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梅酒を漬けるにあたって、毎年定番の焼酎(ホワイトリカー)ばかりではちょっと物足りないなぁ、と。
たまには違うお酒で漬けてみたいよね~
なんてこともありますよね。
しかし、特にお酒好きでもないんだよねぇ…(飲むけど)。
どれがいいんだか、さっぱりですよ!
そんなあなた(私)のために、お酒について調べてみます。
ちなみに私は、日頃から家ではお酒をほとんど飲まない、という状況。
梅酒は3年超えたものが好きで、気が向いたらほんの少しを割って飲むだけ。
(外飲みのときには、ロックで頼みます。氷入ってるし薄いから)
他はすっきりした日本酒を好み、カクテルは結構好きで、ビールは飲めない。
ウイスキーは飲めなくはないけど、匂いがちょっと苦手。
…そんな、よくわからない趣向です^^;
1. 梅酒に使うお酒
1.1 酒税法
1.2 梅酒に合うお酒
2. お酒の分類と種類
2.1 醸造酒
2.2 蒸留酒(スピリッツ)
2.3 混成酒(再製酒)
3. 後記
それではいってみましょ~。
1. 梅酒に使うお酒
梅酒はいろいろなお酒を使って作ることができます。
しかし使っていいお酒と、使ってはいけないお酒。
そして、合うお酒と合わないお酒があります。
1.1 酒税法
日本では基本的に、個人でお酒を作ることは禁じられています。
では、家で梅酒を作るのって違法なの?
というと、そうではなく。
自家醸造については、規定の範囲内であれば、例外として製造行為とはしないとされています。
つまり自分で飲むために、酒税が課税されたアルコール分20度以上の酒類を使って梅酒を漬けるのは、例外として酒税法違反にはならないのです。
ただし、穀物やぶどうなど、使ってはいけない材料もあるので、詳しくは「国税庁 自家醸造」で検索してみましょう。
うっかりぶどうを漬けたり、アルコール度数20度以下のお酒を使うとアウト!ということなので、気をつけましょうね。
なお、アルコール度数を表す「度」と「%」は同様の意味です。
お酒のラベルでアルコール度数を確認しましょう。
1.2 梅酒に合うお酒
梅酒に限らずですが、果実酒を漬けるときにはアルコール度数が高いほうがいい。
それには2つの理由があります。
・梅の成分を引き出しやすい
・長期保存ができる
さらに、梅の風味を活かすならば、これを邪魔しない無味無臭のお酒がいい。
こういった理由から、梅酒に使うお酒の定番は、アルコール度数が35度で、無味無臭である焼酎(ホワイトリカー)なのです。
さて、他のお酒はどんなものがあるのでしょう。
お酒の分類と種類を見ていきましょう。
2. お酒の分類と種類
お酒とは、果実や穀物などをアルコール発酵させたもの。
果実は、ぶどうやりんご、さくらんぼなど。
穀物類では、米・麦・トウモロコシなど。
そのほかにも、さつま芋やサトウキビ、蜂蜜など、さまざまなものから作られる。
そして原料は同じでも、製法の違いによって違うお酒になるのです。
◇ 醸造酒
原料を発酵させたもの。
日本酒・ビール・ワイン・蜂蜜酒など。
◇ 蒸留酒(スピリッツ)
醸造酒を蒸留したもの。アルコール分が高い。
焼酎・ジン・ウォッカ・ウィスキー・ブランデーなど。
◇ 混成酒
酒を調合などしたもの。リキュールなど。
意外なところでは、酒税法では味醂(みりん)もここに分類される。
2.1 醸造酒
果実や穀物などの原料を発酵させたもの。
醸造酒のアルコール度数は低めで、高くても20度くらいまで。
そのため基本的には、梅酒の材料としては向かないお酒が多い。
〔果実酒〕
ぶどうやりんごなどの果汁を、自然発酵させたもの。
ぶどうのお酒はワイン、りんごはシードルといわれる。
ワインのアルコール度数は、10~15度。
なお、ワインにブランデーを加えたポートワイン(酒精強化ワイン)は、アルコール度数が19~22度。
20度以上のものであれば、梅酒に使えます。
〔ビール〕
主に大麦の麦芽を原料とし、ビール酵母で発酵させたもの。
アルコール度数は、5度前後。
もちろん梅酒に使ってはいけない。
〔日本酒〕
主に米と麹を原料とし、発酵させたもの。
酒税法において、アルコール度数が22度未満のもの。
一般的に販売されているのは、15度前後のものが多い。
これでは梅酒を漬けてはいけない。
近年では、梅酒用・果実酒用として、アルコール分20~21度の純米原酒などが販売されているので、このようなものを選ぶといいでしょう。
日本酒の原酒であっても、多くは17とか19度であったりするので、日本酒で梅を漬けるときには、必ず20度以上であることを確認しましょう。
2.2 蒸留酒(スピリッツ)
醸造酒を蒸留したもので、スピリッツ(英語)ともいう。
蒸留は、発酵液を熱にかけて蒸発させ、冷やしてアコール分などを取り出す製法。
これを繰り返し行うことで、高いアルコール濃度のお酒ができる。
このため、蒸留酒にはアルコール度数が高めのものが多い。
度数は一番高いもので96度まで。…危険物ですね。
(ちなみに度数が67度前後から、危険物に該当することがあるようです。)
蒸留酒は色によって区別されることもある。
・ホワイトスピリッツ
蒸留時のまま、無色透明なもの。
焼酎、ジン、ウォッカなど。
・ブラウンスピリッツ
蒸留したあと樽で熟成させ、色づいたもの。
ブランデー、ウィスキーなど。
〔焼酎〕
日本で生産される蒸留酒。
アルコール度数は甲類で36度未満、乙類で45度以下。
(焼酎の分類については、別記事にて→ 焼酎の種類)
焼酎の主流は乙類で、20~25度数のものが多い。
梅酒の定番は、甲類焼酎のホワイトリカーで、35度あります。
(やはりおすすめは、35度以上)
ホワイトリカー以外の焼酎でも梅を漬けられる。
しかしクセの強い焼酎は、梅の風味と合わないものもあるでしょう。
梅酒に使うには、相性などを気にしてみるといいですね。
〔ブランデー〕
果実酒(ワイン)を蒸留したもの。
原料は、主にブドウ。
他にりんごやさくらんぼなどもある。
アルコール度数は、40~50度と高い。
ブランデーの中でも「V.O」は、熟成させた古いもの。
アルコール度数は、37度。
とても香りがよく、梅酒づくりにもよく用いられる。
〔ウィスキー〕
大麦・ライ麦、トウモロコシなどの穀物を原料としたもの。
アルコール度数は、40~60度。
〔ウォッカ〕(スピリタス)
主に麦などの穀物や、じゃがいもなどを原料としたもの。
アルコール度数は40~96度と、かなり高め。
クセは少なく、無味無臭。
〔ジン〕
主に大麦やライ麦、じゃがいもなどを原料とする。
アルコール度数は、40~50度
クセは強くない。
〔ラム〕
サトウキビを原料として作られる。
アルコール度数は、40~75度。
よく果実酒に用いられる。
〔テキーラ(メスカル)〕
リュウゼツラン(竜舌蘭)という植物の絞り汁から作る。
アルコール度数は、35~55度。
2.3 混成酒(再製酒)
醸造酒や蒸留酒を原料に、果実や香草などで風味を移したり、混ぜて糖類などを加えるなどし調整したお酒。
〔リキュール〕
蒸留酒に、果実や香草類、甘味料・着色料などを入れて調整したもの。
カクテルなどに使われる。
アルコール度数は、15~70度くらいと幅広い。
〔味醂(みりん)〕
もち米と米麹に、焼酎か醸造用アルコールを加えて作られる。
みりんは調味料というイメージが強いが、そもそもは酒類。
糖分を40~50%くらい含み、アルコール度数は14度くらい。
カクテルにも使われるようだが、このままでは梅酒には使えない。
そもそも、梅をみりんに漬けるの?と思うかもしれないですね。
そのむかし、まぼろしの「みりん梅酒」というのがありました。
詳細は割愛します。笑。(ググると顛末がわかります^^)
みりんで梅を漬けると、とてもおいしい梅酒になるようです。
しかし普通の本みりんで梅を漬けると、法律違反になるのでダメですよ!
そこで、梅酒用に作られたみりんがありました。
「酒精強化みりん」
純米みりんに本格焼酎を加えることで、アルコール分を20~21度にしたもの。
みりんはそもそも半分くらいは糖分なので、梅を漬けるときには、甘味類の添加は一切要らないようです。
ちょっと変わり種ですが、一度は試したいですね。
3. 後記
今回は、梅酒に使うお酒を選ぶために、お酒の種類について調べてみました。
ウチではずっと、梅酒はホワイトリカーで漬けていたのです。
けれど、独特のアルコール臭がいつもキツいと感じていました。
それで毎回、3年を超えてから梅を食べたり梅酒を飲んだりしていたのです。
そんななか、知人の勧めでブランデーのV.Oを使うことに。
それまではブランデーというと、強いお酒で香りがキツイ、というイメージがあったのですけど、食わず嫌い?だったようで。
とてもいい香りで満足。
そしてラム酒も勧められ、これはまだ漬けそこねているのですけど、来年こそはラムで挑戦しますよ。
ウチはお酒というより、漬けた梅の実を食べるのが楽しみで漬けています。
もちろんお酒も飲みますけど…ちびちびね。
そうして十年超えの梅酒が熟成されるのです…笑。
それでは今回はこのへんで。
ここまでお付き合いくださいましてありがとうございます。
梅酒に使うお酒を、たまには変えて楽しみましょ~ヽ(´ー`)ノ