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梅干しに使われる添加物もさまざま。注意深く見てみよう。

この記事を読むのに必要な時間は約 19 分です。

市販の”梅干し”には食品添加物が使われているものが多い。

よくわからないものを口にするのはイヤだなぁ…
と思えば、まずは知ることが必要です。

食品添加物というものは、国が安全性と有効性を認めたもの。
その種類は多く、使用用途もさまざま。

しかし国が認可しているとはいえ、手放しで安全といえるものばかりではないようです。

使用量を厳密に守らなければならない物質。
さらに注意深く扱わなければならないものなどもあるのです。

また、加工食品に使われた物質は、基本的には表示の義務がありますが、例外的に表示が免除、あるいは義務がないものもあるのです。

食品添加物以外にも、よくわからない物質が添加されていることも多いでしょう。
(梅干しに限らずですが…)

それらは「食品添加物」ではなく、「食品」扱いであったりします。
食品添加物より安心というイメージがありますが、やはり化学的に処理をされているものも多いので、安心イメージを鵜呑みにしていいものか引っかかります。

今回はそんな、食品添加物についてとともに、それ以外の添加物についても書いていくことにします。

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市販の”梅干し”について

まずはじめに、市販の”梅干し”の違いについて簡単に書いておきます。

食品を販売する際には、その食品についての情報を表示する義務があり、「梅干し」という名称にも定義があります。

「梅干し」…梅と塩(と赤紫蘇)のみで漬けられ干されたもの。

梅と塩(と赤紫蘇)以外の材料も使用している場合には、
「調味梅干し」という名称を表示することになります。

つまり「調味梅干し」の幅は広い。

梅を、塩と酢だけで漬けて干しても、調味梅干し。
食品添加物を追加しても、調味梅干し。

「調味梅干し」というと、食品添加物が使われているというイメージが強いかもしれない。
実際、多くの調味梅干しには食品添加物が使われています。
しかしなかには使われていないものもあるのです。

それを確認するにはやはり、原材料名の表示で何が使われているのかを確認するほかないのです。

つぎに、国が定める食品添加物について整理しておきます。

食品添加物の分類

食品添加物には種類があり、使用できるのは次の種類に分類されている物質のみ。

【食品添加物の種類】
・指定添加物 /472品目(令和3年1月15日付)
・既存添加物 /357品目(令和2年2月26日付)
・天然香料  /約600品目
・一般飲食物添加物 /約100品目
(厚生労働省|食品添加物のページ)

◇ 指定添加物
安全性と有効性が確認された、厚生労働大臣指定の添加物。
化学合成品とともに天然物も含まれる。

調味梅干しでの使用例:
ソルビトール、調味料(アミノ酸等)、クエン酸、ソルビン酸、着色料(赤102号)、スクラロース、酸味料(※総称)など

◇ 既存添加物
平成7年の食品衛生法改正時点で、すでに長く使用経験のある添加物。例外的に使用販売などが認められているもの。

調味梅干しでの使用例:
ステビア、ユッカ抽出物など

◇ 天然香料
動植物から得られる天然物質。
食品に香りを付ける目的で使用されるもの。

調味梅干しでの使用例:
「香料」と一括表示されるので物質名不明

◇一般飲食物添加物
一般の飲食物で添加物として使用されているもの。

調味梅干しでの使用例:
エタノール、野菜色素(アカキャベツ色素、シソ色素)、酒精など

調味梅干しによく使われている食品添加物については、別の記事にて書いていますのでそちらをご覧ください。
→ 市販の”梅干し”に使われる食品添加物

では次に、食品添加物以外の添加物について。

食品添加物以外の添加物?

添加物として食品に使用できるのは、先程の分類で指定されている物質のみということですが…

すると、少し疑問が出てきます。

調味梅干しの材料名に記載されている品目の中で、日常の食事で見慣れない物質名があるかと思います。

これらの物質はどういった扱いになるのか?
気になっていたので調べてみると、「食品」の分類になるようでした。

例を挙げてみると、次のような物質です。

・還元水飴
・発酵調味料(液)
・たんぱく加水分解物
・酵母エキス

これらの物質、じつは加工品の原材料表示を日頃から見ている方にはお馴染みの顔ぶれだったりしますよね。

よく使われているのは、納豆に添付されている出汁入り醤油。
あとは…出汁入りの味噌とか…合成された醤油とか…
本当にさまざまな加工品に使われています。

しかし一見して、一体どういう物質なのだかはわかりづらい。
字面の見た目は、食品添加物よりやわらかな印象を受けますが…。

これらは「食品添加物」には指定されていないものだけれど、その製造方法や性質などについて調べてみると、少々疑問が残ります。
食品添加物に指定されているものとは、どうちがうのか…と。

まずは1つずつ見てみることにしましょう。

◇ 還元水飴

低カロリーの甘味料で、砂糖の代替えとして利用されている。
合成化合物だけど食品の扱い。

【表示】還元水飴
他に還元澱粉加水分解物、還元澱粉糖化物、還元オリゴ糖などの名称も使われる。

【用途】
・砂糖の代替え
・保湿性の維持
・浸透性、保存性の向上

水飴は澱粉を酸や酵素で加水分解して得られる。
その水飴を水素添加して製造する糖アルコールの一種。
原料の水飴によって種類が異なる。

ソルビトールを多く含む還元水飴もある。
そのため、食品添加物であるソルビトールの代替として、食品扱いの還元水飴が使われることもある。

大量に摂取すると下痢を起こす。
このため、食品に使われる量は調整される。

遺伝子組み換えのトウモロコシを使用している可能性が高い。

◇ 発酵調味料(液)

【用途】

・うま味を与える
・照り、艶をつける

米やトウモロコシなどを発酵させて作ったアルコール分を含む調味料に、塩などを加えたものを発酵調味料、発酵調味液という。

味醂ではない、みりん風調味料などがこれに該当する。
みりん風調味料には糖類、アルコール、そして酸味料やアミノ酸などの食品添加物などが使われる。

また、発酵調味液の中にはナイシンという物質が含まれている場合がある。

ナイシンは保存料として諸外国で使われている抗生物質であり、乳製品などに抗菌剤として使われている。
また、日本でも2009年に食品添加物に保存料として指定された。

ナイシンは腸内細菌への影響は少ないとされているが、耐性菌が出現した場合には抗生物質が効かなくなる恐れがあるなどといいます。

適性に使用されるために使用量に基準が設けられてはいるが、その上で慎重に使用すること、問題があれば速やかに報告することを提示されている。

米やトウモロコシとなる原料はほとんど輸入品。
遺伝子組み換え農作物が使われていないとは限らない。

◇ たんぱく加水分解物

【用途】
・コクやうま味をつける
・味付け、味を整える

食品に分類されるアミノ酸化合物。

植物性たんぱく質や動物性たんぱく質を、酵素あるいは塩酸で加水分解しアミノ酸にしたもの。
味やコストの面から、塩酸分解する方法が主流。

塩酸で分解する方法は多くの不純物が生成されるが、その中に変異原性の恐れがある物質(クロロプロパノール類)がある。
国際的にもこの不純物に対して可能な限り低減することが望ましいとされ国際規格が設けられている。

しかし日本にはこの基準がないため、品質については各企業による自主基準に任されている。

◇ 酵母エキス

【用途】
・コクやうま味をつける
・味付け、味を整える
・風味づけなど

酵母エキスとは、酵母がもつ有用な成分を化学的に分解抽出したエキス。
アミノ酸や核酸、ビタミン、ミネラルなどを含む。

核酸やコハク酸、L-グルタミン酸ナトリウムなどの成分を多く含有するものなど、いろいろなタイプがあるようです。

原料もさまざまで、製紙産業や食品加工工場において出る、本来ならば廃棄物であった残りカスなどが使われる。
また、「酵母エキス」に使われる酵母は、人工的に作られた酵母から作られるものが多いようです。
製造方法はタンパク質加水分解物と同様に、塩酸や酵素を使って分解。塩酸で分解する際にはやはりクロロプロパノール類が残留することで問題が残る。

さきほどの「発酵調味料(液)」や「たんぱく加水分解物」と同様に、「酵母エキス」も食品添加物の調味料(アミノ酸など)の代替として使われる。
製造方法はやはり化学的であるのに、これらは「食品添加物」ではなく「食品」扱い。

そのうえ発酵調味料や酵母エキスなどは名称から天然なイメージをもたれやすいために抵抗感もなく、安全安心というイメージをもつ人も多いでしょう。

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表示されない添加物

食品添加物は、基本的には表示の義務があります。
しかし中には表示されない、しなくていいという食品添加物もあるのです。

・表示の義務がないもの
・表示の省略を許されているもの

一括名でまとめて表記

食品添加物の中には一括で表示されることが認められているものがあります。

・複数を組み合わせて使うことが多い添加物
・個々に表示する必要性が低い添加物
・食品の中にも通常存在する成分と同様の添加物

これらの添加物を使った場合、定義に合う用途でならば、次に該当する名称を使えばいいということです。

【一括名】
イーストフード・ガムペース・香料・酸味料・調味料・豆腐用凝固剤・乳化剤・pH調整剤・かんすい・膨張剤・苦味料・光沢剤・軟化剤・酵素

この中で、調味梅干しに使われそうなものは…
香料、酸味料、調味料、pH調整剤などでしょうか。

たとえば香り付けのために8種類の香料を混ぜて使っていたとしても、それぞれの成分を記載するのではなく、表示には「香料」だけ記せばいいのです。

なかでも「調味料」についてはさらに集約されています。
例えば「調味料(アミノ酸)」という表示がありますが、このカッコ内の表示に使える名称には、次の4つがあります。

・アミノ酸
・酢酸
・有機酸
・無機塩

これら4つはグループ名であり、食品添加物である指定添加物や既存添加物、一般飲食物添加物のリストに記載されている物質の中から、該当する役割の調味料として使用する場合に用いられます。

さらにこのグループをまたいで複数の添加物が使われた場合には、「調味料(〇〇)」という書き方をそれぞれしなくとも、一括して「調味料(〇〇 等)」という記載でいいのです。

たとえば、
・アミノ酸グループから4つ
・酢酸グループから1つ
・有機酸グループから2つ

計7種類の食品添加物が使用されていたとしても、
「調味料(アミノ酸 等)」の表示ひとつで済むのです。

よく見かける表示ですよね…。

表示が不要な食品添加物

食品添加物が使われていても、表示しなくてもいい、あるいは表示を省略することができる、というものがあります。

・加工助剤
・キャリーオーバー
・栄養強化剤

【加工助剤】

食品加工の際に食品添加物が使用された場合。
次に該当するものは表示が免除される。

・食品が完成する前に取り除かれ残らないもの
・食品の原材料中に含まれる成分と同じ成分となるもの
・食品中の残量が微量で影響を及ぼさないもの

つまり何を使っていたとしても食品完成後には残らない、もしくは残量が微量であれば、特に表示する必要はないということ。

たとえば梅を、殺菌や見た目をよくする目的で、漂白剤である次亜塩素酸ナトリウムに漬けて洗浄するということがよくあるそうです。(※業者さんによります)

しかし梅干し完成後、上記の条件に該当していれば表示しなくていいのです。

【キャリーオーバー】

食品の原材料の製造加工の過程で、食品添加物が使われた場合。
次に該当する場合には表示が免除される。

原材料を加工する材料に食品添加物が含まれていたとしても、食品の製造加工の際には使用していない食品添加物で、かつ、その食品にはその食品添加物の効果が現れないほどの残量しか含まれない場合。

わかりづらいですよね…。

たとえば、調味梅干しに置き換えてみましょう。

梅を塩漬けにするために使う塩に、塩が固まるのを防ぐ目的で使われる「フェロシアン化物(※)」という食品添加物が使用されていたとします。
しかし調味梅干しの製造加工時には、直接フェロシアン化物を使用しない。

調味梅干しができたとき、その調味梅干しに対して、フェロシアン化物の効果が現れない程度の残量しか残らない場合には、キャリーオーバーとしてフェロシアン化物を記載する必要はないのです。

※フェロシアン化物とは。
条件によっては強い毒性のシアンが発生する物質。
2002年、外国からの強力な圧力によって充分な審査もされないままに認可、食品添加物に指定された経緯がある。

【栄養強化】

栄養を強化する目的で使用されるものについては、表示を省略することができる。

それはビタミン類、ミネラル類、アミノ酸類が対象で、その範囲についても規定されている。
(これに関わらず、表示義務のある物質もある)

同じ物質であっても、栄養強化目的ならば表示の義務が免除され、別の利用目的ならば食品添加物として表示の義務がある…というのは、なんともよくわからない規定です。

調味梅干しを選ぶには

調味梅干しの全ての商品が、食品添加物やそれに準ずるような物質を添加しているわけではない、というのは前述したとおり。

しかし多いですよね…。

市販品を選ぶ場合には、とにかく表示を確認しましょう。

【確認する項目】
・名称
・原材料

パッケージの表面ではなく、裏や側面に記されていることが多いです。

名称と原材料を確認する

名称を確認するのは2つ。
・梅干し
・調味梅干し

「梅干し」はもちろん、梅と塩(と赤紫蘇)のみ。
(一応、念のために材料表示も見ておきましょう)

「調味梅干し」ならば、梅と塩と赤紫蘇以外に書かれている内容を確認する。
どんなものが使われているのか。

そこに記載されている物質を、どこまで許容するかというのは、個人の判断です。

食品添加物の表示のされ方

◇ 原材料名と一緒に書かれる場合

・原材料の後に「/」で区切って表示
・原材料の後に改行して表示
このどちらかです。

◇ 原材料の欄とは別で表示される場合

・添加物の欄を設けて表示される

表示されているものを注意深く見てみましょう。

さきほど、表示されない添加物があるということも書きましたが、そこは考えてみてもしかたがない。
心配ならば、信頼できる業者さんを探してみましょう。

表示していない添加物などは使用していない、
と表明されている業者さんもあります。

業者さん専用のサイトがあれば訪ねてみる。

生産者の思い、製造工程や企業理念などが書かれてあれば読んでみる。
それだけでも、パッケージだけを見ているよりは、より深く知ることができるでしょう。

あとは…

極端な売り文句には引っかからないこと!
でしょうか…。

このあたりのことはまた、別の記事に書くことにします。

後記

近年はインターネットが普及してSNSなども活用され、消費者と生産者さんの間が近くなったからなのか、ずいぶん食の見直しがされてきているように感じます。

生産者側だけでなく、消費者側の意識も変わってきたのではないでしょうか。

ネット通販などを見ていても、本来の梅干しをはじめ、食品添加物を極力使わない、あるいは全く使わないという調味梅干しもよく見かけるようになりました。

嬉しいのは、生産者さん側の風景がわかるようになったこと。
(まぁ、とはいっても一部ではありますが…。)

生産風景や製造工程などを詳しく説明されていたりすると、消費者側からはわからなかった部分が見えてくる。

これまで、わからないからこその行き違いなどもあったのではと思いますが、情報が提供されることで、消費者側の思い違いなども解消される。

必要な情報が行き交うことはいいことだなぁと感じます。

ほんと、ひと昔前だかもっと前には、ネットで探しても食品添加物を使っていない調味梅干しとか、あまり見かけなかった気がしますからね~。

それにしても、実商品には表示がされているのにもかかわらず、ネット通販のときにはそれが提示されていないものも時々見かけます。

開示を求めたら出してくれるのかも知れないですけど…
見たいときに見れるようにしてあるほうが、出されていないよりは印象がよいと思うのですけどね。

特に減塩梅干しで無添加とか書いてある場合には、原材料表示は欠かせない…。
これで原材料の表示がなければ、やはり疑ってしまいます。

なかにはウリ文句と材料表示が合わないものもあるので、やはり表示は確認したいのですよね。

また長くなってしまいましたが、今回はこのへんで。

ここまでお付き合いくださいましてありがとうございます。

“梅干し”に使われる添加物はいろいろとありますが、どんな材料が使われているのか、ということをしっかり確認して、納得した上で購入したいものですよね。

ではでは、よい梅干し、よい調味梅干しが見つかりますように~ヽ(´ー`)ノ

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