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赤紫蘇を入れるタイミングは、梅の時期との兼ね合いと好み。

この記事を読むのに必要な時間は約 11 分です。

梅干しを作るとなると、せっかくなら赤紫蘇を入れたいなと。
そう思うことも多いでしょう。

赤紫蘇入りの梅干し。

梅干しには赤紫蘇の風味がよく合って、
梅酢に漬かった赤紫蘇もご飯のお供にぴったり。

その赤紫蘇を乾燥させて、ふりかけにしてもご飯が進みますv
想像するだけでも鼻とお腹が刺激される…(笑)

そんな赤紫蘇^^

ちなみに赤紫蘇を入れた梅を、赤梅干し。
それに対して赤紫蘇を入れない塩のみの梅干しを
白梅干しや白干し、あるいは関東干しというようです。

梅干しって地域によって違うもの。

じつは赤紫蘇を入れる時期は、地域によって違うのです。

なぜなら、梅が出回るタイミングと赤紫蘇が出回るタイミングが、地域によって違うから。

じゃあ赤紫蘇っていつ入れるんだろう。

ということで今回は、
赤紫蘇を入れるタイミングについて書いていきますよ。

それでは、一つずつみていきましょう。

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梅干しに赤紫蘇を入れるには

まずは基本的なことから。

赤紫蘇を梅とともに漬け込むためには、赤紫蘇の下ごしらえをします。
赤紫蘇を塩でもんでアクを出し、そして梅酢(梅の塩漬け時に出た梅の汁)をなじませてから梅と一緒に漬け込むのです。
(詳しくはこちらの記事へ →赤紫蘇の下ごしらえとアク抜き)

赤紫蘇を塩で揉むことを「塩もみ」
もんだ赤紫蘇のことを「もみ紫蘇」といいます。

通常は生の赤紫蘇を使うのですが、下ごしらえから塩もみまでの加工をしてある市販品もあります。
生の赤紫蘇が手に入らなかったり、手間を省きたい場合には、加工済みのものを使用することもできるのです。

この加工済みの赤紫蘇はよく「もみしそ」と書いて販売されています。
製品によっては色づきのいいものやよくないものなど、さまざまあるようです。
使い方は各製品の説明に従って使用するようにしましょう。

赤紫蘇を入れる3つのタイミング

梅干し作りのなかで、赤紫蘇はいつ入れるのか。
この入れるタイミングの違いは、大きく分けて3通りあります。

(a) 梅の塩漬けの途中で入れる
(b) 梅を干したあとに入れる
(c) 初めから梅と紫蘇も一緒に入れる

このなかで、じゃあどのタイミングが一番いいの?
と迷いそうですが、実は簡単に選べないこともあります。

なぜなら、梅と赤紫蘇が出回るタイミングが、地域によって違うため。
逆を返せば、地域によって出回る時期が違うから、入れるタイミングも違ってくるよね~ということ。

赤紫蘇がいつでもあるよ~という場合には、どの漬け方もできるのでいいですよね。

赤紫蘇を入れるタイミングが違えば、作り方の手順も少々違ってきます。
次からは、それぞれの手順と工程について書いていきますね。

梅の塩漬けの途中で入れる

(a) 梅の塩漬けの途中で赤紫蘇を入れる場合

梅干しの作り方として、よく紹介されている一般的なパターンです。
漬け込みは一度ですが、梅だけのときと赤紫蘇が加わってからの期間とがあります。

〔手順〕

・梅を塩漬けにする→赤紫蘇を入れる→梅を干す

〔工程〕

a-1. 梅を塩漬けにする
梅の水分(梅酢)が充分に出て、梅がひたひたになるようにする。
このままだいたい10日~二週間くらい置く。
(この期間を過ぎてもかまわない)

a-2. 赤紫蘇を入れる
梅の塩漬けに、塩もみした赤紫蘇を入れる。
そのまま2週間以上は漬けておく。
(期間は長くてもいい)

a-3. 梅を干す
梅の塩漬けからひと月以上経てば、梅を干す。
赤紫蘇は梅とともに干してもいいし、梅酢に漬けたままでもいい。

干したあとは、梅は乾いたまま保存しても梅酢に戻してもいい。
その後は、好みで数カ月は熟成させてから食すといいでしょう。

〔備考〕

梅が梅酢に浸り切ると、梅が傷む心配が減ります。
この安定した時期にちょうど赤紫蘇が出回るのなら、この時に赤紫蘇を入れておくといいでしょう。

地域によっては、この機を逃すと赤紫蘇が出回らなくなることもあります。
お住まいの地域の赤紫蘇事情を把握しておくといいですね。

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梅を干したあとに入れる

(b) 梅を干したあとに入れる場合

塩漬けの梅を干して、梅干し(白梅干し)にする。
白梅干しと残しておいた梅酢とともに、塩もみした赤紫蘇を漬け込む。(赤梅干しになる)

つまり梅の漬け込み期間が二度あります。

〔手順〕

・梅を塩漬けにする→梅を干す→赤紫蘇と漬ける(→干す)

〔工程〕

b-1. 梅を塩漬けにする
梅酢を充分に出し、梅が梅酢にひたるようにする。
ひと月以上置く。

b-2. 梅を干す
梅を梅酢から取り出して干す。
白梅干し完成。

b-3. 赤紫蘇と漬ける
できた梅干しを梅酢に戻し、塩もみした赤紫蘇も共に入れて漬ける。
このまま二週間以上は漬けておく。

その後、乾いた梅干しが好みなら再び干す。
しっとりとした梅干しが好みなら、干さずにそのまま保存。

この場合も、すぐに食べるよりは数ヶ月熟成させたほうが味が馴染んでいい。

〔備考〕

この方法は、赤紫蘇が出回るのが少々遅い場合や、逆に長期に渡り赤紫蘇が手に入る場合にできますね。

赤紫蘇が出回る時期が微妙に遅い場合は、2-1のように、干さずに赤紫蘇が出るのを待って漬け込み、一定期間を経てから梅を干しても構いません。
ですがそうすると、一年で最も干すことに適している、土用の時期を逃してしまいます。ですが特に土用にこだわるのでなければ、それでもいいでしょう。

これはお好みなのでどちらでも。

また、白と赤の2種類を一度に作りたい場合。
梅を一度干すことで白梅干しを完成させ、赤く染めたい量だけを梅酢に浸け戻し、赤紫蘇を入れて再び漬けると手間が省けてよさそうです。

初めから梅と紫蘇も一緒に入れる

先ほどの二つの方法は、ごく一般的な赤梅干しの作り方。
次は、少々例外的な赤梅干しの作り方です。

(c) 初めから梅と紫蘇も一緒に入れる場合

これは一度に漬け作業をやってしまうので、梅と同時に赤紫蘇がないと始まらない。
それに、これは少々梅の扱いに慣れた人向きだと思います。

〔手順〕
・梅を塩漬け+赤紫蘇と漬ける→梅を干す

〔工程〕

c-1. 梅を塩漬け+赤紫蘇と漬ける

梅を塩漬けにすると同時に、赤紫蘇を塩もみして同時に漬け込む。
ひと月くらいそのまま漬ける。

c-2. 梅を干す

梅だけ、あるいは赤紫蘇も一緒に干す。
干し上がれば、そのまま保存しても梅酢に漬け戻して保存してもどちらでもいい。

〔備考〕
この方法は漬け作業が一度で済むので、一見ラクそうではあります。
しかし初心者の場合は案外やらないほうがいいかもです。

それは、もし何か異常が出ても気付きにくいこと。
そして原因もわかりづらいので厄介です。
初めてやる場合は、基本の状態を知るほうがいいと思うので…。

もしやるなら、空気が入らないビニール袋を用いて行うこと。
赤紫蘇は下ごしらえと、もみ作業をしっかりしておくこと。
そうすれば失敗はしにくいでしょう。

もしくはやはり梅の塩漬けと、赤紫蘇を入れるタイミングを数日ずらすこと。
せめて梅を塩漬けして梅酢が上がってから、塩もみした赤紫蘇を入れるほうが無難かなと思います。(始めのやり方と同じになるけど…。)

好きな方法で梅干しを作るなら

地域の時期にタイミングを合わせて作るより、自分で好きな方法を選んで梅干しを作りたいのなら、今はお取り寄せ(通信販売)という手があります。

梅も赤紫蘇も通販で手に入る時代。

梅の時期を逃してしまい、梅干し作り自体ができなかった場合でも、通販は便利です。
完全に季節外れの梅干し作りをすることも可能なのですから。

少々の季節外れなら、他県の生梅や生の赤紫蘇が手に入る。
いよいよ季節が大幅に外れたとしても、手段はあります。

今では、冷凍した梅も販売されているのですから。
赤紫蘇も生がなくとも、下処理をされてパックになったもみ紫蘇があります。

冷凍梅とパックのもみ紫蘇。
これを使えば、完全に季節外れでも梅干しが作れてしまうのです。

冷凍梅は、塩漬けにした時に梅酢が出やすく簡単に作れるといいます。

味や食感、香りなどは生梅にかなうものではないですが、どうしても今作ってみたい、という場合には挑戦してみるのもいいでしょう。

(…でもやはり、生梅で作るのが一番っっ。)

後記

現在では全国の食材の地域差は、通販で埋めることができます。
よく通販などを利用されるなら、梅干し作りもずいぶん自由にできますね。

梅は季節ものだからいいようなものですが、まぁ、便利な時代です。

梅干しに赤紫蘇を入れるかどうか、というのはそもそも地域にもよるものだそうです。
白梅干しは関東干しなどと呼ばれるように、関東では赤紫蘇を入れないのが主流だったようですが…今ではどうなのでしょう。

現代では沢山の情報が行き交い、人も移動することが多くなりました。
地域性というものも薄れて混在しているのではと思います。

そして核家族が多く、代々の家の伝統なども薄れ、梅干し作りにおいても個人の自由に作ることができるようになっている。
今では梅干しの作り方も、赤紫蘇を入れるか入れないかというのも、好みで決めるものでしょう。

それでは今回はこのへんで。
ここまでお付き合いくださいまして、ありがとうございます。

あなたの梅干しライフは、あなたの好みでいろんな工夫をしてみましょうね~ヽ(´ー`)ノ

この記事を書いた人
のらうめ

梅を漬けるのが大好き。
いろいろなことを調べたり実践したりするなかで、成功や失敗、わかったことなどを含めて書いています。
梅の時期は短いけれど、生梅の香りや漬ける楽しさを、ぜひ広くおすすめしたい。

そのほか管理人のプロフィールはこちらから。
>> https://mekurie.jp/profile/

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