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梅の酸で金属は腐食?道具の性質を知って便利に使い分けよう

この記事を読むのに必要な時間は約 12 分です。

梅の酸は金属の大敵。うっかり使うと台無しに。

梅を扱う上で気をつけることがいくつかありますが、今回は「梅と金属」について書いていきます。

梅を漬けるときにはよく、こう聞きます。

梅を漬けるときには金属厳禁。
梅は金属製の道具を腐食させてしまうから、と。

「梅は金気を嫌う」とも言うそうです。

じゃあほんとに、一切の金属製のものは使っちゃいけないのか?
すでに使っちゃったけど、いけなかったかなぁ…?
そんな疑問や不安もあることでしょう。

金属は全て排除!?
そうすることができれば安心ではあります。
ですが、梅を漬けるためだけにわざわざ別の道具を用意したり、利便性を諦めてしまうのも勿体無いし、無駄が多い気がします。

出費は最小限、利便性は最大限に!
と思うと、ところどころで金属製の道具を使うこともします。
実際、使って大丈夫な部分もあるのです。

梅に対して「金属は絶対に使っては駄目」でないものならば、
・どの金属ならいいのか・よくないのか
・どう使うならいいのか・よくないのか

その使い分けを知っておくと便利なので、ひとつずつ確認していきましょう。
ではこれから詳細に整理していきます。

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梅は金気を嫌う?

梅にはクエン酸を始め、リンゴ酸などの有機酸が多く含まれています。
このクエン酸はレモンにも多く含まれる酸っぱい成分。
つまり「酸」です。

酸性かアルカリ性か、ということを示す指数にpH(ペーハー)があります。
pH3.0未満は酸性、中性はpH7で、11.0以上はアルカリ性
梅はだいたいpH2くらいらしく、酸性を示します。

この梅の「酸」によって金属を痛めることがあるので、「梅は金気を嫌う」といわれるのでしょう。

金属は酸によって腐食するか?

金属は総じて酸や塩分に弱いイメージがありますが、実際はどうでしょう?

金属と一口に言ってもいろいろな種類があります。
ですので金属が腐食する条件というのも、種類により違います。

梅を漬けるときにうっかり使ってしまいそうな道具といえば、台所用品。
中でも多く使われている金属は、鉄、アルミニウム、銅、ステンレス鋼でしょうか。
ひとつずつ、その性質と腐食について調べてみました。

(1) 鉄
多くの道具に使われていますが、欠点は錆が出やすいこと。
鉄製品は油をしっかりなじませておかないとすぐに錆が出てしまいますよね。
水滴を放置してもすぐに錆が出るくらいなので、梅に使う道具としては不可でしょう。
ちなみに鉄の錆は人体に入っても特に問題はないそうです。

(2) アルミニウム
一昔前はアルミ製の鍋が主流でしたが、今でもよく使われているものですね。
軽くて熱伝導性がよく、表面を加工されているので錆にくく使い勝手がよいのでしょう。
しかしアルミニウムは酸にもアルカリにも弱く、長時間にわたり接していると腐食してしまう。
つまり梅に触れ続けるという環境には全く向かないということです。

(3) 銅
銅は腐食しにくい耐食性の性質をもちますが、変色しやすく緑青が発生しやすい。
そのため、酸やアルカリ、塩分などと長期に触れる環境は避ける必要があるようです。
ちなみに緑青は有毒だと言われた時期もあったが、現在では人体に無害と認められている。

(4) ステンレス鋼
ステンレスは50%以上の鉄と10.5%以上のクロムを含み、耐食性を増した合金。
さらに耐食性を向上させるためにニッケルなどを加えたものもある。
ステンレスも種類はいろいろとあるようだが、その性質から腐食はしにくい。
ただし、長期間にわたり酸や塩分に触れたまま放置すると腐食することもあるようです。

ここまで金属の種類ごとに見てみましたが、どうでしょうか?
金属はそもそも「長期にわたって食材に触れる」ということ自体が向かないようです。

金属の道具の使い分け

梅を漬けるときに使っちゃいけない道具といわれる、金属。
しかしこの「使っちゃいけない」は、時と場合にもよります。

そこで「金属の道具の使い分け」を知っておくと便利です。
・使っていいものと、よくないもの
・使っても支障ないときと、使ってはいけないとき

これについて順番に説明します。

使っていいものと、よくないもの

まずは金属の道具のなかで、使っていいものとよくないものを分けましょう。

使っていいもの: 基本的にはステンレス製品
使わないほうがいいもの: ステンレス製品以外の金属製品

先程、金属の種類ごとに性質や腐食について記述しました。
どの金属製品もあまり梅の作業には使いたくないかな~というところですが、ステンレス製品はある程度耐食性があるので、短時間の作業時の使用ならば大丈夫です。

ただし、使用が終わればすぐにきれいに洗うこと。
これだけは気をつけておきましょう。

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使っても支障ない場合と、使うとダメにする場合

これは主に、梅が金属製品と接触している時間が関係します。

使っても支障ないとき: 短時間の作業時の場合
使ってはいけないとき: 長期間にわたり使用する場合

長期間にわたり使用する場合、というのはおもに「梅を漬けるとき」
梅を漬けるときの道具としては、絶対に金属製品を使わないこと。
このときに使ってしまうと、金属製の道具をダメにし、梅もダメにしかねません。

悪い例: 梅干しを漬けるとき
・梅を塩漬けにする容器を金属製のものにした
・重石を乗せるための落し蓋(中蓋)に金属製のものを使った
・重石に金属製のものを乗せた
※どれか一つでもダメですよ。

梅を漬ける容器はもちろんのこと、上に乗せる落し蓋や重石も金属製のものは避けます。
梅を漬けて梅酢(梅の汁と塩分)が上がってくれば、直接接触することもあります。
また、直接触れていなくても、酸や塩気に当てられることも。

梅干しに限らず梅を漬け込むときには、基本的に金属製の道具は使わないこと。
うっかりアルミホイルで蓋をするとかも絶対にやめましょう。
アルミホイルなどは梅酢に数日間漬けておくと腐食して溶けてしまいます。

金属の道具を使い分ける

金属製の道具を便利に腐食の心配なく使うには
・金属製品の中でも使える無難なものは、ステンレス製品の道具
・ステンレス製品なら、梅を漬ける作業時など短時間なら使っても支障がない
・長期にわたり梅と接触する状況では、一切の金属製品は使わないこと
ざっとこんなところでしょうか。

具体的に何が使えるのか

先程は金属の道具の使い分けについて書きました。
では次に、じゃあ具体的には何をどう使えるの?ということ。

道具の使い方は人それぞれで、梅の漬け方によっても違うと思いますが
私がやっている例を上げていくつか紹介します。

琺瑯製やガラス製のボウルや鍋などがあれば、梅を気にせず使えます。
ですがウチではステンレス製のボウルや鍋を日常的に使っているので、短時間の作業時などには普通にこれらを使っています。

例えばこんなとき。

(1) ボウル(ステンレス製)
・梅を洗うとき
・梅の下処理時の一時的な入れ物として使うとき

あと、ステンレス製のボウルで梅を塩もみして1~2時間塩漬けしたりもしてました。
これはうっかりやっちゃいましたが、今考えると少し考えるべきだったかとも思います…^^;
しかしまぁ実際見た目では何事もなく、そのあと梅を瓶へ漬込みました。
短時間だったからいいものの、数日とかならステンレスもやめたほうが無難ですね。

ステンレスといっても様々あるようなので、気をつけるに越したことはありません。
ウチにあるボウルの中でも、傷や欠けがあったりするものは使わないようにしています。
ステンレス製の道具であっても、長時間の使用はやめておきましょう。

ちょっと補足ですが…例外として。
梅を洗うくらいの作業ならば、アルミ製の金タライなどを使うのは大丈夫だと思います。
何がダメで何なら大丈夫かという線引きは難しいのですが、梅を水洗いする場合、大量の水の中に梅を泳がせるわけですし、梅の果汁や果肉などに直接触れるものでもありません。

もし判断に迷う場合には、「使わない」という選択をするほうが無難でしょう。

(2) 鍋(ステンレス製)
・梅シロップや梅味噌などに火を入れるとき
・梅の実でジャムを作るとき

長時間入れっぱなしにせず、冷ましたら瓶容器など別の保存用容器に入れ替えます。
そして終わったらすぐに洗えば大丈夫。

(3) フォーク
・梅に穴を開ける時

梅シロップを作るときなどには、梅に穴を開けます。
通常この作業には爪楊枝や竹串を使うのですが、すぐに先が潰れて駄目になってしまいます。
そこで、フォークを使うと一度に3~4つの穴を開けられる上、先が潰れることがないのです。
便利ですよね~(笑)
ただし、ここでも金属の中ではステンレス製を使うのが無難でしょう。

(4) 包丁
・梅に切り込みを入れるとき

道具に金物厳禁、といわれながらも包丁は普通に使っちゃうのも不思議なのですが…
普通に使います^^
ただし、使い終わったらすぐにきれいに洗いましょう。

(5) おたま
・梅を漬けたものなどをすくうとき

これも一時使うだけなので、すぐにきれいに洗えば全く問題ありません。

ひととおり思いつくものを上げてみましたが…
基本的に梅を漬ける作業時だけなら、使用後きれいに洗えば問題なく使うことができます。
ただ、この一時的な作業であっても、ステンレス製品以外の金属の使用は避けるほうが無難でしょう。

「梅と金属」について、まとめ

梅を漬けるときには金属製品の道具を使わないことが基本。
ですが金属製の道具は台所に多くあり、金属厳禁にするとなにかと不便。
そこで金属製品の特徴を知り、使っていい場合を知っておきましょう。

使っていいもの: 基本的にステンレス製品
使っても支障ないとき: 短時間の作業時の場合

※長期間にわたる使用については、絶対に金属製の道具を使わないこと。
これはステンレス製品であっても同様です。

ステンレス製品は耐腐食性で強く作られてはいますが、製品により強度は異なります。
また、長期的に酸や塩分などの内容物を入れている場合に、保護皮膜が再生できず錆が発生することもありえます。

うっかり使ってしまうと、金属製品も痛めてしまうが梅もダメにしてしまいかねません。

金属製品を全く使わないで済むのならそれに越したことはないのですが、利便性などを考えれば、しっかり使い分けをしていくほうが何かといいでしょう。

初めは混乱するかも知れないですが、これも慣れればなんてことはないのです。
しっかり使い分けていけるといいですね。

今回はこのへんで。
ここまでお付き合いくださいましてありがとうございます。

うっかり梅ちゃんを金気臭くしてしまわないように、気をつけていきましょ~ヽ(´ー`)ノ~

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