は約 14 分です。

梅干しづくりについて調べてみると
ときどき目にすることがあります。

「梅干し作りはコワイ」

梅干し作りが怖いとは
どういうことなのか。

 

調べてみると、
ある言葉からきているのです。

・梅干しにカビがつくと身内に不幸が起こる
・梅干しが腐るとよくないことが起きる

他にもこれに類する言葉が
いろいろあるようです。

これって本当なの?

 

梅干しにカビがつくとなぜ不幸が起こるのか。

梅干しを腐らせると、
なぜよくないことが起きるのか。

偶然じゃないのか
あるいは本当なのか…

 

今回は、この言葉が持つ意味について
調べていきます。

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梅干しにまつわる迷信?

梅干しにカビが生えると
身内に不幸がおこる。

梅干しが腐るとよくないことが起きる。

 

この類の言葉は、
「迷信」だといわれています。

しかし本当のところはどうなのでしょう。

 

実際、梅干しにカビが生えたり
腐ってしまったという年に、
身内から不幸が出たという話もあるようです。

これを本当に文面通りに捉えてしまうと、
次のようになります。

 

「もし梅干し作りに失敗すれば、
身内に不幸をもたらしてしまう…っっ!」

 

こんな危険な賭けってアリでしょうか…^^;

もしこれが真実ならば、
誰も梅干しを自分で漬けたりしないでしょう。
リスクがありすぎます。

なのでこの言葉の真意は別にあるのでしょう。

梅干しと身内の不幸

梅干しは大事な薬でした。

昔は医療がそれほど進んでいない時代。
病気になっても、確かに信じられる治療法
というものはなかったでしょう。

そのなかで、梅干しの存在は大きかった。

 

江戸時代には、梅干しは庶民にも手の届く
食材になっており、食あたりや病気の予防
などに意識して使われていたのです。

つまり梅干しは、庶民が日頃から
健康に暮らすための常備薬のような存在。

 

毎年一年に一度、梅の時期にまとめて一年分を
傷まないように多めの塩で漬け込んで干し、
大切に保存していたはずです。

これを腐らせてしまうというのは
当時は大問題だったわけです。

不吉と不安

昔は冷蔵庫のない時代。

江戸時代では塩分30%くらいで梅を漬けていた
ようですから、そもそもそんなに濃い塩漬けの
梅が痛むはずがない。

痛むはずのないものを腐らせてしまう
というのは、それだけ大変なことが起きた
という不吉さがあるわけです。

 

そして梅干しは縁起を担ぐものでもあった
ようですから…

それを腐らせてしまったとなると、
ゾッとするのでしょうね。

 

なおかつ、梅干しを腐らせてしまえば
少なくともその一年間は梅干しがない。

「梅はその日の難逃れ」という言葉がある
くらい、梅干しで日々の健康を維持していた
ということなら、なおさら不安でしょう。

 

病気になってしまえば
いつ命を落としてもおかしくはない時代。

体調を崩してしまった身内が亡くなるという
ことがあっても、おかしくはないのです。

戒めの言葉

卵が先か鶏が先か?

調べてみる中で、逆説的な話もありました。

〔よく聞く話〕
・梅干しが腐ったから、身内に不幸が出る。

〔逆説的な話〕
・身内に不幸が出るから、梅干しが腐る。

梅干しが腐ることで、身内に不幸が出ることを
教えてくれる、という説。

先触れとか、虫の知らせってやつですね。

 

どちらが先かという話なのですが、
これはそれぞれの場合によるでしょうから
わからないですよね。

考え方の違い、解釈の違いだと捉えられます。

実際どちらもありそうなこと。

  • 梅干しがないから、
    体調を崩す。
  • 身内が体調を崩したから、
    梅干しの管理が疎かになり梅干しが腐る。

 

どちらにしても、塩分の強い梅干しが
腐ることは滅多にないし、だから縁起が悪い。

梅干しは縁起を担ぐものなので
なおさらです。

そして人が亡くなるということ自体が
忌み嫌われるもの。

だからこそ両方が重なってしまうと、
とても不吉なことように感じられる。

 

そのため、このようなことにならないように
梅干しの管理とともに、健康管理を怠らない
ように気をつけましょうね~

という戒めの言葉なのかも知れないですね。

原因と関わり

実際のところ、
梅干しが腐ることと人の不幸とには
関わりがあるのでしょうか。

梅干しと人の健康

塩分の高い梅干しが腐るというのは
よほどのこと。

しかしそれでも原因はいろいろと
あるでしょう。

〔梅干しが腐る原因〕
・衛生面が不十分だった。
・塩が均一でなく、偏っていた。
・梅干しの保管や管理が充分でなかった。
などなど。

いつもと同じように作り、
保存していたのに傷んでしまった。

そのような場合、その年の梅の状態や気候
などの条件がよくなかったということも
考えられる。

また、梅干しが腐るほどの状況の変化などが
あったのなら、人にも良くない影響を及ぼす
事態があったとしても、なんら不思議では
ないはず。

例えば、高温多湿が続いていたり、
家の中の空気が淀んでいたり。

気候や環境の変化などによる体調不良や、
病気が潜んでいることもある。

何かしらのよくない事態があると
人は疲弊する。

疲弊した状態が続くと、
よくないことに遭遇しやすい。

考えられることは、いくつもあります。

そしてさらに、
梅干しが腐ったという事実があった場合。

梅干しが腐るということを重く感じている
場合には、とてつもない不安に駆られたこと
でしょう。

不安から病気になることもあるものです。

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病は気から

不安というのもは感染するもので。

家族の不安を漠然と感じてしまうだけで、
敏感な人は心が重くなり、気が病んでしまう。

気が病めば、身体にも少なからず影響が
出るものです。

病は気から。

これ、ほんと。

だから、気にしないほうがいいのです。

関連付けて考えてしまうと
余計に真実味が増してしまうのです^^;

たとえば、梅干しを腐らせてしまったと
落ち込むと、不安は家族に伝わります。

そして自責の念を抱いてしまうと、
自分が病んでしまいます。

だから、気にしないこと。

梅が腐った事実、
身内に不幸があった事実があったとしても、
そこに直接の関連性はない。

もし関連性があるとするならば、
何かしらの要因が別にあって
塩分の高い梅干しであっても腐ってしまう
ような状態にあったということ。

そしてその要因は、人にとってもよくないもの
だった、ということ。

腐る梅干し、腐りにくい梅干し

ここでちょっと、確認です。

「梅干しが腐ると身内に不幸が起こる」

これは、昔の梅干しの話。
今の梅干しとは随分違うものなのですよ。

梅干しの昔と今

昔と今の梅干しとでは、モノが違います。

昔の梅干しは、江戸時代で塩分30%以上。
昭和初期あたりで、25%くらい…だったかな。

現在では、塩分が高くても18%~20%くらいでしょうか。

 

減塩ブーム以降からは、15%とか12%以下。
その後は過熱気味に8~10%とか。
へたすると5%や3%とか…ありますけど。

市販の梅干し(調味梅干)はだいたい
8~10%ですね。

塩分15%は常温でも傷みにくい。
しかしこれは、漬け方にもよります。
うまく漬けて干し上げたらば常温で数年持つ。

 

本当に傷みにくいのは、塩分18%以上。
傷むのが怖いのなら、塩分20%~22%くらいで
漬けるといいでしょう。

これならば、3年や5年以上置いたところで
簡単に痛むものではないのですよ。
塩加減さえ極端に偏らなければ。

 

梅干しなんて、
一日一粒食べればいいのですから。
多くても2~3個まで。

塩分の高い梅干しの場合、
一日一粒と決めればいい。

そうすれば塩分過多なんてことには
ならないのですから。

梅干しが腐るのは怖くない

梅干しが腐るのが怖くて漬けられない。

…なんていうのは勿体ないこと。

梅干しが腐っても、それはただの失敗
であって、人の命に関わることではない
ですからね。

塩分18%以下で漬ける場合は、
腐っても当たり前だと思いましょう。

 

腐らせてしまうとそれなりにショックですが、
それは食材を無駄にしてしまった…という
思いからであって、けっして身内に不幸が…
とは思わないですよ。

特に今どきの梅干しは、腐っても当たり前!
塩を抜いたり、手を抜いたり、気を抜いて
漬けたりすると、意外とすぐに傷んじゃいますからね。

 

梅干しは腐ります。

当たり前なんですよ、食品なんだから。

なにも心配は無用なのです。

それでも心配なら

もし高塩分の梅干しが腐ったとするならば。

それで心配なのだということなら、念の為に
住環境に問題はないか、自分や家族の体調に
問題はないのか、不安に囚われることなく
確認をしてみましょう。

 

近年は高温が続くこともあれば、
多湿で見えないカビの胞子が飛んでいたり…
なんていうこともあるでしょう。

そして気密性の高い家も増えていますから、
気づかぬうちに何かの問題が発生するという
ことも考えられます。

それが元で体調に変異があるということも
ないとは言い切れないのです。

 

梅干しが云々ということだけでなく、
他の食材や観葉植物、ペットの調子などを
見て、気になることがあればその都度
チェックしてみるといいのではないでしょうか。

…あまり神経質にならなくても
よさそうですけどね。

後記

さて、今回は
「梅干しが腐ると、身内に不幸が…」?
ということで調べて書いてみましたよ。

昔の人の言うことは、
あながち間違ってはいないものですよね。

しかし今回の言葉については
気にしすぎなくてもいいでしょう。

私も梅干しを腐らせてしまったことは何度も
ありますけど、同居家族は元気ですよ~。

 

ただ、昔から伝えられている言葉などが
すべて迷信だと切り捨てるのも違う、
と思っています。

昔から伝わっている言葉は、後世に何かを
伝えるべくして伝わってきているのです。
そのため、むやみに無下にはできないもの。

今回の迷信と云われる言葉についても、
その内側にある意味は、なにかしら重要な
ものであると感じます。

 

ほかにも次のような言葉がありますよね。
これも迷信と云われているものですが…

「うなぎと梅干しは食い合わせが悪い」

これは文面通りに受け取ってしまいそう
なのですが、実は逆だという話があります。

うなぎと梅干しは相性がよく、
つい食べすぎてしまう傾向があるために、
戒めとして云われた言葉なのだそうです。

 

言葉の表と裏。

言葉の真意を汲み取るというのは
難しいものですね。

しかしその言葉が生まれた時代では、
それが当たり前のこととして
皆が真実を知りながらそのように伝えていた
のかもしれないですよね。

まったく、すごいことです。

 

では今回はこのへんで。
ここまでお付き合いくださいまして
ありがとうございます。

これまでこの「迷信」の言葉があるために
梅干し作りに抵抗があったのなら、
もう気にしなくてもいいのです。

次の時期にはきっと、梅干しづくりに
挑戦してみてくださいませ~ヽ(´ー`)ノ

こわくないよ^^

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