本サイトは広告を利用しています。

梅の生産量の日本一は和歌山県。次に多いのはどこでしょう。

この記事を読むのに必要な時間は約 10 分です。

梅の季節になると、スーパーなどの店頭で梅が並びます。
地元産の梅や近隣産の梅、有名産地の梅などなど。

毎年当たり前のように見かける風景。
しかし時折、梅をあまり見かけないなという年もあります。

作物の出来が多いと、表年。
少ない年を裏年、などと言ったりします。

これは環境や樹木の栄養状態などが関わるようです。
豊作の翌年は実が成りにくい、というような。
農家さんでは、収獲に波が出ないように工夫されているもよう。

それでも果樹の実の成りは、自然が関わるもの。
気温の変化や長雨、災害などの超自然的な部分があります。
その他にもさまざまな理由から、梅の栽培ができなくなる事情もあることでしょう。

梅を毎年漬けている者にとっては、梅の生産量は気になるところ。
収穫量の増減は仕方がないことですが、実際はどのように変化しているのでしょうか。

てことで今回は、全国的な梅の生産量(収穫量)について調べていきます。

なお、収穫量等については農林水産省の調査データを「政府統計の総合窓口(e-Stat)」より用いています。

1. 主な生産地の収穫量
1.1 近年の上位10県
1.2 5年毎の歴代上位10県

2. 全国の梅の収獲量
2.1 全国の収穫量グラフ
2.2 収穫量グラフ(1位を除く)
3. 後記

ではいってみましょ~。

1. 主な生産地の収穫量

梅の収獲量が飛び抜けて多いのは、和歌山県。
しかし梅はほぼ全国的に幅広く栽培されいます。

まずは梅の収穫量順に、上位10位までの産地を見てみましょう。

1.1 近年の上位10県

一番近年の収穫量データから。

データ元は、農林水産省「平成30年産都道府県別の結果樹面積・10a当たり収量・収穫量・出荷量」より「収穫量」を抜粋。

平成30(2018)年の上位10県は次のとおり。

1位 和歌山県 73,200t
2位 群馬県  5,740t
3位 三重県  2,090t
4位 神奈川県 1,810t
5位 長野県  1,770t
6位 奈良県  1,590t
7位 宮城県  1,510t
8位 福井県  1,490t
9位 茨城県  1,470t
10位 埼玉県   1,440t

わかりやすく和歌山県だけ突出。
まさに王者たる圧巻の数字。

日本国内全体で収穫量を見てみると、その割合は次のようになります。

1位 和歌山県 65%
2位 群馬県  5%
3位 三重県  2%
4位 神奈川県 2%
5位 長野県  2%
6位から10位  1%

和歌山県の収穫量がどのくらい多いのか分かりますね。

1.2 5年毎の歴代上位10県

次は、5年ごとに梅収穫量の上位10県の推移を見てみましょう。

データ元は農林水産省「果樹生産出荷統計 品目別結果樹面積、収穫量及び出荷量累年統計」から。
昭和49(1974)年から5年ごとに推移を見てみます。
(現時点では平成30年のデータまでしかないので、最後は4年後)

ただし、随分以前のデータは集計方法が各地で違うなどの差異があったようなので、参考までに御覧ください。

〔5年毎の梅収穫量歴代上位10県〕

S49年
1974
S54年
1979
S59年
1984
H1年
1989
H6年
1994
H11年
1999
H16年
2004
H21年
2009
H26年
2014
H30年
2018
1位 和歌山 和歌山 和歌山 和歌山 和歌山 和歌山 和歌山 和歌山 和歌山 和歌山
2位 群馬 群馬 徳島 長野 群馬 群馬 群馬 群馬 群馬 群馬県
3位 徳島 徳島 群馬 群馬 長野 長野 奈良 福井 奈良 三重県
4位 宮城 長野 長野 山梨 徳島 徳島 長野 神奈川 長野 神奈川
5位 山梨 山形 山梨 徳島 山梨 青森 山梨 長野 三重 長野
6位 長野 福島 福岡 福井 奈良 奈良 福井 奈良 福井
山梨
奈良
7位 埼玉 福岡 奈良 奈良 青森 山梨 青森 山梨 宮城
8位 福島 埼玉 福島 福島 福島 福井 福岡 三重 神奈川 福井
9位 山形 大分 福井 山形 福井 福岡 福島 茨城 宮城 茨城
10位 千葉 宮城
山形
大分 茨城 茨城 福島 神奈川 福島
福岡
福岡 埼玉

歴代の調査データを見ても、やはり和歌山県はずっと1位。
次いで2位はずっと群馬県かと思いきや、一部入れ替わりがありました。
こうして見てみると昔と今とでは、上位に入る顔ぶれが変わってきているのがわかります。

次に、数値と合わせてわかりやすく見るために、グラフにしてみました。
〔5年ごとの梅収穫量歴代上位10県〕
梅の収穫量、上位1~10位。
字が少々小さめですが…数字よりは見た目で雰囲気が分かればいいかなと。
(ブラウザを拡大すると詳細が見やすくなります)
上位3位に入ったことのある県を、色分けしてみました。

2. 全国の梅の収獲量

上位10県の顔ぶれがわかったところで、毎年の全国の収穫量を見てみましょう。
しかし数字だけ見てもピンと来ないので、やはりグラフにしてみます。

なお、データについては先程と同様のものを使用。
そのなかで、データについていくつかお知らせしておきます。

・農林水産省の調査データは、昭和48(1973)年分から。
・平成6(1994)年までは毎年、全都道府県の数字が記載されている。
・翌年平成7(1995)年からは、生産量の少ない地域の数字は掲載がない。
・平成14(2002)年から平成28(2016)年は、主要な生産地の数字のみ記載されている。
・しかし平成16(2004年)から5年ごとには、全都道府県の数字が入っている。

このように全数字が入っていない年も多いため、少々いびつなグラフになります。
そのあたりはなんとなくで…気にせず脳内で補完しつつ見てくださいな。笑。

2.1 全国の収穫量グラフ

では毎年の全国の収穫量をグラフにしてみます。


和歌山県の収穫量がかなり多いので、上位3位くらいしかわからないですね。

国内全体で見ると、梅の生産量(収穫量)は、調査の始まった昭和48年から見ると随分増えている。
初めはだいたい6万トンくらいだが、現在では10万トンを前後する量になっています。

それにしても、全国の総量が和歌山県の収穫量とほぼ比例している。
和歌山県…すごいですね。

2.2 収穫量グラフ(1位を除く)

次に、全国の総量と和歌山県を除いたグラフを見てみましょう。
こちらは数字のない部分がいびつで目立ちますので…脳内補完でよろしくです(^^;)


こうしてみると現在2位の群馬県も、3位との差はけっこうあります。
平成4(1992)年に長野県を抜いてから今に至るまで、不動の2位を維持しています。
3位以下は、入れ代わり立ち代わりというところですね。

梅の収穫量は大きく上下するためわかりにくいのですが、全体で見ると今はピーク時からは少々下がり気味(?)のようです。

各家庭で梅を漬けなくなったと云われて久しいですが、今ではインターネットの普及で誰しもが手軽に梅を扱えるようになり、梅加工人口は確実に増えている!…と勝手に思っていて、梅がもっと当たり前に家庭で使われるといいのになと思います。
自分で漬けなくても、梅製品は大好きだという方も多いはず。

いつまでも変わらず、毎年梅を漬けたいものです。

3. 後記

さて今回は、梅の収穫量についてまとめてみました。

農林水産省のデータ量…すごいなぁと思います。

あまりの量と…何がどこにあるのやら、始めはほんとにわからず四苦八苦。
同じ場所をぐるぐるグルグル…目的の資料探しで見つからず混乱。
地図を見て道に迷うたちなので、同様に資料の山に埋もれて迷っておりました。

そしてエクセルにも感動。
昔と比べ、グラフ化がとても簡単になっているのですね。
すごいなぁ…と。

それはともかく、なんとかまとめることができてほっとしています。
試行錯誤のかいがありましたが、逆にわかりづらかったらゴメンナサイ(^^;)

今回の資料やグラフ作成から、私自身いろいろと勉強になりました。
地元の梅の収穫量について興味を持ったり、他の梅産地に思いを馳せたり。

そしてあらためて認識したのは、「和歌山県すごい…。」でした。笑。

では今回はこのへんで。
ここまでお付き合いくださいましてありがとうございます。

あなたの地元の梅ちゃんはどんなかな~ヽ(´ー`)ノ

タイトルとURLをコピーしました