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塩梅の語源は諸説あり。似た言葉との混同もあって今に至る。

この記事を読むのに必要な時間は約 8 分です。

どんなあんばい?
いいあんばいになったかね?

ときどき「あんばい」という言葉を聞くと思います。

「あんばい」は「塩梅」と書く。

この言葉は、けっこう年配の方が口にする言葉、というイメージがあるのですが、どうでしょう?

あまり若い方が使っているのを聞いたことがなく、十代や二十代の方々にはあまり耳慣れない言葉かもしれないですね。

ちなみにウチでは、祖母が使っていたので理解もしているつもりですが、自分で使ったことはないのです。

では具体的にどんな意味で、どこから来た言葉なのでしょう。

今回は、この「塩梅」について調べてみます。

1. あんばいの意味
2.1 塩梅とは
2.2 漢字の読みと意味
2.3 「安排」という言葉
2.4 使用例
3. 塩梅の語源
3.1 塩梅の由来
3.2 雅楽の「塩梅」
4. 後記

では、いってみましょ~。

1. あんばいの意味

まず、塩梅(あんばい)とは
こんな風に使われています。

いいあんばいにできたかね。
いいあんばいだね。
あんばいはどうかね。

これは、次のような意味です。

いい感じにできたかね。
いい具合いだね。
ようすはどうかね。

塩梅というのは、ちょっと便利な言葉。

ちょうどいい、調整がうまくいっている、
いい加減、というような意味で使えます。

では、なぜ塩と梅で「塩梅」
そして「あんばい」と読むのでしょうか。

辞書を引いたり起源を調べてみると、なるほど、と思うとともに、昔も今も人は変わらないところがあるんだねぇ…ということが見えてきました。

人は失敗し、順応し、ここまでやってきたんだなぁとしみじみ微笑ましく思えます。

2.1 塩梅とは

次は辞書より。

「あんばい」と読んで「塩梅」と書く。
この言葉はどんな状況にも幅広く使えます。

物事の具合いや状態、加減などを表わす言葉。
いくつかの辞書によると、以下のような意味で使われる。

(1) 料理の味加減など。
(2) 物事の加減や具合いなどのようす。
(3) 身体の具合いやようす、状態など。
(4) 適度に物事の折り合いをつけながら、ほどよいぐあいに並べて整えること。

「あんばい」は別の漢字もあり、(4)は按排・按配とも書き、(2)~(4)は案配とも書くようです。

また他に「案排」という字もある。

2.2 漢字の読みと意味

「按排・按配」は元もと「あんばい」と読み、
「塩梅」は「えんばい」と読んでいたようです。

しかしそのむかし、この2つの意味が似ていることから混合され、今に至るということ。

読みの違いや複数の漢字などややこしいですが、現在では「塩梅」を「あんばい」と読み、先程の(1)~(4)の意味をひととおり全て持つことになっているようです。

2.3 「安排」という言葉

中国語に「安排(あんはい)」という言葉がある。

〔意味〕
物事を安定した状態におくこと。
物事をいい状態に処理する、配置すること。
手配する、整えることなど。

「塩梅」の特に(4)の意味と似ていますね。

古い時代に中国でも「安排」と「塩梅」とを間違えて使われていたということがあったようです。

日本で「按排」と「塩梅」を混同したのも、なるべくしてなってしまったということなのでしょうか。

紛らわしいから間違っちゃったというのは、昔からよくあることなのですね。

2.4 使用例

「いい塩梅(あんばい)」という言葉。

味や身体の具合い、物事、物事の順などが
「ちょうどいい、ほどよい加減」であること。

先程の意味の例にならうと、次のような感じで使えます。

(1) いい塩梅に味が整った
(2) 今になって、いい塩梅に晴れてきた
(3) 休ませてから、いい塩梅になった
(4) いい塩梅にスケジュールが整った

けっこういろいろな場面に使えますね。

3. 塩梅の語源

「塩梅」の語源は諸説あるようですが、2つご紹介します。

3.1 塩梅の由来

「塩梅」という言葉の由来。

「塩梅」はその文字の通り、「塩」と「梅」
「梅」というのは「梅酢」のこと。

梅を塩で漬けると梅の汁がしみ出てくる。
これを「梅酢」という。

梅酢はとても酸っぱいので、その昔、まだ酢がなかった時代に調味料として使われていた。
また、醤油もなかったので「梅酢」と「塩」とで料理の味付けをしていたわけです。

梅酢と塩とのバランス。その微妙な差異によって、料理の味付けは変わる。

この梅酢と塩との絶妙な味の加減が「塩梅(えんばい)」という言葉になった。
このことから、物事の具合いやようすについてを表わすようになったということです。

そしてその後、似た意味を持つ「按排(あんばい)」と混同され、「塩梅」と書き「あんばい」と読む現在に至ると。

3.2 雅楽の「塩梅」

日本古来の音楽「雅楽(ががく)」の世界でも「塩梅」という言葉が古くから使われていたようです。

「塩梅」と書いて「えんばい」と読み、雅楽で使われる楽器、篳篥(ひちりき)の奏法を指します。

指使いを変えることなく、吹き方の加減で音階をスムーズに上げたり下げたりする奏法で、また、これについて使われる言葉。

この奏法がうまくいくと、とてもいい演奏になり気持ちがいいことから「あんばいがいい」と言っていたということなのです。

このことから、この言葉が語源ではないかという説があるようで、これが元だとすれば「塩梅」という字は後から付いたとも考えられます。

雅楽と塩梅(えんばい)という言葉。
その大元のつながりは今となっては不明ですが、どちらも古くからあり、それが現代にまで続いているということに歴史を感じさせます。

ちなみに篳篥は、雅楽で主旋律を演奏する楽器で、2つのリードを持つ小さな縦笛。
音が大きく、音程の扱いが特徴的でその独特の奏法がとても印象に残ります。

たまには雅楽を聞いて、歴史の深さに想いを馳せるのもいいものですね。

4. 後記

さて今回は「塩梅(あんばい)」という言葉について調べ、まとめてみました。

諸説あるようなので、確実な答えというものはないのですが、それは人づてに伝わっているのだから仕方がないところなのでしょう。

しかしまとめ方が肝心。
「いい塩梅」にわかりやすく伝えられたでしょうか。

口下手な私は、そこが気になるところです^^;

言葉は生き物とは言いますが、使う人が好きずきに考え、発言したり書物を書いたりするわけなので、変化するのは当然のこと。

今から5年、10年後はどのようになっているのでしょう。

変化は止められないけれど、いい言葉、きれいな言葉などは残って欲しいものですね。

それでは今回はこのへんで。
ここまでお付き合いくださいましてありがとうございます。

あなたも日々、いい塩梅にお過ごしくださいませ~ヽ(´ー`)ノ

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