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梅にまつわる言い伝えには、神様がらみの不思議ごともある。

この記事を読むのに必要な時間は約 13 分です。

昔からの言い伝え。

言い伝えとは、昔から人から人へ、
口伝てに伝えられてきたこと。

それはちょっとした日常にもありますよね。

夜に爪を切ってはいけないとか。
土用に土いじりをしてはいけないとか。
他にも〇〇はいいとか、よくないとか…。

そんな言い伝えには迷信もあるようですが、
絶対に守るべきものもあったりします。

もちろん梅や梅干しにもそんな言い伝えが
あるので集めてみました。

それではいってみましょ~。

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梅の木にまつわる言い伝え

梅には花を鑑賞するための花梅と、
実の収穫を目的とする実梅があります。

なかでもよく庭に植えられるのは、
花梅が多いようです。

まずは庭の梅の木にまつわる言い伝えから。

家の敷地内に木を植えるというのは、
何を植えるのかというのも大事ですが、
どこに植えるのか、というのも大切。

「梅の木を〇〇に植えると…」という形で、
各地域に伝わる言い伝えがあるようです。

「梅の木を北に植えると不幸が続く」
「梅の木を敷地に植えると不幸がある」
「梅の木を鬼門に植えて魔除けにする」
「梅の木を敷地に植えると災難除けになる」

梅の木は厄除けにと使われるようですが、
地域によっては逆に不幸があると伝えるものもある。

そこには特殊な地域性や土地柄などもあるの
でしょうし、どの視点で見るのかによっても
違ってくるものでしょう。

梅の木に限らず、家の敷地内に木を植えようと
するならば、これらをそのまま鵜呑みにする
のはよくないことです。

家のことは、家相などの方位学的なものや
風水などさまざまな要因が絡むものだという
ことなので、慎重に決めるほうがいいのでしょう。

梅干しにまつわる言い伝え

次は梅干しにまつわるもの。

梅は厄除けや縁起を担ぐものであることから、
梅も梅干しも、神様と関わりのあるものとして
扱われることがあります。

天神さまと梅干し

梅と天神さまにまつわる言葉。
天神さまとは、菅原道真公のこと。

道真公はとても梅を愛されたことから、
梅といえば道真公、道真公といえば梅、
のようにいわれるのです。

・梅は食うとも核食うな中に天神寝てござる
・梅の種を齧ると字を忘れる

「梅は食うとも核食うな中に天神寝てござる」
うめはくうともさねくうな なかにてんじんねてござる

梅の種には天神さまが寝ているから、
梅は食べても種を食べてはいけないよ。

梅の種には毒があるため食べてはいけない
ことを、天神さまの名を借りて戒めたもの。

梅の種の毒とは。
種の殻の中にある白い「仁」という部分に
含まれる、微量の青酸配糖体(アミグダリン)のこと。

生の青梅はあまり食べるものではないし、
種の中身は食べないほうがいい。
熟した梅の実や、梅干しに加工した梅の種は、
毒が分解されるために食べても支障はない。

「梅の種を齧ると字を忘れる」
うめのたねをかじるとじをわすれる

天神さまはいわずと知れた学問の神様。
これも先ほどと同じく種を食べてはいけない、
という戒めからいわれたもの。

種を捨ててはいけない

先程も梅干しというよりは、種についての
言葉でしたが、次も梅干しの種が関わるもの。

・梅干しの種を海に捨ててはいけない
・釣りの弁当に梅干し入れていくと魚が釣れない
・梅干しを食べると魚が釣れない

「梅干しの種を海に捨ててはいけない」
うめぼしのたねをうみにすててはいけない

あるいは、水に捨ててはいけないというもの。

梅の種には天神様が宿っているから、
梅干しの種を海に捨てると、
風が吹いて海が荒れるといわれている。

漁師さんのあいだで伝わる言葉のようです。

また、この言葉からの派生でしょうか。
次のような言葉もあります。

「釣りの弁当に梅干し入れていくと魚が釣れない」
つりのべんとうにうめぼしをいれていくとさかながつれない

「梅干しを食べると魚が釣れない」
うめぼしをたべるとさかながつれない

どうやら「釣りに梅干し」はご法度のよう。
これにはいくつかの説があるようです。

・梅干しを弁当に入れると
「食あたり」がないということから転じて、
アタリがないなら、魚は釣れないことから。
釣りの前にも間にも、梅干しは食べないようです。

・菅原道真公が詠んだ有名な歌
「東風(こち)吹かば
にほひおこせよ 梅花(うめのはな)
主なしとて 春を忘るな」というこの歌と、

漁師の言い伝え
「東風が吹くと不漁になる」が混同されて、
梅干しを持ち込むと不漁になる、ということに
なったという説。

そして、もうひとつ。

・梅干しは酸っぱいことから
「酢を引く」転じて「素(す)を引く」
ということで、
空(ボウズ)を引くということだそうです。

迷信だというのは簡単ですが、
侮ると不運に見舞われることもあるそうで…

こういうことは昔の人の経験則ですから。
何事も軽くみるものではないですよね。

それだけ大事

梅干しを漬けるときや保管時について。
梅干しはとても大切なものだったのでしょう。

・家が火事になっても梅干しを置いて行くな
・梅を腐らせる(カビさせる)と不幸が起こる

「家が火事になっても梅干しを置いて行くな」
いえがかじになってもうめぼしをおいていくな

梅干しは大事な保存食。
薬のない時代、梅干しは薬の代わりのような
存在であったために、ないと困るもの。
それだけ大事だということではないでしょうか。

「梅を腐らせる(カビさせる)と不幸が起こる」
うめをくさらせる(かびさせる)とふこうがおこる

これは他にもいろいろな言い方があるよう
ですが、共通しているのはどれも、
梅干しを腐らせたりカビさせると、
家や身内などに不幸が起きるというもの。

なかでも強い言い方には
「死人がでる」というものもあるようです。

こわい話ですよね…。

しかしこれは本当に怖がる必要はないもの。

迷信だと思っていいものなので、
梅干し作りを怖がらないでくださいね。

これについては別記事にも書いていますので、
こちらをどうぞ。
→ 「梅干しづくりはこわくない!

作り続ける

次は、梅干しを作るにあたっての言葉。
梅干し作りって…終わらないの?
(そんなことはないですよ!)

・梅干しは一度漬けると三年作り続けないといけない
・梅干しを漬け始めたら毎年漬けないといけない

「梅干しは一度漬けると三年作り続けないといけない」
うめぼしはいちどつけるとさんねんつくりつづけないといけない

これはなんだか脅迫めいて聞こえますよね。
しかしそうではないでしょう。

梅干しは一年に一度漬けるものであって、
一度漬けただけでは覚えられないもの。

そして一年目はうまくいったとしても、
翌年もうまくいくとは限らない。

およそ三年も続ければ漬け方がわかりだし、
本当の意味で覚えられるだろう、
ということなのかなと思います。

「梅干しを漬け始めたら毎年漬けないといけない」
うめぼしをつけはじめたらまいとしつけないといけない

梅干しは大事なものだから
毎年作り続けることになるだろう、
ということが言われたのではないでしょうか。

実際に梅干しを漬けてみるとわかるのですが、
梅干しづくり一年目は初めてなので
誰しもが慎重に行います。

うまくできれば嬉しいもの。
そして大事な保存食ですから重宝します。
すると翌年も作りたくなるのです。
もしくは、作らざるを得なくなるかな?

昔は梅干しを薬のように用いたこともあり、
梅干しを欠かしてしまうと困るわけです。

この言葉も「毎年漬けないと何かが起きる」
という脅迫めいたものではないと思います。

昔と今とでは状況が違うので、
梅干しを一度漬けたら永久に漬けないと…
みたいに気負う必要はないでしょう。

梅干しと生理

これも各地でいわれているようです。

「生理中に梅干しを漬けてはいけない」
せいりちゅうにうめぼしをつけてはいけない

女性が生理のときに梅を漬けてはいけない。
その理由としていわれてきたことは、
各地でいろいろとあるようです。

・梅干しが赤く色づかない
・梅干しが腐る
・梅干しがうまくいかない(失敗する)

表向きにはこのようなことですが、
そのじつは他の理由もあったようです。

・体を気遣ってのこと
昔は大家族の一家が食べる一年分の量を
漬けていたので、かなりの重労働。
これを生理中の女性にさせるのは負担が大きい
ために、あえて厳しく言い休ませた。

・生理中の性質を咎めたもの
生理中は通常と微妙に感覚が変わるため、
加減が上手く行かないなどの理由から失敗を
恐れたため。

・生理の穢(けが)れ
女性の生理というのは古来から「穢れ」と
みなされてきました。
(血を穢れとみなすことから)

穢とは、不浄なこと。忌まわしいこと。
その穢れのさなかに、梅に触れてはならない、
としたもの。

この穢れというものは
神様とは相容れないものであるために、
梅が厄除けの神聖なものとするならば、
穢れを避けるという意味があったのかも
しれない…とも考えられる。

しかしながら現代においては、
梅干しを神様とを結びつけることはあまり
しないために、こういった意識は薄いのでは
ないでしょうか…と思います。

穢という意識は私にはわからないところが
多々あるのでなんともいえないのですが…
このへんの解釈は個人におまかせします。

少なくとも生理中に梅を漬けたとしても、
傷んだり失敗したりということはないので、
その心配は無用です。

昔のように感覚で塩加減を決めたりせず、
きっちり重さを量って漬けていますからね。

後記

さて今回は、
梅の言い伝えについて書いてみました。

言い伝えについては、迷信だとかいろいろと
ありますが、当時の人は大真面目に信じていた
ことなどもあるでしょう。

言い伝えを守らなかったとき、
実際に何かが起きてしまうと
やはり真実かと考えますよね。

たまたま偶然もあるかも知れないですが、
そこは真実であったかもと受け入れて、
考えてみることも必要かと思います。

しかしあまり心配しすぎたり自分を責めたり
することは違うでしょう。

不幸などがあったとしても、それは
自分ではどうすることもできないことですし。
人には計り知れないことなのですから、
逆に自分のせいだと思うのはとてつもなく
おこがましいことであるのでしょう。

目に見えないこと、証明できないことは
考えてもわからないむずかしいことですね。

なんだかしんみりしちゃいましたけど
今回この辺で…。

ここまでおつきあいくださいまして
ありがとうございます。

昔の言い伝えとうまく付き合って
いけたらいいですねヽ(´ー`)ノ

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